ダイエットに効く運動は色々あります。その中でも「ウォーキング」は、過小評価されていると言えるでしょう。今回は、そんな「ウォーキング」に関する効果等を見直してみましょう。

 ウォーキングなら加圧インナーを着てジムに行く必要はありませんし、メダルをもらえる可能性だってあるんです(詳しくは後ほど)。そして、上手くなるのに時間がかかる…なんていうこともありません。 

 ウォーキングをすることで体重を減らせるだけでなく、「体重が増えていればいるほど、簡単に減らせるのだ」と、MyWalkingCoach.comの創業者で「The Walking Solution」の著者でもあるウォーキングコーチのミシェル・スタンテンさんは話します。

 減らせる体重には個人差があります。スタンテンさんによると、女性であればウォーキングの日課を始めてからたった8週間で、6キロから10キロも減量した人もいたということも目の当りにしているそうです。

 男性なら、体重減少のペースはより早い傾向にあります(今始めれば、10月までに1〜2サイズダウンが望めるという計算になります!)。もっと緩やかなペースで体重減少する人もいます。その場合は、減った体重のままをより長くキープ維持できているようです。

 ウォーキングで体重減少に効果を出す場合には、スタンテンさんのすすめる次のポイントに気をつけましょう。


今以上に歩く

 目標体重に減らすためには、「何歩、何キロ、何時間歩けばいい」といったような魔法の計算式は存在しません。まずは今の生活よりも、歩く量を増やしてみましょう。

 「立ちっぱなしの仕事をしている方はより努力が必要ですが、デスクワークの場合は、毎晩夕食後にウォーキングするだけでも結果が出やすいでしょう」と、スタンテンさんは言います。

 健康のために、「1日約1万歩は歩いた方がいい」という基準は聞いたことがあるかと思います。しかし、減量が目的であればウォーキングを日課にしてから、それ以上に歩いたほうがいいでしょう。

 しかし、最初から長距離を歩く必要はありません。まずは、自分のベースをつくるとこから始めましょう。

 「普段歩いている量が3000歩だとしたら、次の日からいきなり1万歩を目指すのはやめましょう。すぐに挫折してしまう可能性があるからです。1週間、1日5000歩を目標にしてみてはどうでしょうか。そして、その次の週には7000歩に増やしてみて、段階的に目標歩数を上げていくことをおすすめします」

これはpollの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

インターバル速歩

 減量に最適な方法と言われているのが、早歩きとゆっくり歩きを交互に繰り返す「インターバル速歩」です。調査によると、「インターバル速歩」をする人のほうが一定の速度でウォーキングする人よりも体重を減少させることができたそうです。

 2型糖尿病の患者を対象に行われたある研究では、早歩きと通常のペースでのウォーキングを3分間ずつ交互に行なった人は、一定の速度で歩いた人よりも健康状態が改善されて血糖値の上昇を制御できただけでなく、身体組成も変化し、体脂肪とお腹周りの脂肪が減少したそうです。

 身体組成を劇的に変えたければ、もちろん筋力トレーニングも必要になります。

 「筋力トレーニングを加えることで、早く歩けるようになるというメリットもある」と、スタンテンさんは言います。他にもストレスを減らし、睡眠をしっかり取り、健康的な食事をすることも減量につながります。
 

日課の一部にする

 初めから毎日1時間歩く必要はありませんが(次第に増やしていくのがベストです)、毎日歩く習慣をつけることが重要です。週に何日か10〜15分歩いていただけだとしても、ウォーキングを自然とできるような日課の一部にしましょう。

 理想としては、1週間にインターバル速歩または短時間で高負荷な速歩を2〜3回、1時間ほどの長いものを2回、残りは短い中程度の負荷のウォーキングをしたいところです。短いウォーキングはパートナーや犬や友人と行なったり、または1人で行って頭をスッキリさせるのにも最適です。

 ウォーキングをトレーニングの時間に取っておくのではなく、時間があるときにいつでも行いましょう。ひと駅手前で、電車を降りて歩くのもおすすめです。階段を使った方がいいというのは、あなたがいつも聞き流しているアドバイスかもしれません。ですが、平らな場所を歩くよりもカロリーを消費できますし、脚やお尻の筋力アップにもつながります。

ジョギングしている人がいても気にしない

 時速8キロのペースで歩くのは(スタンテンさんによると練習すればできるようになるそうです)、同じペースでジョギングするのと同じだけカロリーを消費できます。
 

イベントに参加する

 「モチベーションをキープするのに最適なのが、イベントに参加することです」とスタンテンさんは言います。5キロや10キロのレースの多くは、ウォーキングで参加することもできます。

 「『ハーフマラソンを歩いてもいい』ということを知っている人は、実際少ないようです」とスタンテンさん。ウォーキングに不向きなレースもあるので、カットオフタイム(締切時間)を確認してみましょう。
 

よくある“誤解”を無視してウォーキングをもっと簡単にする

  • 「ダンベルを持って歩けば、カロリーをもっと消費できる」、という誤解。ダンベルを持っても歩くのが遅くなってしまうので、加えた負荷の効果を打ち消してしまいます。「歩くペースを上げたほうが効果的です」と、スタンテンさんは話します。
  • 「速く歩くには歩幅を広くしたほうがいい」、という誤解。実は逆なんです。速く歩くには歩幅を狭くし、1分間の歩数を増やす必要があります。「足を遠くに踏み出すと、膝やお尻に衝撃がかかり、足がブレーキになってしまいます」とスタンテンさんは注意を促します。歩幅を狭くするには、早歩きをしているときに1分間(もしくは30秒)の歩数を数えてみましょう。そして次の1分間には、その歩数を増やすように心がけてみましょう。

From MEN'S HEALTH US
Translation / Yuka Ogasawara
※この翻訳は抄訳です。