現地時間2021年1月7日、Twitterアカウント @teslaownersSV が、「イーロン・マスクはいまや19億ドルの世界で最もリッチな人だ」とツイート。それに対しイーロン・マスク氏は、「不思議なものだ」「さて、仕事に戻るか…」とリプライしています。

 そう、テスラおよびスペースXのCEOであるイーロン・マスク氏は、AmazonのCEOであるジェフ・ベゾス氏を上回り、世界一の億万長者となったのです。

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 米ブルームバーグが更新する「Bloomberg Billionaires Index」を確認すると、2021年1月8日時点におけるイーロン・マスク氏の純資産額は、1950億ドルにのぼります。これは、ジェフ・ベゾス氏の1850億ドルを100億ドル上回ります。ちなみに、同月7日時点では、マスク氏は1880億ドルでベゾス氏は1870億ドル…わずか10億ドルだったにも関わらず、わずか1日でこの差は大きく開いていきました。

 2020年11月には、それまで2位だったビル・ゲイツ氏を抜き、1位へとのぼりつめたのです。これまで不動だったビル・ゲイツ氏、ベゾス氏を抜き、わずか数カ月で上位3位に大きな動きがあったことは非常に興味深い話ではないでしょうか。

 マスク氏のこの栄光には、自動車メーカーのテスラの株が大きく影響しています。2020年、テスラの株価は驚異的な急騰を遂げたのです。彼は、テスラ社の株式全体の約20%を所有しています。この悲劇的な年に、マスク氏は自身の純資産が1500億ドルも増えていくのを目の当たりにしたというわけです。つい12カ月前までは、ランキングに変動があることすら予想されていなかった…にも関わらずです。

 しかし、なぜマスク氏にそこまで大きなお金が入ったのでしょうか?

 もとをたどれば、2018にテスラ株主はマスク氏を対象に、10年間における成功報酬パッケージに署名しました。これによって彼の株式は増え続けており、収益はテスラの株価と目標に、さらに深く結びつくことになったのです。マスク氏は、この結果を想定していた可能性もあります。

  パンデミックにより世界中の人々が財政難に苦しんでいるとされる時代に、マスク氏は億万長者への階段をさらに駆け上っていったというわけです。しかし彼は、2019年に法廷で「資金不足」で「経済的に流動性が低い」と主張し、2020年には、「別荘を含む、ほぼすべての物的資産を売却する」とも発表していました。彼は常に、自分の財産を使って新しいビジネスに資金を提供しており、結局、Zip2とPayPalで成功したことで、TeslaとSpaceXに資金をまかなってきたわけです。

 「最先端の開発を行っていくためには、週に100時間は働くべきだ」と、労働組合の反感を買うような発言もしてしまうイーロン・マスク氏ですが、火星への植民地化を実現化するために寝る間も惜しんで働いているのも事実(という話)…。そして彼は今も、きっと「仕事に戻っている」はずですから。

Source / ESQUIRE IT