ジャニス・ジョプリンのいない50年 ー 彼女の最高の写真が示すその空虚感
セックス、ドラッグを優れた歌唱力と個性的な歌声でわれわれに訴えてきた、1960年代後半の女性ロック・シンガーの一人が亡くなってから半世紀が経ちました。
Por Álvaro Luengo
彼女がまだ生きていたなら、今年(2020年)で77歳。生前に残したアルバムは、ビッグ・ブラザー & ザ・ホールディング・カンパニー名義の『Big Brother and the Holding Company(ファースト・レコーディング)』(1967年) と『Cheap Thrills(チープ・スリル)』 (1968年) 、そして『I Got Dem Ol' Kozmic Blues Again Mama!(コズミック・ブルースを歌う)』(1969年)『Pearl(パール)』(1971年)4枚のみしか残してくれなかったので(没後に発表されたアルバムは多数ありますが…)、きっとアルバムの数も2ケタを超えていたはずです。
そして、1970年の孤独を打ち破ったジャニスの歌声に、淋しがり屋の仲間たちはきっとコロナ禍の自宅待機時、ジャニスの歌声で明日への英気を養ったことでしょう。しかしながら現実として、彼女は50年前の1970年10月4日にオーバードースによって「The 27Club」(27歳で死亡したミュージシャンや俳優、アーティストたちのことをさすジンクスの意)の一員になってしまったのです。
もしこの時点で、彼女の歌声…『Summertime』や『Little Girl Blue』、『Piece of My Heart』、『One Night Stand』、『Me and Bobby McGee』でもなんでもいいでしょう。心の中に、いまだジャニスが生きている方はぜひこれらの写真で彼女を振り返ってみてください。
From: Esquire ES