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勝者なき試合。

カタールワールドカップ(W杯)の大会11日目。グループCとグループDの最終戦が行われ、グループCからはアルゼンチンとポーランド、グループDからはフランスとオーストラリアの決勝トーナメント進出が決定しました。この日選んだのは、C組のサウジアラビア対メキシコからの1枚です。メキシコが2-1で勝利を収め、2位のポーランドと勝ち点で並びましたが、得失点差でわずか「1」及ばず、涙を飲む結果となりました。

メキシコは1994年のアメリカW杯から数えると、8大会連続の出場でした(1990年のイタリアW杯は、北中米予選で失格処分)。前回のロシアW杯までは常に予選リーグを勝ち上がっていましたが、その連続記録は7で途絶えることとなりました。ただし、決勝トーナメントの常連ではありますが、7回連続でベスト8の壁に阻まれている点は見逃せません。

体型や志向するサッカーがそう遠くないことから、「日本代表はメキシコのサッカーを参考にすべし」と言う声も時々耳にします。そんなメキシコでさえ、1986年の自国大会以来、ベスト8進出はかなっていないのです。ちなみに出場選手は、若手(基本的には23歳以下)に限定されますが、日本は昨年の東京五輪のサッカーでメキシコに敗れています。そして、日本代表は今大会の目標をベスト8進出に定めています。決して悲観するわけではありませんが、メキシコ代表を見ているとW杯ベスト8の壁は高く、厚いことを改めて思い知らされます。