私はハリソンを殺すことを知っていて、この2,000人の観客がどう反応するかわからなかったのですから
映画『スター・ウォーズ』シリーズのファンはアダム・ドライバーのことをシリーズ3部作の最終的なアンチ・ヒーローとしてではなく悪役として認識しています。「月に一度、私がハン・ソロを殺したことを誰かが教えてくれるでしょう」と彼は最新映画『Ferrari（原題）』のプレスツアーでCNNに話しました。『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』オリジナルプレミアでの様子を振り返ります。「妻の手を握っていて、彼女が『あなたの手、本当に冷たいけど大丈夫？』と言ってきたのです。なぜなら、私はハリソンを殺すことを知っていて、この2,000人の観客がどう反応するかわからなかったのですから」
これは彼が演じたカイロ・レンにとって暗い物語の始まりであり、3部作の終わりでそこからの救済方法を見出すつもりはなかったと報じられています。アダム・ドライバーの最新のインタビューによると、監督J・J・エイブラムスはもともとカイロ・レンをダース・ベイダー以上の悪役にしようとしていました。「彼のアイディアは、（カイロ・レンの）旅路がダース・ベイダーの正反対だということでした。ダース・ベイダーの場合は自信に満ち溢れ、一番最初にダークサイドに献身します。そして最後の映画で、最も傷つきやすく弱い存在になるのです」と、TV番組「The Rich Eisen Show」で明かしました。
そして「逆から始めたかった…」と、アダム・ドライバーは言いました。「私のキャラクターは最も混乱し、傷つきやすく、3部作の終わりには最もダークサイドに傾倒した存在になるはずで…。撮影中に変更が生じて結果としてそのようなストーリーにならなかったとしても、私はこのストーリーを心に留めるようにしてました。私はずっとそこに焦点を当てていたんです」
ベン・ソロへの進化... それは予定されていませんでした
ライアン・ジョンソン監督（映画『ナイブズ・アウト／名探偵と刃の館の秘密』やドラマ「ブレイキング・バッド」シリーズの一部などを監督）は3部作の2作目『スター・ウォーズ／最後のジェダイ』で監督を引き継ぐことになりました。アダム・ドライバーによれば、ライアン・ジョンソン監督は『スター・ウォーズ／フォースの覚醒』の主要な物語を書き直したとのことです。「ベン・ソロへの進化... それは予定されていませんでした」とアダム・ドライバーは話します。「彼は最初からベン・ソロでしたが、私が最初に契約したときにはベン・ソロが最初から登場するバージョンは存在しなかったのです」。その後、J・J・エイブラムスが3部作を終わらせるために再び監督に戻ってきました。彼はライアン・ジョンソン監督の参加によって、デイジー・リドリー演じるヒーロー、レイの真の親子関係を含む物語をさらに修正しました。しかし、もしアダム・ドライバー演じるカイロ・レンが結果的にヒーローになったとしても、彼がハン・ソロを殺した男を演じたというシンプルな真実から逃れることはできません。
Translation / Miki Chino
Edit / Minako Shitara（Esquire）
※この翻訳は抄訳です
