世界中でロックダウン(都市封鎖)や外出自粛などの発令が出され、セレブたちも多くの人と同様に自宅におこもりしています。そんな中、家でできる新たな楽しみを見つけたり、少し変わった冒険へと出る人もいます。

 何人かの男性は、この期間にヒゲをどこまで伸ばせるか挑戦しているようです。Movember(11月の1カ月間を通して口ヒゲを伸ばすことで、男性特有のがんの認知度や健康意識を高めていこうとするキャンペーン)は、とっくに終わっていますが…。

 俳優のジム・キャリーは最近、ツイッターで「全員が仕事に戻るまで」ヒゲを伸ばし続けると発表しました。また、彼はさらにこの活動に丁寧にも「#letsgrowtogether」のハッシュタグまでつけて共同参加者を呼びかけています。新生代のイケメン俳優、ノア・センティネオもこれに賛同しています。

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 社会的距離(Social Distancing)を保ちながらヒゲを伸ばすことを考えているセレブは、もちろんキャリーだけではありません。

 ウィル・スミスはインスタグラムで白髪混じりの伸びきったヒゲ姿を披露し、NBAのレブロン・ジェームズもインスタグラムで自身のヒゲ姿を「映画『Cast Away』のトム・ハンクスと比較」しています。ラッセル・クロウにおいては、英国からサンタクロースのようなヒゲスタイルでメッセージを送っています。さらにケヴィン・ハートも、ひげによって男らしさを成長させています。

 もちろんピート・バティジーグのように、単なる無精ヒゲの人もいるようです。

 厚意にしているいつもの理髪店・美容院が閉まっているという現状と、単に退屈さを紛らわすための動機が相まって、今後数週間のうちにいくつかの(ヒゲ以上に)奇妙な行動も生み出されることでしょう…。例えば、家でバリカンで頭髪全体を短く刈りそろえるなど、バズカットや丸刈りスタイルが増えるかもしれません。

 ほとんど自宅だけで暮らすしばらくの間、「ヒゲを育てることには賛成」と「エスクァイア・デジタル」は考えています。ですがやはり、それに関して衛生面ではどうなのでしょう、気になるところです。

 「ヒゲは皮膚と同様、簡単にウイルスを運んでしまう可能性がある」とも言われています。しかしこれに関しては、ヒゲの有無に関わらず最も注意すべき行為でもあります。なぜなら、WHO(世界保健機関)を始め全世界の医師が呼びかけているように、洗っていない手で目や口など顔を触ることによる感染の確立は非常に高いからです。

 さらに、マウントサイナイ病院(Mount Sinai Hospital)皮膚科の化粧品および臨床研究部長である皮膚科医ジョシュア・ツァイヒナー氏はこう説明してくれました。

 「皮膚上でウイルスは、数日から数週間にわたり生き残る可能性があるのです」と…。

2000年公開の映画『Cast Away』のトム・ハンクス。
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2000年公開の映画『Cast Away』のトム・ハンクス。

 ここで明確にしておくためにも、さらなる説明が必要となるでしょう。ですが、ヒゲを生やしている人のほうが、剃毛している人よりも新型コロナウイルスを代表とするウイルスに感染するリスクが高い…という研究結果はまだ見当たりません。

 NIOSH(米国労働安全衛生研究所)規格に合格した「N95 マスク」の場合、顔にある体毛…つまりヒゲによってマスクがフィットせず、有効性を損なう可能性があることはCDC(アメリカ疾病予防管理センター)サイト内にあるNIOSH Science Blogには記載されています。

 しかし、医療現場や工事現場などで働いている方を除けば、基本的に家で待機している方がこのような高性能なマスクをつけるシチュエーションはそう多くはないでしょう。よってここで言えることは、ヒゲを伸ばしている方、今後ヒゲを伸ばそうと思っている方はまず、外出から戻ってきたらこれまでと同様に…いやそれ以上に、手洗いうがいとともにヒゲも洗うようにしてください。セレブたちもきっとそうしているはずです。

Source / ESQUIRE US