長期的な関係に終止符を打てば、いくつもの複雑な感情の渦に襲われるものです。悲しみ、憤まん、喪失感など、想像通りの感情もあるでしょう。ですが、破局や離婚を“新たな人生の幕開け”と捉えることだってできるはずです。

離婚は決してネガティブな選択ではない

この現代においてさえ、離婚にはある種の社会的烙印のようなものが付きまといます。知名度の高い人々ともなれば、メディアの報道はえてして、ネガティブな内容になりがち…。特に女性がシングルに戻ると、年齢差別や女性蔑視の格好の標的となってしまうのもよくある話と言えるでしょう。他方の男性たちだって、イーロン・マスクのように「離婚後の空元気(からげんき)」などと物笑いの種にされることも珍しくありません。

原因が何であれ、互いを蝕(むじば)むばかりの関係に終止符を打つという決断は、かなりの勇気を必要とします。ですが、見方を変えれば無限のチャンス到来と考えることだってできるのです。どうしようもないバツイチ親父というステレオタイプを払拭し、新たな人生を切り開きつつある、そんな2023年のシングル復帰組の果敢な雄姿がそのことを証明してくれています。

2023年のシングル復帰組の果敢な雄姿

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13年も夫婦として連れ添ったジゼル・ブンチェンと、トム・ブレイディのカップルが離婚発表を行ったのは2022年10月のこと。「悪いのはどっちだ?」などと、さまざまゴシップが飛び交いました。ですが、子どもの親権と養育権を共同で保持することで合意しており、関係はむしろ良好であるとも報じられています。ブレイディに至っては、この人生のパラダイムシフトを大きな転期と捉えているかのようです。

婚姻関係を解消したわずか数カ月後、今度はNFLを引退したブレイディですが(引退は「永遠に」だそうです)、それからの彼はまさに人生最高の日々を満喫しているかのようです。愛するわが子との充実の時間を過ごし、親友のレオナルド・ディカプリオとの豪華絢爛なヨットパーティーに興じたり、アクティブウェアのブランドを立ち上げ、そしてこの2023年7月にはついに恋愛市場へのカムバックも果たしています。

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キム・カーダシアンとの熱愛報道で世間を賑わせたかと思えば、お次はモデルのイリーナ・シェイクとの恋愛関係が取り沙汰されるなど、さすがスーパーボウル7回制覇は伊達ではありません。

「愛と尊敬と尊厳をもって」離婚

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リッキー・マーティンはどうでしょうか。夫のジュワン・ヨセフとの6年間の結婚生活に「愛と尊敬と尊厳をもって」終止符を打つと発表したのは、つい先日(現地時間2023年7月6日)のこと。そのマーティンもワールドツアーで世界各地を回りながら、どうやら絶好調の様子です。

ヨットの上でシャツを脱ぎ、潮風を腹筋に浴びながら、まさに“この世の絶頂期”といったバイブスを放っています。これぞ「リヴィン・ラ・ヴィダ・ロカ」(「Livin' la Vida Loca」とは英訳すると「Livin' the Crazy Life」。1999年に世界各国で大ヒットを記録した楽曲)を地で行くスタイル。マーティンもまた、恋愛市場に復帰したものと見て間違いなさそう…かも!?しれません。

離婚後でも…俳優業は絶好調!

離婚後に俳優業は絶好調なジェレミー・アレン・ホワイト
Frazer Harrison//Getty Images
ジェレミー・アレン・ホワイトとアディソン・ティムリン。

俳優のジェレミー・アレン・ホワイトもまた、アディソン・ティムリンとの離婚を経て、ひと皮むけたかのようです。離婚届が出されたのは2023年5月でしたが、それからの彼はエミー賞のノミネート、『一流シェフのファミリーレストラン(The Bear)』シーズン2の主演で評論家たちの大絶賛の勝ち得るなど、こちらも負けず劣らず絶好調です。

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最近では、夏の盛りのロサンゼルスで上半身裸のハイキングでしょうか…、見事な筋肉美を惜しげもなく披露したショットが拡散されました。

バンドを新たな高みへと導くダン・レイノルズ

イマジン・ドラゴンズのフロントマン、ダン・レイノルズ
Getty Images

人気絶頂のイマジン・ドラゴンズのフロントマン、ダン・レイノルズは去年9月にアジャ・ヴォルクマンと離婚しました。音楽好きな読者なら、知っているはずです。

あのたくしい肉体をステージ上で見せつけながら、バンドを新たな高みへと導く以外の活動と言えば、テイラー・スウィフトの「The Eras Tour」に参加したり、女優のミンカ・ケリーに言い寄ってみたり…(ちなみに、イマジン・ドラゴンズのライブドキュメンタリーがHuluで公開されたばかりです)。

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以上の彼らに共通するのは、いずれもこれまでの人生で恐らく絶好調の体形であるという事実(離婚の痛みに耐えるには、ジム通いほど良くない方法があるのはご存知の通りです)ですが、それだけではありません。彼らは、それぞれ過去を振り返るよりも前方を見据え、うじうじと悩むよりも変化の時を楽しんでいるかのようです。

離婚後の人生を前向き生きる男

ハリウッドでさえ珍しいほどの離婚騒動の渦中にあるケビン・コスナー
Getty Images

ハリウッドでも珍しいほどの、離婚騒動の渦中にあるケビン・コスナーもまた世の無常を静かに受け入れ、人生の次なるステージへと歩み出しているように見えます。自ら率いるバンド、ケビン・コスナー&モダン・ウエストの新曲レコーディングを進めながら南北戦争前後のアメリカを題材にした4作からなる入魂の映画プロジェクト『HORIZON: An American Saga(ホライゾン)』(コスナー自ら監督を務め、主演、脚本も兼任することが発表されている)に集中するため、大人気の西部劇シリーズ『イエローストーン』はシーズン5を最後に降板することが報じられています。

当然のことながら、彼らの生活のなにもかもが白日の下にさらされているわけではありません。人目につかない舞台裏では、皆それぞれに離婚を巡る処理や手続きに頭を悩ませることだってあるでしょう。それでもなお、第二の人生に勢いよく飛び込んでいく彼等の姿を目にすれば、その辺にありふれた離婚話とは一線を画していると思わされます。

その一方で、人生に必要な大きな一歩を踏み出すために、「わざわざ結婚生活を捨て去る必要などない」という事実にも、目を向ける必要があるでしょう。

結婚とは素晴らしいもの。
…そして、独身生活もまた楽しみにあふれている

バックストリート・ボーイズのAJ・マクリーンですが、別居中の妻ロシェルとは離婚する気などないようです。それどころか人間としての成長を互いに誓いあい、「より良い未来への希望」とともに再び一緒になるつもりだということ。

結婚とは、素晴らしいものです。そして独身生活もまた、楽しみにあふれています。しかしなにより大切なことは、パートナーのため、子どもたちのため、友のため、とにかく最高の自分自身でいられるよう努力すること。それこそが、人生に究極の輝きをもたらすものではないでしょうか。

Source / Men’s Health US
Translation / Kazuki Kimura
※この翻訳は抄訳です。