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▼ スミスマシンの注意点:セーフティーバーを正しく設定しよう
最近の筋トレやフィットネスのブーム、また、長引いたコロナ禍での運動不足解消のために、スポーツクラブやジムに通う人が増えています。そのため、ジムによっては人気のマシンをすぐに使えず、しばらく待たなくてはいけない状況も起きているようです。
そんなとき、自宅にトレーニングマシンがあれば、思い立ってすぐに筋トレができます。さらに、それだけストレスに軽減されるので、トレーニングの継続にも役立つことでしょう。もし自宅にトレーニングマシンを導入するなら、安全に使えて事故が起こりづらく、さまざまなトレーニングに応用できるトレーニング器具をおすすめします。
ここで取り上げるスミスマシンは、バーベルがレールに固定されているトレーニングマシンのこと。見た目はフリーウエイトを行う際に使うパワーラックと似ていますが、前後左右にブレないため、狙った筋肉を集中して鍛えられたり、思わぬ事故やケガを防ぐ働きが期待できます。それではここで、購入時の選び方やおすすめの製品を紹介していきます。
スミスマシンがホームジムにおすすめの理由とは?
正しく使えば1人で安全にトレーニングできる
スミスマシンは、バーベルを持ち上げるフリーウエイトと、マシントレーニングの中間的なトレーニングが可能です。バーベルがレールに固定されているため、バーベルを思わぬ方向に落としてしまうことがないのが特徴です。
バーベルが落下して挟まれてしまうことを防ぐセーフティーバーを正しく使うことで、1人でも安全にトレーニングができます。1人でバーベルを使ったトレーニングをしたい人にとって魅力的な存在です。
1台でさまざまなトレーニングができる
動作が固定されているウエイトマシンと違い、スミスマシンは1台でさまざまなトレーニングができます。代表的なトレーニングはスクワットとデッドリフトに加え、ベンチを加えて行うベンチプレスになります。そのベンチに角度を変える機能があれば、鍛えられる部位も増えます。
バーベルがレールに沿って動くスミスマシンは、「予想外の負荷がかかりづらくトレーニングの効果が低い」と考える向きもあります。ですが、それは鍛えたい筋肉のみを集中的に鍛えられる特性の裏返しでもあります。そのため、筋トレ上級者が狙った筋肉を限界まで追い込むためにスミスマシンを使うケースも少なくありません。
スミスマシンの選び方
自宅に設置できるサイズと重量か確認する
スミスマシンはかなり大きなアイテムです。シンプルな構造の製品であれば幅と奥行きは1m強ほどですが、高さは2mを超えるものがほとんどです。まずは、「設置を予定している場所に無理なく置けるか?」を確認しましょう。
また、スミスマシンはかなり重いアイテムでもあります。軽いものでも100kg程度、重いものだと200kgを超えます。床の耐荷重が十分でない場合、床が破損するケースも考えられるので、予定の場所に問題なく設置できるか確認しましょう。
使用できるバーベルの種類も確認しよう
多くのスミスマシンには、専用のシャフト(バーベルの棒の部分)が付いています。このシャフトが、最も標準的なオリンピック規格に合致しているかを確認しましょう。
オリンピック規格に合致したシャフトには、オリンピックプレートと呼ばれるプレート(重り)が取り付けられます。汎用性があり、後から重量を増やすときなどに便利です。
スミスマシン以外の機能がついた製品を選ぶ手もある
スミスマシンには、スミスマシンの機能のみに絞った製品のほかにチンニング(懸垂)や、ケーブルトレーニングなどに対応した製品もあります。
スミスマシンはかなり大きなアイテムですが、チンニングバーやケーブルマシンも大型のアイテムなので、まとめてしまうのは合理的です。価格が高くなるものの、トレーニングの幅が広がるので検討する価値があります。
おすすめのスミスマシン8選
本体重量が73kgと、比較的軽量につくられたスミスマシンです。床への負担を少しでも減らしたい人や、少しでも組み立ての負担が小さい製品を探している人におすすめです。
レールには、シャフトがスムーズに動くようベアリングを使用しています。スムーズな動きで、身体に余計な負担をかけません。かなり低い位置から設定できるので、デッドリフトもしやすいでしょう。
- サイズ:幅184.5cm×奥行き133cm×高さ203.5cm
- 本体重量:73kg
- オリンピックプレート対応
シンプルかつオーソドックスなスミスマシンですが、フリーウエイトの動きに近づくようにガイドパイプに遊びを持たせた設計にしているので、無理の少ない姿勢でトレーニングできます。
本体重量は83kgと比較的軽量なので、組み立ての負担も少なく済みます。本体はこういった商品としてはめずらしくホワイトに塗装されており、部屋に設置したときの圧迫感を減らせます。
- サイズ:幅200cm×奥行き130cm×高さ211cm
- 本体重量:83kg
- オリンピックプレート対応
最大700ポンド(約317kg)もの重量に耐えられる、頑強につくられたスミスマシンと言えます。本体は高耐久のスチールでつくられており、重量級のバーベルを滑らかに動かすために4つのベアリングが内蔵されています。
大きな負荷本体も125kgと重量級ですが、設置場所が許せば頼もしい製品です。150kgを超えるような、大きな負荷をかけてトレーニングをする人におすすめです。
- サイズ:幅218cm×奥行き124cm×高さ205cm
- 本体重量:約125kg
- オリンピックプレート対応
こちらも高重量のトレーニングに向いたスミスマシンです。本体は160kgとかなりの重量級。その分、太い鋼材でつくられており、安定感・安心感があります。
ハーフラックの機能も兼ね備えており、フリーウエイト用のバーベルを用意すればバーベルを使ったトレーニングもできます。バーベルで十分なトレーニングをしたあと、スミスマシンで追い込みをする…といった使い方にもおすすめです。
- サイズ:幅200cm×奥行き168cm×高さ211cm
- 本体重量:160kg
- オリンピックプレート対応
スミスマシンとフリーウエイトのためのパワーラックを組み合わせ、さらに懸垂のためのチンニングマシンとケーブルマシンの機能も組み合わせた製品です。
ケーブルマシンがあれば、肩、背中、腕、胸などのトレーニングを安全かつ効率的にできます。スミスマシンとケーブルトレーニングの組み合わせは、ケガの恐れが少ないため筋トレ初心者にもおすすめです。
ひとつ注意したいのは、本体が190kgとかなりの重量級なこと。購入前に床の強度を確認した上で、組み立てには複数人が必要です。
- サイズ:幅cm×奥行き180cm×高さ228cm
- 本体重量:190kg
- オリンピックプレート対応
スミスマシンとしても、バーベル用のラックとしても使える製品です。スミスマシンでの安全なトレーニングに加え、全身の筋力をバランスよく鍛えるフリーウェイトでのトレーニングもできます。
スミスマシンには高性能なベアリングを用いることで、スムーズな動きを実現。ストレスのないトレーニングが可能です。ラック上部にはチンニングバーを備えているので、懸垂による自重トレーニングにも使えます。
- サイズ:幅200cm × 奥行き162cm ×高さ218cm
- 本体重量:155kg
- オリンピックプレート対応
スミスマシンとしての機能に特化したシンプルなマシンです。特許を取得している独自機構「Super-Glide carriage」により、ウェイトがスムーズに上下し、快適なトレーニングを実現してくれるでしょう。
本体デザインは、余計な装飾もなくシンプル。業務用マシンならではの質実剛健さが魅力です。また、本体は約72kgと比較的軽量で設置もしやすいでしょう。
- サイズ:幅約193cm × 奥行き約114cm × 高さ約203cm
- 本体重量:約72kg
- オリンピックプレート対応
本体重量がわずか57kgという軽量なスミスマシンです。スミスマシンはほしいけれど、重すると組み立てや床の強度の面で心配…という方でも、このマシンなら導入できる可能性があります。
機能はスミスマシンとしての基本機能に加え、高さ約225cmの最上部にチンニングバーがついているので、懸垂による自重トレーニングも可能です。シンプルながら、扱いやすい製品といえるでしょう。
- サイズ:幅約189cm × 奥行き約109cm × 高さ約225cm
- 本体重量:約57kg
- オリンピックプレート対応
スミスマシンの注意点:セーフティーバーを正しく設定しよう
スミスマシンやパワーラックには、セーフティーバーという安全装置がついています。これはバーベルをセーフティーバーの高さで止めて、床やベンチとバーベルのシャフトの間に身体が挟まれないようにするためのものです。
特に危険なのは、ベンチプレスを行う場合です。ベンチ台に仰向けで寝た状態でバーベルを身体に落としてしまうとバーベルのシャフトに身体を挟まれ、命にもかかわる大きな事故になる場合があります。スミスマシンはバーベルを横方向に移動できないため、セーフティーバーが命綱と言えるのです。必ず身体が挟まれない高さにセーフティーバーを設定してください。
スミスマシンは、正しく使えば安全なトレーニング装置です。負荷を上げるためにセーフティーバーを低く設定する人もいますが、危険なので絶対にやめましょう。
まとめ
一見、フリーウエイト用のパワーラックと違いがわかりにくいスミスマシンですが、バーベルがレールに沿って動くことで、限界まで追い込んだときにバーベルを落としてケガをする可能性が非常に低くなります。
スミスマシンで安全装置を正しく設置して利用すれば、ベンチプレス中の致命的な事故も極力防ぐことができるので、1人でトレーニングしたい人にもおすすめできる製品です。ぜひここで紹介したことを、スミスマシン導入の参考にしてください。