James Williamson - AMA/Getty Images

起きれた。

朝、ツイッターをにぎわせた「起きれた」なるフレーズ。これはもちろん、この日の朝4時にキックオフされたグループE・日本対スペイン戦を観るために、朝起きることのできた人たちによる歓喜の報告です。もう後がない日本代表。カタールで見せる最後の姿となる可能性もあるからか、ほどよい緊張と興奮で目が覚めたという人も少なくないのかもしれません。スマホの画面を観ながら幼い頃、朝早くから目が覚めてしまった遠足の前の興奮を皆で共有するような感覚が思い出されました。

さて、その日本対スペイン戦の4時間前、日本時間午前0時にはグループF・ベルギー対クロアチアが行われました。今のところ、大会屈指の好カード。後半、ベルギーは立て続けにチャンスを演出しましたが、それをものにできず、結果は0-0のスコアレスドロー。ベルギーが大会から姿を消すことになりました。タレント軍団ベルギーも、一つの時代の終わりに差し掛かったのかもしれません。

そしてこの日、早朝からクライマックを迎えます。日本はスペインに勝利を収め、決勝トーナメント進出を決めました。ひと昔前、ふた昔前、日本にとってW杯出場なんて高嶺の花。その道程は命がけの渡航のようなものであり、それほどまでに現実離れしたことのように思えました。それが今では「遠足」とまでは言えませんが、以前に比べればだいぶ身近な存在になりつつあります。それでもなお、ベスト16以降は別物。日本代表は何度もこの高く険しい壁に跳ね返されてきました。果たして今回の挑戦やいかに? 日本代表の冒険はまだ続きます。