「朝一番にコーヒーを飲まないと、目が覚めた気がしない」「コーヒーを飲むと安心する」「毎日コーヒーを淹れるのが楽しみ」など…多くの人にとって、とても魅力的なコーヒーという存在。自分は「カフェイン(コーヒー)中毒なのではないか?」と疑いたくなるぐらい、文字通り毎日飲む人もいることでしょう。

 カフェイン中毒を示すサインには、筋肉のけいれんや発作的な吐き気、気分のムラ、消化不良、頭痛などいくつか挙げられます。しかし、中毒を疑って急にコーヒーを飲むのを止めた場合、一体身体にはどのような変化が起こるのでしょうか?

 ここでコーヒーを飲むことをやめた場合、起こりうる可能性のある身体の変化についてお話していきます。


睡眠不足と疲労感

 睡眠は、日々の生活により変化する可能性があります。ですが、カフェインは刺激的であり、摂取をやめると睡眠リズムを揺らがす可能性は高まります。

 周知のとおり、睡眠は疲労とひも付いているものです。タイムゾーンを行き来する旅行で時差ボケが生じると、身体はその変化に慣れるために疲労を伴います。そんな経験をしたことがあるという方も少なくないでしょう。

 そして睡眠は、主に習慣と深い関係にあります。特定の時間に寝るように「設定」されれば、私たちはそれに関する特定の条件が集まることで身体は自動的に習慣としてインプットされるのです。そのため、我々は朝カフェインを摂取したり、午後の集中力を得るために「コーヒーを飲む」という行為を取り入れているのです。

 しかし、カフェインの摂取をあるとき止めても、(継続的な疲労は伴いませんが)コーヒーなしの新たな習慣に慣れるまでは違和感を感じ続けることでしょう。

頭痛

 その違和感のひとつが頭痛です。頭痛は、コーヒーを飲むことを止めた場合に起こりうる最も直接的な症状の1つとも言えます。しかし、「カフェインの摂取をやめることと頭痛との間には、特定の相関関係はない」という研究結果があることは覚えておきましょう。

 食べ物を変えたりリズムを変えたりすると、頭痛がより起こりやすくなります。つまり、前述した習慣にひも付いているというわけです。そして、その習慣を崩したときの揺り戻しが、頭痛という結果を生み出したといっていいでしょう…。

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便秘

 これはコーヒーを飲むのを止めた際に、最も症状として現れる可能性の高いもののひとつです。実際にカフェインは、腸機能の活性化因子として機能する傾向があり、それが欠如するわけですので、便秘につながる可能性は高くなることは納得できるかもしれません。

 しかし、それほど深刻視する必要もなく、他の方法で解決できない問題でもありません。食物繊維が豊富な食事や、果物、水分を多く摂取するようにするなど、さまざまな改善策がありますので、ぜひとお試しください。

不安とイライラ

 カフェインを摂取しないことで、気分は本当に変化するのか? そう疑っている方もいることでしょう。

 不安とイライラの一時的な増加はあるでしょうが、それは短期間で収まり、減少していくでしょう。ここまで、コーヒーを飲むことをやめた場合に起こりうる副作用についてお話しました。

 では最後に、ここで言いたいことを…。

 「コーヒーをやめれば、健康的にも心にも良い」ということです。上記の症状はどれも一時的なものです。コーヒーを飲むことを止めたなら、歯の着色も防げますし、気分のムラも防げることでしょう。

 しかしながら、「一概に止めたほうがいい」というわけではありません。あくまでも「もしやめたら」という仮定の話です。飲み過ぎはいけませんが、無理にやめることも精神衛生上良いとは言えませんので…。

Source / ESQUIRE IT