「スター・ウォーズ」、たぶん知っているけど確認しておきたい銀河最強のトリビア叙事詩
シリーズ全作を観ている人なら「大きなお世話!」かもしれません…。ですが、最新作を観る前に確認しておくのもひとつの楽しみ方のカギとなるでしょう。あのキャラクター、あの俳優、あの効果音、そして、あの設定を振り返っておきましょう。
1977年の第1作公開から42年間続き、もはや私たちの文化…いやそれ以上にDNAの一部となった「スター・ウォーズ」シリーズ…。
その最新作にして最終作『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が、2019年12月20日(金)より公開中。そこでこのタイミングで、世紀を超えたこの大スペースオペラにまつわる意外なトリビアをご紹介しましょう。ベテランファンも新参者も、もう知っていることかとは思いますが、ジェダイなる心で読んでみてください。
【目からウロコ度 ☆☆☆】
SWの最重要人物となるルーク・スカイウォーカー役を演じることが決まる以前、マーク・ハミルはハン・ソロ(ハリソン・フォード)が主役で、自分はてっきりその相棒役だと思っていたそうです。そして脚本を渡され、初めてこの物語はルークの目を通して語られるのだと知り、驚いたと振り返っています。
なお、ルークは当初「ルーク・スターキラー(Luke Starkiller)」という名前でしたが、「残酷に聞こえすぎる」という理由から「ルーク・スカイウォーカー」に変更になったという話です。
『スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望』(1977年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【お腹がグゥ~度 ☆★★】
“銀河系最速のガラクタ”との異名をとる、ハン・ソロの宇宙船「ミレニアム・ファルコン」号。
この独特の円盤状のフォルムはなんと、ピザ(またはハンバーガー)が着想源になったとされているそうです。言われてみれば、確かに似ています。ピザとバーガーをお供に、旧作の復習をしてはいかがですか。
『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【もっと好きになっちゃう度 ☆☆☆】
ハン・ソロの頼もしい右腕、ウーキー族のチューバッカ。「チューイ」の愛称で親しまれるこのキャラクターは、ある日ジョージ・ルーカス監督がクルマの助手席に座るアラスカン・マラミュートの愛犬「インディアナ」を見て思いついたと言われています。
「インディアナ」と言えば…そう、ルーカス監督のメガヒット作「インディ・ジョーンズ」シリーズの主人公の名前でもありますね。
ちなみにチューバッカの基本的な声は、クマやアザラシ、ライオン、オットセイ、アナグマなどの鳴き声をミックスしたものとのこと。
『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【名女優度 ☆☆☆】
レイア姫ことレイア・オーガナと言えば、故キャリー・フィッシャー以外の姿は想像できません。が、当時ティーンエイジャーだった女優ジョディ・フォスターも候補に挙がっていたのをご存じですか?
最終的にジョディは、他作品との撮影スケジュールの兼ね合いから断ったそうです。本人いわく「後悔はしていない」と、2005年のインタビューで語っています。その後2度もアカデミー賞に輝いているジョディですが、もし彼女がレイアを演じていたら一体どうなっていたでしょうね!? それこそ、余計なお世話にですね。
『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【一瞬ジェダイ度 ☆☆★】
旧3部作の登場人物で、“ジェダイでもシスでもないがライトセーバーを使ったキャラ”がひとりだけいます。で、問題です。それが誰か知っていますか?
…正解は、ハン・ソロです。彼は「エピソード5」の序盤で、氷の惑星ホスで凍死寸前のルークを助けるべくある行動をとりますが、その際、ルークのライトセーバーを使っています。
『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【セレンディピティ度 ☆☆☆】
映画史に残る効果音として名高い、ライトセーバーの音。これはサウンドデザイナーのベン・バート氏が、マイクを持ってブラウン管TVの近くを通った際に偶然拾った雑音と、映写機のモーター音とを組み合わせて生み出したものだそうです。
また、ライトセーバーを激しく動かしているときの音については、「まずはベーシックな音をスピーカーで流して、それを別のマイクで再録音する。それをスピーカーの前で振り、ドップラー効果を使ってあの音にしたんだ」と、独自の職人技で「ブンッ」という効果音を生み出していたことをバート氏は打ち明けています。
さらに、ライトセーバー同士がぶつかり合う効果音や敵の攻撃を弾く効果音は、金属片をドライアイスの上に置いたときの音や炭素アーク(電極に炭素棒を用いて空気中で放電させる光源)の音を組み合わせてつくったとのこと。
『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【渋イケボ度 ☆☆★】
世界で最も愛されているヴィラン(悪役)のひとりである、ダース・ベイダー。あの独特の太く低い声を担当しているのは、アメリカ人俳優&声優のジェームズ・アール・ジョーンズです。
彼はディズニーの名作アニメ『ライオン・キング』(1994)でシンバの父ムファサを演じており、この夏大ヒットしたリメイク版でも同じ役でカムバックしています。気づいていなかった人は、よく耳を傾けてみてください。
ちなみにベイダー卿の印象的な呼吸音は、スキューバダイビングで使うレギュレータ(空気圧を調整する装置)を用いて、実際に前出のサウンドデザイナー、ベン・バート氏が呼吸した音を使っているそうです。
『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』(2005年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【ビッグドリーム度 ☆☆☆】
新3部作で若きオビ=ワン・ケノービに扮した、英国を代表する俳優ユアン・マクレガー。彼が役者になろうと思ったきっかけは、なんとユアンの実の叔父で俳優のデニス・ローソンが、「エピソード4~6」でパイロットのウェッジ・アンティリーズ役で出演していたからだそうです。
当時、まだ小学生だったユアンは、映画館で頭がバラバラになるほど衝撃を受けたとのこと。「スター・ウォーズ」シリーズでの叔父の出演がなかったら、『トレインスポッティング』も『ムーラン・ルージュ』も存在すらしていなかったかもしれません…。
ちなみにウェッジは、ビッグスという仲間のパイロットとともに「スター・ウォーズ」シリーズに登場していますが、このコンビはスクウェア・エニックスのゲーム「ファイナルファンタジー」シリーズにも常連脇役として登場しています。
『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』(1999年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【どちらもお似合い度 ☆☆★】
「エピソード6」でルークが使用している緑色のライトセーバーは、もともと前作「エピソード5」のラストでなくしたものと同じ青色になる予定でした…。
ですが、「観客の混乱を避けるため」「背景の青空や砂漠に対し緑だとより際立つため」、そして「前と違う色にすることでルーク自身が成長したことを表せるため」といった理由によって変更した…と言われています。
あなたは、どちらの色がお好きですか?
『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【ダイヤの原石度 ☆☆★】
ヘイデン・クリステンセンが魅力たっぷりに演じた、青年時代のアナキン・スカイウォーカー。
当初、この役はレオナルド・ディカプリオにオファーがあったそうですが、ディカプリオは「自分の中で、まだこの役を演じる準備ができていない…」と辞退。そのほか、ライアン・フィリップや故ポール・ウォーカーも同役の候補に挙がっていたのですが、結局は当時無名だったヘイデンがゲットしたわけです。
『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』(2002年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【ミステリアス度 ☆☆☆】
圧倒的な人気を誇るヨーダ。ですが、彼の種族や出身地は一度も明かされておらず、実は謎だらけ…というのはご存知でしょう。
しかも「エピソード1」では、ヨーダの足の指は3本だったわけですが…「エピソード5」や「エピソード6」では4本あるのが確認されています。なぜ? 進化の過程で?
『スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲』(1980年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【キッズフレンドリー度 ☆☆★】
ハッピーエンドで幕を閉じる「エピソード6」ですが、ルーカス監督はかなりダークなエンディングも考えていたことを明かしています。
それは…残されたダース・ベイダーのマスクをルークがかぶり、「今から私がベイダーだ」「私が宇宙を支配する」と“闇堕ち”する…という内容です。
共同脚本のローレンス・カスダンも、この案をかなり気に入ったそうですが、「キッズには向かない」という理由から、現在のエンディングが採用されたわけです。
『スター・ウォーズ エピソード6/ジェダイの帰還』(1983年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【皆勤賞度 ☆☆☆】
数えきれないほどの登場人物に彩られている「スター・ウォーズ」シリーズですが、最新作やスピンオフを含めた11作すべてに登場する役柄が、たったひとりだけ存在します。
…それは、アンソニー・ダニエルズ演じる金ピカのドロイド、C-3POです。作品のアクセントとして、文字どおり光り輝くこのキャラクターはレギュラー出演度も憎めなさも断トツです。
彼のデザインは、1927年の伝説的SF映画『メトロポリス』に登場するアンドロイドが着想源となっているそうです。
『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【ギャップ萌え度 ☆☆☆】
『エピソード7/フォースの覚醒』から登場した新キャストのひとり、オスカー・アイザック演じる熱血パイロットのポー・ダメロン。衛星ヤヴィン4出身の人間の男性で、新共和国やレジスタンスに仕えてファースト・オーダーとの紛争に際して参戦したスターファイター・パイロットです。
そんな彼の劇中ファーストネームは、J.J.エイブラムス監督の娘が持っていた「ポー」というシロクマのぬいぐるみから取られたという話。そして、ファミリーネームのほうはJ.J.のアシスタントからつけられたとのこと…。由来がぬいぐるみとは、ますますイケメンが愛らしい存在に見えてきます。
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【お忍び度 ☆☆☆】
『エピソード8/最後のジェダイ』でマーク・ハミルが演じているのは、実はルークだけはありません…。彼は、カジノの街カント・バイトに登場する、BB-8にコインを入れる酔っ払いエイリアンのドッブ・スケイというCGキャラクターにも扮していたのでした…。
なお、このカジノのシーンでは、故キャリー・フィッシャーの愛犬ゲイリーや、ジェニファー・アニストンの元夫ジャスティン・セロー、モデル兼女優のリリー・コール、ジョゼフ・ゴードン=レヴィットが声を担当しているエイリアンなども登場しています。
いろいろな場面に紛れ込んでいるカメオ陣を見つけるのも、今や「スター・ウォーズ」シリーズの楽しみのひとつです。
『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017年日本公開)現在、ディズニーデラックスで配信中。
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【アンセム(シンボル)度 ☆☆☆】
シリーズ全9作とスピンオフ1作を含め、音楽面で「スター・ウォーズ」シリーズの世界観をつくり上げてきた大御所作曲家、ジョン・ウィリアムズ。
そんな彼は、最新作『スカイウォーカーの夜明け』でシリーズから引退することを明らかにしています。誰もがハミングできる見事なメロディーを生み出し、多大な功績を残した巨匠ジョンに対して惜しみない拍手をおくりたいと思います。
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予告編で準備万端に!
祖父ダース・ベイダーの遺志を受け継ぎ、銀河の支配者となったカイロ・レン(アダム・ドライバー)。彼と対峙すべく、伝説のジェダイであるルーク・スカイウォーカーの想いを引き継ぎ、わずかな同志たちと立ち上がるレイ(デイジー・リドリー)。
スカイウォーカー家を中心とした壮大なサーガの結末は、光と闇のフォースを巡る最終決戦に託されたのでした…。
副題“スカイウォーカーの夜明け”とは、何を意味するのでしょう? 果たして、どんな運命が…どんな衝撃が…どんな感動が待ち受けるのか?
泣いても笑っても、今回で最後となる「スター・ウォーズ」シリーズ。ぜひ大スクリーンで、42年間続いた歴史の終幕を見届けてください。
『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』
12月20日(金)より全国ロードショー中
公式サイト
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