ジャガーカーズは2019年12月2日、「Fタイプ(F-Type)」の改良新型モデルを欧州に向けて発表しました。

 オリジナルの「Fタイプ」は多くの人々に愛されたスポーツカーであり、これまで「ワールド・カー・デザイン・オブ・ザ・イヤー」を含む数多くの賞を受賞していました。いまや「Fタイプ」は、21世紀にデビューしながら「名車」の域に達しています。

ジャガー、Fタイプ、F-Type、新型改良モデル、新車、クルマ、ニュース
Jaguar

 オリジナルの「Fタイプ」がリリースされたのは、2013年のこと。ですが、このクルマがリリースされてから既に6年が経過したとは到底思えないのです。

 しかしジャガーは、「その機は熟した…」と感じたのでしょう。同社は、「Fタイプをリフレッシュすべき時が来た」と判断したようです。それはポルシェ「911」が、過去50年の間に少しずつ進化させてきたやり方に少し似ています。

ジャガー、Fタイプ、F-Type、新型改良モデル、新車、クルマ、ニュース
Jaguar

 新型「Fタイプ」で追加された大きな変更点は、手直しされたスリムなLEDヘッドライト、持ち上がった後部、そして、新しいクラムシェル型ボンネットなどになります。また、新しくなったフロントバンパーと前モデルよりもわずかに大きくなったフロントグリルは、よりアグレッシブなスタンスの実現を狙っています。

 「Evolution not revolution(革命的変化ではなく進化)」という言葉は、自動車デザイナーの間でよく使われているフレーズです(その逆を突いて、「進化ではなく革命的な進化」というモデルチェンジを行うこともあります)。この新型「Fタイプ」のデザインには、そのフレーズが実によく当てはまります。全体的にシンプルで自然な曲線を描くボディーを一望すれば、「これが最良」であることが実感できるはずです。

ジャガー、Fタイプ、F-Type、新型改良モデル、新車、クルマ、ニュース
Jaguar

 「最も美しいスポーツカーをデザインします。ジャガー車であることが分かる、純粋さとプロポーション、そして、その上プレゼンスを持ったスポーツカーをデザインする。それが(このモデルのデザインにあたって)私たち自身に課した命題でした」と、ジャガーの新しいデザインディレクターであるジュリアン・トムソン氏は述べています。

 彼の前任者であるイアン・カラム氏は、ジャガーのチーフデザイナーを20年務めた後、2019年夏に引退しました。そのカラム氏は以前、オリジナルの「Fタイプクーペ」のリリースについて、「自分の職業人生において、最も誇らしい瞬間でした」と説明していたこともありました。

 またジャガーは、「911」の直接な対抗馬となる新しい「Fタイプ」を投入したことで、今後、ポルシェと消費者をめぐる競り合いを繰り広げることになるかもしれません。

 「911」に対して「Fタイプ」の利点は何かと言えば、購入の選択肢が多いということです。4気筒2リッターエンジンを搭載するエントリーモデルからフラッグシップモデルの「Fタイプ R」(出力性能575馬力のV8エンジンを搭載し、0-100キロ/時の加速性能3.5秒)まで、複数のモデルが揃っているということです。

 「Fタイプ」改良新型モデルの価格は5万4060ポンド (約762万円)からとなっており、現在イギリスの公式サイトで予約受付中となっています。

 日本での発売に関しては、まだ詳しい情報は入ってきていません。専門誌などでは、「2021年初頭には、その詳細が明らかになるのでは?」と予想されています。



Source / Esquire UK
Translation / Hayashi Sakawa 

※この翻訳は抄訳です。