元ミス・アメリカで、現ミス・アメリカ機構の理事長を務めるグレッチェン・カールソンを名指しで批判。
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THE CURRENT REIGNING MISS AMERICA SAYS SHE’S BEEN "SILENCED" BY PAGEANT LEADERSHIP
アメリカのミスコンテスト「ミス・アメリカ」の2018年大会で優勝した、24歳のカーラ・マンドさん。
2018年9月に米ニュージャージー州アトランティックシティで開かれる2019年大会を目前に控え、ミス・アメリカ機構(MAO)の理事長グレッチェン・カールソンと最高経営責任者(CEO)レジーナ・ホッパーに宛てて、批判の手紙を送ったそうです。
ことの発端は8月上旬。「ザ・プレス・アトランティックシティ」紙に対し、カーラは「大変な1年でした ― 私の力ではコントロールできないことがたくさんありました。意見を聞いてもらえない、自分の強みが活かされていない、評価されていないと思うことが多かったです」と、1年間の活動を振り返っていました。
するとMAOは、新聞を通じて声明を発表。カーラはSNSを通して自分の意見を伝える機会は、いくらでもあったと反論。
「これまでのミス・アメリカとは、違う1年間だったと思います。しかしMAOは、未来を築くためのプラットフォームを彼女(カーラ)に対し提供してきたつもりです。ミス・アメリカの活動は毎年大変ですが、やりがいはあると思います。MAOは我々の奨学金制度を宣伝し、1年間にわたって活動してくれたカーラを誇りに思っています」と応えています。
ですが、それに対しカーラは再び反撃。
インタビューでMAOを批判した罰として、彼女のさよならスピーチが30秒に短縮され、着られる服も制限されたと手紙で訴えました。
「ミス・アメリカに社会との関連性をもたせたいのであれば、『私たちに意味のない言葉を言わせたと思ったら、必要でないときには戸棚に閉まっておくような便利な人形ではない』ということを理解しなければならないのではないでしょうか⁉」と。
カーラは他にも、MAOの役員たちからいじめを受け、「発言を禁じられた」と主張。
AP通信や「フィラデルフィア・インクワイアラー」紙が報じるところによると、カーラの手紙にはこう記されていたそう。
「率直に言わせてもらいますが、私の意見は現MAOの役員たちに届いていないし、必要ともされていません。それに役員たちは私がどういう人間であるかとか、私の経験がMAOの未来にどのように役立つとか?なんて、まったく興味を示しませんでした…」と。
さらには、カールソンとホッパーの「無礼な態度、受動的攻撃行動、人を軽視し排除しようとする姿勢」と猛烈と言っていいほど批判しています。
ミス・アメリカの2018年大会で優勝したカーラ・マンド。Photograph / Getty Images
朝の情報番組『グッド・モーニング・アメリカ』(ABCニュース)に出演した現MAO理事長のグレッチェン・カールソン。Photograph / Getty Images
とはいえ、ミス・アメリカを巡る問題は、今に始まったことではありません。
2017年12月、過去に優勝した女性たちを侮辱する不適切なメールをやり取りしていたとして、元CEOを含むトップ3人が辞任。それによって、1989年大会で優勝したカールソンが理事長に就任したのでした。
2018年3月にカーラはUS版『コスモポリタン』誌に対して、新しくMAOのトップに就任した女性たちに「大きな期待を寄せている」と話をし、「ミス・アメリカはこれからも開催されるし、どんどんよくなると思います ―― 今まで以上に素晴らしく、より社会と繋がりのある大会になっていくでしょう」とコメント。ところが今回公表された彼女の手紙によると、カーラはMAOのスポークスパーソンであるにも関わらず、カールソンは彼女をメディアから遠ざけていたのだとか…。
また2018年6月、MAOは2019年大会から水着審査を廃止し、出場者たちを容姿で審査しないことを発表。その代わりに出場者たちは、審査員の質疑に受けることとなるということ。このニュースに、役員たちの反応はまちまち。水着審査やその他の問題に対する意見の相違により、4人の幹部が辞任したと米『ニューヨーク・ポスト』紙は報じています。
カーラが送った手紙の全文が気になる人は、こちらをチェックしてみてください。これに対しカールソンやホッパー、MAOがどのような反応を見せるのか? また、9月9日に開催される「ミス・アメリカ2019」がどのように様変わりするか、引き続き注目していきましょう。
From Cosmopolitan
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Translation / Reiko Kuwabara