ここ数年間でハロウィン・ブームが一大イベントとなっていることが分かります。

ハロウィン=カボチャのイメージが強く、カボチャ=パンプキンパイと連想する人も少なくはないはずです。パンプキンパイ発祥の地であるアメリカでは、感謝祭に食べるデザートとしてパンプキンパイの存在が際立っているのです。

『エスクァイアUS』のエディターは、パンプキンパイが美味しいのにも関わらず、食べるべきではない7つの理由を挙げました。

日本でも大人気のパンプキンパイ

考えてみたならば感謝祭(=Thanksgiving アメリカ合衆国とカナダの祝日のひとつ。アメリカでは11月の第4木曜日、カナダでは10月の第2月曜日に。収穫を感謝する日としている:Wikipedia参照)の料理は、いささか奇妙なものと言えるでしょう。他の日には、七面鳥(いつもパサパサしていると思うし、太りすぎている)やクランベリーソース、詰め物(間違いなくこの料理で一番の部分だ)、揚げていないサツマイモなんてものは食べないのですから。

これは少しアメリカらしくない祝祭なのです(本当はバーガーやフライ、ミルクシェイクを食べるべきなのです)。また、食べる以外に何も楽しみがないのだから、ある意味すごいですね。プレゼントも祭祀もありません。テレビのリモコンやオーブンを使うだけで、感謝祭を楽しめるのです。

なぜ、野菜でできたデザートを添えた快楽主義的で美味な食事をする、というこの日を止めてしまわないのか?

そのデザートには、カボチャが入っていることは周知のとおり(実際、カボチャがすべてのものに入っていますが、これはまた別の話)。デザートに相応しいものとは何でしょうか? そうです、チョコレートですよね~。そこで、パンプキンパイに関する7つの重要な真実と、なぜ完璧な感謝祭の食事のケーキにアイシングをして自らアメリカを裏切るのかを明らかにします。

カボチャは野菜である

アスパラガスのパイだったらどれだけひどいものか? さやいんげんパイなら、どうでしょう? 誰もまだそんなことを考えたこともないでしょうね。スクウォッシュパイ(かぼちゃを使用したパイ)さえ、いまいちと言えるかと。

一番近いものがルバーブパイですが、なぜ許容されるのか? それは、イチゴが入っているからです。イチゴが入っているから野菜が入っていることを忘れられるからなのです。

パンプキンパイのフィリングは、いつも生地を台無しにする

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生地は美味しい。しかしながら、堪能するためには野菜をすべてこそぎ取らなければならないのです。

ヤンキーキャンドルの匂いがする

パンプキンパイのスパイスは、80年代のコロンやヤンキーキャンドル工場を思い起させます。確かに、このキャンドルが生まれたのはパイよりも後ですが、クルマの芳香剤やキャンドル、その他のパンプキンパイのスパイスらしき匂いのせいで、パンプキンパイから完全に人工的かつ化学的な香りを連想してしまうのです。

もはやパンプキンパイをオーブンから取り出したときには、 1986年のドラッカーノワールの香水まみれの男がいる、窓を閉め切った教室や全室に芳香剤の香りが漂うフロリダの祖母の家に閉じ込められた気がするのは私だけでしょうか。

マシュマロを添えたサツマイモを食べている感覚

感謝祭の日に、これが「野菜」と呼ばれているという事実はお手柄ですね。

わたしはマシュマロをすべて拾い集めがちですが、最終的には混ぜ物の一部として、わずかに野菜を食べます。そして、両親はわたしが野菜を食べたことを喜んでくれるのです(野菜の部分は、すべて上にマシュマロが乗っていなければならない)。

でもそのうえ、野菜にはパンプキンパイが含まれ、キッシュ/野菜のカテゴリーに属するのですが、本当はベーコン(キッシュ)とマシュマロ(サツマイモ)を食べながら、野菜を食べたということで褒められる代物なのです。

◇パンプキンパイへの強いこだわり

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もうカボチャはいっぱいいっぱい

カボチャは至るところにあります。感謝祭への忠実さゆえ、あるいはカボチャが丸くて愛らしく、収穫するのが楽しいだけの理由で、我々の強迫観念が大量のカボチャをテーマにしたものを生んでしまったのかもしれませんね。

従って、感謝祭のまったく馬鹿げたデザートと闘わなければならないだけでなく、もはやどこへ行こうがカボチャを避けられません。恐らく、チョコレートとカボチャを組み合わせたデザートがもっとあれば、味の変化をもっと楽しめるはずです。

パンプキンパイの唯一の美点は、ホイップクリーム

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正直なところ、この唯一の美点は、ほとんどすべてのパイにも含まれているのです。もし、ビーチサンダルの上にホイップクリームが乗っていたら、わたしはそれすら食べてしまうことでしょう(笑)。 

パンプキンパイがチョコレートでできていれば、もっと良かったのに

チョコレートはパーフェクトなデザート材料です。

実際、カボチャを我慢し得るものにしてくれるからです。わたしは家族との感謝祭で、本物のパンプキンパイをなんとか食べずに済ますためだけに、何年もフローレンス・ファブリカントのチョコレートパンプキンケーキを作っています(注:この解決策はケーキであってパイではない)。

チョコレートパイがあまりないなんてどうかしている。ほとんどのペカンパイでもチョコレートは使っていない。キーライムパイについては言わせないで欲しい。ライムは柑橘類のなかで最も人気のない果実で、ジントニックやタイ料理でのみ許されます。しかし、なぜライムでできたパイがあるのでしょうか?

パイのレシピに携わっているのが誰であれ、それはすべて間違っています。パイはすべて、この底が黒いチョコレートクリームパイでなければならないのです。たとえ、その上の生地がチョコレートであってもです。それこそが、感謝祭に相応しいデザートと言えるのではないでしょうか。

Source / ESQUIRE US
Translation / Spring Hill, MEN'S +
※この翻訳は抄訳です。