もう一つ、公の場で口に出されることは極めて少ないのだが、ナマのセックスを受け入れられることで、支配欲が満たされるという意識もゼロではないかもしれない。昔、口に出されることが少ないことをべらべら喋る男友だちが、「コンドームありの挿入は、キスするときにサランラップを挟んでするようなもの」という珍妙なことを言っていたのだが、極端に言えばそう感じてしまい、愛の証明的にナマのセックスを所望するということは想像できる。
しかしそういう人こそ、言葉によるコミュニケーションをもっと磨けばいいのであって、相手が自分をどれだけ好きかとか、どれくらい受け入れているかとか、そういうことはセックスのリスクによってではなく、言葉によって確認を取れば良い事柄である。
風俗のオネエサンだって、自分の身を守るためには聞き心地の良い嘘くらいついてくれるだろうし、簡単にナマ中出しをさせてくれる女は、相手の男性に深く入れ込んでいる愛情深い人というよりは、むしろ愛なんて関係なく割と誰にでもナマ中出しを許しちゃうタイプである可能性が高いので、特に大切なことが証明されるわけでもない。