高校生の2週間の職業体験が終わってすぐ、就職活動先に「何でもやらせてください」と手紙を書くことは、なかなかできないことでしょう。しかし、マーゴット・ロビーはこの方法で、クエンティン・タランティーノ監督最新作『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のシャロン・テート役をつかみました。
ロビーは多くの人々同様、タランティーノ監督の長年のファンであり、次回作の内容が何であろうと、キャストに名乗りを上げようと決めていました。ただ、それは彼女が女優として通用すると感じたときは一度だけ…。その「とき」とは、彼女が主演し、オスカー候補となった『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』のファーストカットを見たときに訪れました。
彼女は「ヴォーグ」誌のインタビューで、「私は監督に手紙を送り、『あなたの映画のファンです。何かの役を、いえどんな役でもいいからやらせてほしいです』と書いたの」と告白しています。これが功を奏し、タランティーノ監督は彼女を呼び寄せます。そして、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』の台本を見せ、オーストラリアブランド「ヴィクトリアビター」の缶ビールを差し入れたりしながら、ロビーにゆっくりと台本を読ませてくれたのです。これが、これまででわかっている経緯のようです。
インタビューでは残念ながら、タランティーノ監督がロビーを寛がせるために、どんなオーストラリア名物でもてなしてくれたのか、詳細は語られていません。特にこれといった証拠もないのですが、オーストラリアと言えば、「ベジマイト(独特の味の発酵食)」や元クリケット選手シェーン・ウォーンのDVDなどが使われたのではないかと想像してしまいます(笑)。
いずれにしても、念願のタランティーノ監督作品に出演できたことにロビーは満足していることでしょう。そして、彼女が取ったアクションは多くの社会人に、希望をもたらしてくれたと言えることかと思います。
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は、2019年8月30日より日本公開。
From Esquire UK
Translation / Keiko Tanaka
※この翻訳は抄訳です。