2018.09.22

自殺したい思いを乗り越えて…

サメに右手・右足を奪われた男の「本当に格好いい物語」

オーストラリア海軍所属のダイバーだったポール・デゲルダー氏はサメに襲われ、右手と右足を失いました。しかしその後、彼は「サメの保護活動家」に転身したのです。

 元オーストラリア海軍所属のダイバーであるボール・デゲルダー氏の恐れるものは、この世に2つしかありません。それはサメと人前で話すこと…彼は訓練中に、サメに襲われ右の手足を失っているのです。そんな彼はいまでは、サメの保護を訴える啓蒙活動家になっているのです。
  
 ここで「?」と思う人も多いことでしょう。
 
 少年時代のデゲルダー氏はこれといった夢や目標などをもたず、まるで浮草のように時間を過ごしていました。バーテンダーだったこともありますし、ラッパーを目指した時期にはスヌープ・ドギー・ドッグのオープニング・アクトを任されたこともありました。それに、なんとドラッグのディーラーだったことさえあったのです…。そんな彼はやがて、海軍の水中工作員になりました。そうしてやっと安定した生活を手に入れたのです。海底での破壊活動や爆発性危険物の処理などが、彼に課される任務でした。
 
 するとあるとき、デゲルダー氏がサメに襲わることに…。それは水中追跡用の新型機器のテストを行っていた2009年のことです。治療は数カ月間を要しましたが、その後、失った右手と右足に義肢を装着した彼は、また職務への復帰を果たしたのです。
 
 この事故に遭う以前のデゲルダー氏は、「サメのような害獣は絶滅して然るべきだ」と考えていたそうです。しかし、この事故の経験について、公共の場で話す機会を得るようになり、やがてサメが地球のエコシステムにとっていかに必要な存在なのかを知るに至ったのです。
 
 サメが他の魚類を捕食することにより保たれている海中の生態系バランスがあり、それがサンゴ礁の保全や、私たち人間が食用として捕獲する魚類の保護にも繋がっているということを学んだのでした。
 
 現在、デゲルダー氏はサメの保護活動家として数多くの団体、組織とともに公共教育を行っています。水産業界のビジネスのため、年間1億匹もが殺されてゆくサメを絶滅から救うことを目的とした活動を展開しているのです。
 
 『ディスカバリー・チャンネル』は毎年夏になると「シャーク・ウィーク」と銘打ち、その1週間はずっとサメ特集の番組ばかりを放送します。
 
 2018年は7月22日から29日の1週間がそれに当たり、記念すべき30周年を迎えたのでした。今回、私たち「メンズヘルス」US編集部チームもシャーク・ウィークに参加し、デゲルダー氏の貴重な、そして恐ろしい体験談を聞くことができたのです。
 
  
▶▶▶それでは、ボール・デゲルダー氏へのインタビューをご紹介します。(次ページへ続く)

From MEN'S HEALTH
BY MELISSA MATTHEWS
JUL 25, 2018

Courtesy of @pauldegelder(via Instagram)
Translation / Kazuki Kimura
Edit / Lumiere Cooper, Kaz OGAWA

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