ジャガー、ダッジ、ベクターなど、今も胸アツな90年代のスポーツカーに思いを馳せて…。
1990年代のスポーツカーの世界は、まさに夢のような時を謳歌していました。フェラーリ・ポルシェ・マクラーレンなど、名だたるメーカーから傑作と語り継がれるモデルが立て続けに発表され、この時代のスポーツカーは自動車史の中でも最も成功したカテゴリーの1つとして記憶されています。
その豊作とも言える夢のような10年間の中でも、特に美しいスポーツカーをここにご紹介しましょう。
どれも20年以上前のモデルですが、今見ても私たちの感性を揺さぶる名車ばかり。写真を見るだけでも、数日間忘れられない危険性すらありますので、ご注意ください…。
1991年に発表されたマクラーレン「F1」は、今も見る者に感動を与える名車です。エンジンは、当時BMWがすでに販売していた12バルブに触発されて設計されたもの。
このエンジンと超軽量シャシーの組み合わせは、マクラーレン「F1」に規格外の速さを与えました。具体的には、なんと時速386km/h! このスピードは1993年から2005年まで史上最速で、飛行機が離陸する際の速度とほぼ同じです。
後年、ブガッティ「ヴェイロン」が最高速度を更新しましたが、マクラーレン「F1」の驚速は時代を超越して、今も宝石のまま輝き続けています。
ベクター「W8」は、まさに夢のクルマでした。1991年に「Road & Truck」誌が行ったテストでは、時速100km/hまでの加速に要する時間はわずか4.2秒で、最高速度はおよそ時速348.8km/h。信じられないほどに野心的なモデルとして、時代を駆け抜けていきました。
ドイツのカーレーサーであるヨヘン・ダウアーは、レーサー引退後にダウアー・シュポルトワーゲンを設立。そこでがポルシェ支援のもと製作したのが、このダウアー「962」です。
このクルマは1980年代のレースをリードしてきたポルシェ「962」のレースカーを、ロードカーとして設計し直した1台です。1994年のル・マン24時間レースのGT1クラスにも出走し、問題なく優勝を飾りました。
「レーシングカーを公道で走らせたい」という、多くの人が願うであろう夢を叶えてしまったスポーツカーなのです。
ヤマハ「OX99-11」は、1991年にヤマハ発動機が発表したスーパーカーです。1989年からF1にエンジンを提供していた同社初の自社開発4輪車として注目を集めました。
空力を徹底的に追求した印象的なカーデザインと、優れた路面との密着性。運転席は中央に配され、その後ろに助手席が配置されるという独創性も注目に値しました。
しかしながら、同社の業績悪化に伴い計画は中断され、1台も販売されることはありませんでした。
レースカーを中心に製造している小さなイギリスのメーカーであるリスターから登場したこの「ストーム」は、ジャガーによって設計されたスポーツカーであり、ル・マン24時間レースに参戦するために開発されました。
数々の「優れたスポーツカー特集」において、必ずと言っていいほど名前が挙がる1台であり、最も90年代的なクルマの1つとも言えるでしょう。
果してダッジ「バイパー」は、スーパーカーなのでしょうか? その点は、今も議論の的となっています。
ですが、1つだけ確かなことがあります。それはこのクルマのパワー(450馬力と高性能10バルブ)は、今回の1990年代のスポーツカーの名車リストに間違いなくノミネートされるに値するほどの数値ではあります。
日産「R390」は、ル・マン24時間レースのために開発されたレーシングカーを原型に製造されたロードカーです。
稀少性が極めて高いクルマとしても有名で、製造されたのは2台のみ。そのうちの1台は、日産が所有し保管されています。
1990年代の自動車業界を盛り上げたメーカーの1つが、ジャガーでした。そのジャガーが発表したのが、「XJ220」です。
ボンネットの下で脈動するV-6エンジンは、専門家が当時のスーパーカーについて話すたびに必ずと言っていいほど言及する驚異的な存在でした。事実、マクラーレン「F1」の登場前は、このクルマが世界最速のスポーツカーだったのでした。
しなやかで空力的に優れたボディーラインの美しさと、世界にわずか25台しか存在しない稀有な価値を有する「911 GT1」は、ポルシェがこれまでに製造した中でも最注目すべきクルマの1つです。
そのスポーティーさは疑いようのない優雅さと相まって、スポーツカーにおけるポルシェの世界的認知度を押し上げました。まさにこの1990年代に、このブランドは拡大し、国際的な信頼性をさらに高めたタイミングでした。
フラットな翼、計算され尽くした空気力学にもとづいた設計。そしてフェラーリの本拠地マラネッロで製造されたエンジン…。発表から30年近く経った今でも、「F50」はフェラーリの信頼性の証として語り継がれる特別な1台です。
ボルボ、電気自動車戦略の裏側に描くプラン…地球環境保護に向けた取り組みとは
BMW「2シリーズグランクーペ」、滑らかなルーフラインが印象的なコンパクトカー
Source / Esquire ITTranslation / Esquire JP※この翻訳は抄訳です
フォーミュラE 東京E-Prixで、ジャガーが刻んだ100の歴史
"新車のクラシックカー”で当時の走りがよみがえる。ジャガー「Cタイプ」と「Dタイプ」が日本上陸
【写真集】伝説のジャガー「Cタイプ」と「Dタイプ」の継続モデルが登場
高級SUVのEV部門で、米メディアから高い評価を集める8モデル
ジャガー・ランドローバー、事業全体における温室効果ガス排出量を46%削減へ
フォーミュラE 世界選手権へ向け、ジャガーがエンビジョン・レーシングに次世代パワートレイン技術を供給
クルマに乗ったセレブが見せた永遠の一瞬【写真集】
マツダ「RX-7 FD」とジャガー「Eタイプ」の知られざる関係
なんと70年ぶり! ジャガー、伝説となった「Cタイプ」を当時の姿のまま限定生産へ
幻の名車、ジャガー「Eタイプ」が現代に復活。秘密は新たなレストアプログラムにあり
最も期待されているラグジュアリーモデルたち!2020年注目の新型車10選【PART1】
ラグジュアリー感あふれる! 最高のグランドツーリングカー12選【PART2】