「myPersonality」というアプリによって収集された300万人分のデータは、誰もが比較的容易にアクセスできる状態にあったと言います。
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Yet Another Facebook Privacy Breach Exposed 3 Million Users' Data
Facebook(フェイスブック)はこのところ、8700万人分のユーザーデータ流出が明らかになったケンブリッジ・アナリティカによるスキャンダルから、人々の目を背けようとしてきました。
このニュースが2018年3月に報じられて以来、同社はデータプライバシーに関する調査を実施しており、これまでに200以上のアプリを停止。また、同社のマーク・ザッカーバーグCEOは、米議会での証言のなかで「アプリ開発者がアクセスできる情報を制限し、データ濫用を防ぐための対策を導入する」と約束していました。
このような当面の対策やケンブリッジ・アナリティカの事業停止もあり、フェイスブックのデータセキュリティは改善してきているように思えます。
ところが、『ニュー・サイエンティスト』誌の調査によって、2018年5月14日に同社のデータセキュリティに関する新たなスキャンダルが明らかになりました。というのも、フェイスブックの300万人分のユーザーデータが4年以上にわたって、オンライン上に放置されていたというのです。(次ページへつづく)
データ流失問題は、氷山の一角に過ぎない!?
この報道によれば、「ケンブリッジ大学の研究者が、『myPersonality』というクイズアプリによって収集したデータを、セキュリティ対策が不十分なウェブサイトを経由して、数百人の研究者たちに共有した」と報告し、このデータは誰もがアクセスできるような状態にあったそうです。
「データ自体は共有される前に、匿名化されていた」と言いますが、データの利用規約では「データから個々のユーザーが特定されない形であれば、myPersonalityチームはデータを自由に利用・共有してよい」ということになっていたそうです。
また、このデータセットは学術研究者だけでなく、複数の大学関係者やグーグル、マイクロソフト、ヤフーなどの企業の社員を含むおよそ150機関の280人以上の人々に利用可能になっていたとされています。
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世界プライバシーフォーラムのパム・ディクソン氏は、今回の件について「氷山の一角に過ぎない」と指摘しました。ディクソン氏は、データがどのような人の手に渡ったのかについて懸念していると言います。
ちなみにスキャンダル続きのフェイスブックですが、売上高は過去最高を更新しているから不思議です。
By Olivia Ovenden on May 15, 2018
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ESQUIRE UK 原文(English)
TRANSLATION BY Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。
編集者:山野井 俊