アルコールを控えなければいけない理由の一つとして、脳細胞を死滅される要素が含まれているとか…。 それでも、「飲酒は止められない!」と思っている方々に朗報です!

 飲みすぎた日の翌朝は、大抵頭がバカになったような気がするものですよね。感覚が鈍磨(どんま)し、しゃべりが遅くなり、「なぜ洗面所にチキンの骨が転がっているのか?」を思い出せなかったりする…。もしかしたら聞いたことがあるかもしれませんが、体に残っているアルコールが脳細胞を衰弱させているため、気分が優れないのです。

 最近になって、脳に関する神話の誤りを幾つか暴いてきた『ポピュラーサイエンス』誌によれば…。

 アルコールの摂取により、脳細胞が死滅させられるという考えが、必ずしも真実ではないことが判明したとのこと。デンマーク人研究者は、アルコール中毒死した人の脳とアルコール中毒以外により死亡した人の脳を研究し、いずれのグループも同数のニューロンを有していることを明らかにしたのです。 

 「アルコールは他の物質と同様に、高用量の摂取により脳細胞(特に発達途中の胎児の敏感な脳細胞)を死滅させる可能性があるが、適度なアルコールの摂取は脳細胞を死滅させない」、と『ポピュラーサイエンス』誌は述べています。 

 これはアメリカのTVコメディシリーズで、ボストンのバーを舞台にしたシットコム(シチュエーション・コメディ)『Cheers(チアーズ)』に登場するクリフ・クラビンが唱える「バッファロー理論」に風穴を開けるものなのです。「バッファロー理論」によれば、弱い牛が群れの動きを遅くするように、弱い細胞が脳の働きを鈍らせると言われており、弱い牛が死ぬと群れは動きが速くなり、強くなるとのこと。従って、弱い脳細胞がアルコールの摂取によって死滅させられると、この理論によれば脳の働きが改善される…と言うわけです。 

 脳に関することについては、アルコールが完全に無害であるとは言えません。研究者によると、二日酔いはその酷い気分に見舞われている間、人の思考能力を制限していることが判明しています。さらに科学者たちによれば、長期にわたる過度の飲酒は脳の白質及び灰白質に損傷を与え、徐々に人の判断力と論理的思考に影響を与えることも判明しています。

 いずれにせよ、以上を踏まえた上でアルコールとお付き合いください。飲みか飲まないかは、それは個人の自由であるってことは変わりありません。

 
From ESQUIRE US 原文(English)
Translation / Spring Hill
※この翻訳は抄訳です。