フェラーリのロードカーとしては初となる6気筒エンジンを搭載し、1基のモーターでリアを駆動するプラグインハイブリッド車、フェラーリ「296GTB」。

2021年10月14日に日本初公開されたこの、イタリアの跳ね馬の未来を担うこのクルマを一言で表すとすれば、“複雑化した未来のスーパーカー”ということになるでしょうか。819馬力のハイブリッド・ドライブトレインを誇るV6エンジンを採用していることから、あの「F8」の後継モデルではないことが察せられます。

しかしながた、ベースとなっている「296GTB」がフェラーリの主力スポーツカーとしての要素を余すことなく備えていることは確か。そのラインナップには、ドロップトップ仕様のモデルも含まれていることが確認されています。

そうして現地時間2022年4月19日(火)に、新たな注目モデル「296GTS」が発表されました。これは「296GTB」をベースにしたオープントップモデルで、クーペと同型の120度ツインターボV6エンジンを搭載。エンジンとギアボックスの間に、電気モーターが組み込まれています。このモーターに関しては最大164馬力の出力を瞬時に生む高性能を誇り、合計出力は819馬力という驚異的な数値へと達します。

トルクは546lb-ftと、そう高くはありませんが、電気モーターの即応性とV型6気筒エンジンの高性能が掛け合わされることで十分な速さを備えています。

2023 ferrari 296 gts hybrid supercar

ドロップトップを採用したモデルについても、その高速性能は健在でしょう。「296GTS」の乾燥重量は3400ポンド弱(約1542kg弱)。これはクーペと比べておよそ150ポンド(約68kg)増という数値となりますが、必要な剛性を備えたシャシーの電動ハードトップとしては上出来な数字と言えるでしょう。

「296GTB」の0-100キロ加速は驚異の2.9秒であり、時速200キロに達するのに要するのはわずか7.6秒。「296GTB」の価格は31万7986ドル(約4085万円)~とのことなので、「GTS」の価格はその遥か上を行く、成層圏へと届くかと思うほどの金額になることが予想されています。

Translation / Kazuki Kimura
この翻訳は抄訳です。

From: Road & Track