1991年に製造されたこのジャガー「XJR15」以上に、クレイジーなクルマは私は目にしたことはありません。

 この「XJR-15」は、レーシングカーでありながら法的に公道走行が可能なクルマなのです。ジャガーの他のスーパーカー…たとえば「XJ220」のように、世間で広く知られているわけではありません。ですが、外観はよく似たデザインに仕上げられています。

「XJR-15」は「XJR-9 グループCのプロトタイプ」と同じカーボンファイバー製シャシーを使用し、エンジンはIMSAシリーズに参戦していたXJR-9用のエンジンをデチューンした自然吸気V型12気筒エンジン(6.0リットルで450馬力)を使用しています(チューニング次第では700馬力まで出力を上げることも可能だったという噂)。その車体はすべてカーボンファイバー製で、のちの「マクラーレンF1」のデザイナーとなるピーター・スティーブンスによってスタイリングされたのでした。

 製造された53台のうち、半分だけが公道用に製造されたのでした。そんななか、この1台がアメリカ・テネシー州へと到着したのでした。この地に住むコレクター、Jasbir Dhillonさんの手に渡ることなったのです。

 Youtubeチャンネル「Petricious」が、そのコレクターのDhillonさんを取材。そこでは、「XJR-15」の現状を垣間見ることができます。意外にも、優雅な暮らしをしているのでご確認ください。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
1991 Jaguar XJR-15: Britain’s Fervent Feline
1991 Jaguar XJR-15: Britain’s Fervent Feline thumnail
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 この「XJR-15」には、面白いディテールが存在しています…それを書かないことには、この話を終わらせるわけにはいきません(笑)。

 実はこのクルマ、レースカーならではのシステムといいでしょう…走行中、ドライバーとパッセンジャー(助手席など)がお互いに会話ができるよう、2組のマイクセットが装備されているのです。公道走行車ではありながらも、レースカーなので運転中は走行音が騒々しく、マイクがないと会話にならないというわけです…。

 なんとも、茶目っ気がありますね(笑)。

 

From Road and Track
Translation / Mirei Uchihori
※この翻訳は抄訳です。