ベン・アフレックのバットマンと言えば、彼がスーパーマン役のヘンリー・カヴィルの横に腰を下ろし、インタビュアーに『バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生』のレビューが賛否両論となっていることを指摘される…あのときのインタビューの光景を未だに覚えている人も少なくないでしょう。あのときのアフレックは、インタビュアーのひざの右あたりを見つめながら、完全に打ちひしがれていたように見えました。 下の動画でご確認ください…。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
Sad Affleck
Sad Affleck thumnail
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 ここで新たに明らかになった話を踏まえるに、あのときアフレックの頭の中に浮かんだのは、ジョージ・クルーニーの賢明なアドバイスだったかもしれない…と思わざるを得ないのです。

 クルーニー自身も全くの駄作に終わった『バットマン & ロビン Mr.フリーズの逆襲』を経験しています。そして、彼もメディアに酷評されていました。そんな彼ですから…「バットマン役に関わらないように!」とアフレックに助言していたとしても可笑しくありません。事実クルーニーは、アフレックに助言していました! 

 「実はこのことについて、ベンに話したんです」とクルーニーは、「ハリウッド・レポーター」紙のポッドキャスト「アワーズ・チャッター」の中で語っていました。「『やめておけ』と言いました。自分の経験からのアドバイスに過ぎませんが、当時のことは皆さんもご存知でしょう」と、クルーニーは助言していたことを明かしています。ちなみにそこでクルーニーは、アフレックのバットマン役について…「彼は見事にやり遂げましたけどね」と全面的に支持していました。 
 
 クルーニー自身がバットマン役を演じた当時のことについては、「アーノルド・シュワルツェネッガーと一緒の撮影がなかったことが特に記憶に残っている」と言っています。幸いなことにシュワルツェネッガーは、クルーニーのように集中砲火を浴びることはありませんでした。ただし、莫大なギャラを受け取ったことに関しては盛り上がっていましたが…。 
 
 「シュワルツェネッガーはあの役で、2500万ドル(約27億5000万円)くらいのギャラを受け取ったと思います。彼のギャラは私の20倍ほどでした。そして私たちは、一緒の撮影さえなかったんです。1日だけは一緒に仕事をしましたけどね…。なのに、批判されたのは私だけでした」とのこと。 
 
 とは言え、この経験はクルーニーが仕事への考え方を変えるきっかけとなり、その後の彼は、「映画での失敗を避けるために、より積極的に動くようになった」と言います。 
 
 「今考えれば、納得できます。バットマンを演じたのは私で、うまくやれなかったのも私ですから…。それに映画自体の出来も良くはありませんでした。とは言え、あの失敗から自分の仕事のやり方について考え直す必要があると学びました。もはや1つの役を演じた俳優としてではなく、映画自体に責任を負わされたわけですから…」と、クルーニーは振り返りました。 
 
 クルーニーやアフレックなど、人気俳優がバットマン役を演じることに違和感はありません。ですが、作風や演技スタイルによって多くの人々から評価されてしまうのが、ヒーロー映画で主演を張ることの難しさかもしれません。次世代のバットマン俳優に、プレッシャーにならないことを祈るばかりです。

 

 
 

From Esquire UK 
Translation / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。