先日、たまたまお借りしていた広報車の用事で横浜にある日産本社に行ってきました。すると、モータージャーナリストの国沢光宏さんと遭遇。その横には見覚えのある後ろ姿が…。「もしや!」と思ってお名前を呼ぶとビンゴ! お仕事でご一緒している方でした。
その方は、「レゴの発表会があって、実はもう始まっているのですが、顔だけ出しに来ました!」とのこと。「そんなご案内いただいていないような…」と思いつつ、そこは根っからの野次馬根性体質の私のこと。せっかく近くにいるので、写真だけ撮ってくることに。
日産本社のギャラリーに入ると、残念ながらプレスカンファレンスは終了。すでに撮影の時間に突入していました。なんでも、レゴと日産「GT-R」がコラボしたレゴブロックと、「NISSAN GT-R NISMO」の2020年モデルの発表会を開催していたそうなのです。
”レゴ版の「GT-R」…完成度、高っ!”
レゴ史上初となる日本車とのコラボレーション商品は、「日産 GT-R ニスモ 76896」。日産が誇る人気車を298パーツのレゴで再現したものということ。2020年1月に発売予定の、レゴブロック「レゴ スピードチャンピオンシリーズ」商品の1つなのだとか…。
日産「 GT-R」と言えば、今年誕生から50周年を迎える日本のスーパーカー。一方の「レゴ」はと言うと、デンマークで誕生したブロック玩具。クルマに限って言えば、1962年に“レゴホイール”というクルマシリーズが始まって以来、世界中の子どもたちに愛されているお馴染みの玩具です。大人のコレクターさんもたくさんいらっしゃることでしょう。
レゴグループのニ―ルス・ビー・クリスチャンセンCEOのコメントによると、「このモデルを自分で組み立て、さらにそれで遊ぶことでお子さまがエンジニアリングやモノ作りへの関心を持ってくれることを願っています。遊びが持つパワーを通じて、世界の明日を想像していく未来の担い手を育成することが我々のミッションです」とのこと。
さらに、レゴ デザインリードのクリス・スタンプ氏によれば、再現するにあたって最もこだわった部分は、「GT-R」のアイコニックな部分であるテールライトだそうです。
そして面白いのが、プレスリリースには実車の「NISSAN GT-R NISMO」とレゴの「日産 GT-R ニスモ76896」の性能比較が書かれていました。
実車の「GT-R」の使用パーツは9万点以上、一方、レゴの「GT-R」は298個のパーツ。トップスピードは実車の「GT-R」が時速315km/h以上なのに対して、レゴの「GT-R」が“手の力加減”。燃料は、実車がプレミアムガソリン、レゴは“想像力”などなど。遊び心がいっぱい!
ちなみにお値段はと言いますと…。
実車の「NISSAN GT-R NISMO」が2420万円。レゴの「日産 GT-R ニスモ 76896」はオープン価格となりますが、例え実車の購入は金額的に少し難しかったとしても、レゴだったらぐっと現実的なプライスではないでしょうか…。
“そう言えば「ボルボ」にもあったような…”
そうそう、レゴで再現されたクルマと言えば、2019年の初頭に行ったスウェーデン・イエーテボリのボルボミュージアムでも、「XC90」の実物大「レゴXC90」が展示されていましたっけ。これは2004年にレゴランドとのコラボで作成されたもので、20万パーツでできているそうです。
“ブガッティは…、えっ100万パーツ以上?”
そう言えば、 2018年のパリのモーターショーではブガッティの「ブガッティ・シロン」の実物大モデルのレゴを目撃しました。100万個以上のパーツを使用し、時速30km/h以下で走るそうです。
8分の1スケールの「レゴ テクニック ブガッティ・シロン」も発売されていて、こちらは3599個のパーツでお値段は約6万5000円。実車は約3億円もするので買えませんが、レゴ版なら頑張ればなんとか…。
こう見てみると、レゴとクルマの相性は良くて、クルマ好きなら思わず反応してしまうレゴばかり。これからはクルマはもちろんですが、 レゴのクルマシリーズに注目してみるのも、面白いかもしれませんよ!
カーライフ・エッセイスト
吉田由美
2月23日、岩手県生まれ。短大在学中に「ミス渋谷」、「ミス・チェッカーモータース」、「準ミス・エチュード」など、10個以上のミスコンタイトルを受賞。卒業後、本格的にモデル活動をはじめる。1998年より、モデル業とともに日産ドライビングパークで、セーフティ・ドライビング(安全運転講習)のインストラクターに。3年間務めた後、現在は「カーライフ・エッセイスト」として、著書、雑誌、ブログなどの執筆活動を行っている。