デスクワークをこなしていると、肩や腰と同じように背中が痛くなるときがありませんか? そんなときは、背筋のトレーニングを試してみましょう。そのケアに役立つことが期待できます。
しかし、背筋はどのように行なえばよいか分からない方も多いかと…。
◇現役のボディビルダーが監修する背筋の筋トレ3種
今回は、背筋強化のための3つの方法を現役のボディービルダーであるジュリアン・スミス氏が皆さんに伝授します。
「君と別れるのは辛いけど、君の後ろ姿を見送るのは好きだよ(I hate to see you go, but I love to watch you leave.)」という言葉は、映画『フェイス/オフ』でジョン・トラボルタがニコラス・ケイジの妻に言った名ゼリフです。こんな言葉を誰かに言われてみたいものですよね」と、スミス氏。
そこでスミス氏が、たくましい背中を手に入れるための3つの基本的な筋トレ方法をご紹介します。
◇背筋を効果的に鍛える筋トレ3種
1. 高い位置からの「バーベル ベント オーバーローイング」
ジム通いに熱心なか方ならば誰でも、「バーベル ベント オーバーローイング」が昔も今も人気であり、そして、その効果が実証済みの優れた背筋増強法であることを知っているはずです。
しかしスミス氏は、より高い効果を得るために低い箱や階段に昇り、その位置からバーベルを持ち上げる方法を取り入れています。
■アドバイス・注意点
「高い位置から持ち上げることで、バーベルの移動距離が長くなり、エクササイズにおける身体の稼働域が広くなります。しかも、体幹と床とが平行になりやすくなり、従来のやり方で身体を傾けて行う場合よりも、運動強度が高まるのです」と、スミス氏は話します。
また、この方法によって「引き角度」にもメリットが生じます。広背筋の動きが、さらに活性化されるということも見逃してはなりません。もし、あなたが強い腰と柔軟なハムストリングの持ち主であるなら、ぜひともやってみる価値のあるトレーニング方法です。もし自信がないのなら、まずは「ハムストリングスマッシュ」や「ハムストリングストレッチ」を行うとよいでしょう。
■回数(レップ数)は?
おすすめは、6~12回の反復(レップ数)を、4セット行うという方法です。
バーベルを高速で上下させる方法や、下げるときにはゆっくり時間をかけて行う方法など、トレーニングに変化をもたせます。
「手ではなく、肘を後ろに引くことを意識してください。そうすることで、上腕二頭筋を動かすことなく、本来の目的である背筋に負荷をかけられるのです」と、スミス氏はコメントしています。
2. 傾斜ベンチにうつ伏せになって行う「ダンベルローイング」
このトレーニングでは、腕を片方ずつ動かすことで、力と筋肉量の左右バランスが整った美しい背中を獲得することができます。自宅やホテルのジムでも、気軽に行うことができる筋トレと言えるでしょう。
■やり方とアドバイス
この運動は、「従来の筋トレではいつも痛みに悩まされてきた」という方たちにとっても、理想的な方法となり得ます。
それは、胸がベンチで支えられているので腰を動かす必要がなく、腰から上の背中部分だけを動かすことが可能となるからです。さらに、筋肉回復も早いトレーニング法であるため、1週間に何度も行うことができます。
■回数(レップ数)は?
「私は通常、10~20回の反復(レップ数)を4~6セット行っています。反復が10回に近づいてくると、テンショントレーニングとしてダンベルを下げるときに速度を落とし、下げきったところで1~2秒間動きを止めます。20回に近づくと加速し、腕を伸ばしきる少し手前で動きを止めて代謝ストレスを上げるようにしています」と、スミス氏。
3. 「ワイドグリップ シーテッド ケーブルローイング」
スミス氏は、「背筋増強トレーニングにケーブルマシーン運動は欠かせません」と言います。その理由は、ケーブルマシーンを使用するとフリーウエイト運動の場合より一貫して、継続的に筋肉の稼働域全体に負荷を掛けることができるからです。また、ケーブルマシーンを用いることで、ローイングに最適な水平方向の抵抗を得ることができるのです。
■回数(レップ数)は?
スミス氏がおすすめする方法は、8~12回の反復(レップ数)を3~4セット行うというものです。
■やり方とアドバイス
腕を縮めきったとき、そして伸ばしきったときに毎回動きを止めます。最終セットは、反復回数の多いドロップセットとします。重量を20~25%落として反復回数を増やし、筋肉の緊張状態を長く維持するのです。この方法によって筋繊維のすべてが使い尽くされ、筋肉のポンプ作用が最大限となり、確実に大きな効果が得られます。
「後ろにもたれかかる姿勢をとってはいけません。最大の効果を得るには、胴体はまっすぐに立ち、腰は少しだけ弓なりに、そして胸を張って行ってくださいね」と、スミス氏は強くアドバイスしています。
Source / Men's Health US
Translation / Esquire JP
※この翻訳は抄訳です