かもめではありません、見てのとおり…。

 ジョナサンは、英国のコロニー島セントヘレナに住む亀で、年齢はなんと186歳(亀の平均寿命は種類にもよりますが30-70年ほど)。彼は26年間メスのフレデリカと連れ添ってきました。ですが最近、本当はジョーダンとフレデリカは共にオスだったことが判明したのです。

 長年連れ添ってきたにも関わらず、子供がいなかった理由はそういうことだったのです。でも、これは勝手な人間の想像とも言えますね。

 ウェブメディア「The Times」では、“ヘレナ島に昔ながら住むゲイの亀”と単純に書かれていますが、この話は何千マイルも、そして何十年にもおよぶ壮大な物語がある…そう簡単に言えることではないようです。

 この島のシンボルとなったジョナサンは、セイシェル諸島から1880年代に他の3頭の亀と一緒に贈り物として上陸したのでした。

 一方、フレデリカのほうは、1991年にフランス領事からセントヘレナ知事への贈り物として贈られ、セントヘレナ島がこの島のグループ入って以来、ジョナサンと一緒に過ごすことになっています。

 ジョナサンはこの土地で最も長生きの亀として知られていますが、爬虫類(両生類と勘違いする方が多いですが…)の最長寿である189年の記録を破るまでにはまだまだ時間があります (しかし、未確認ではありますが250年間生きているという亀の噂も…)。

 老齢のジョナサンは、現在、白内障に苦しんでおります。また、においの感覚を失っているそうです。そんな苦境に負けず、このままゆったりとしたソウルメイト、フレデリカと今後も一緒にいられることを願ってやみません。

 ちなみに亀は群れる習性ではないようです。しかしながら自然界において、同じ亀が密集して生息してるケースもよくあります。それに関して、「亀として『都合良い環境』であるがゆえに密集してるだけ」というのが研究家たちの説明です。これは魚類や鳥類に見られる『群れ』とは、意味が異なりますね。

 つまりはジョナサンが“ゲイ”と説明するのも、ナンセンスな話であると言えるでしょう。きっと2匹してゆったりと歩くという行為自体に、亀としての価値を見出しているのかもしれません。そして、どこまでゆっくり歩けるかを試してみたり。2匹して、亀としての生きることの意味を突き詰めているのかもしれません…、あ、それは『かもめのジョナサン』のお話ですね。

※Youtubeチャンネル「St Helena Tourism」のSt Helena Island short promotional videoをご覧ください。(1:51くらいにジョナサンが登場します)

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
Experience St Helena
Experience St Helena thumnail
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Source / Cosmopolitan
Translation / Mirei Uchihori
※この翻訳は抄訳です。