《目次》

  • ランナーが体幹トレーニングを取り入れるべきメリット
  • 鍛えられる筋肉・どの部位に効く?
  • 専門家が7種の筋トレメニューを考案
    ―「サソリのポーズ」から「エルボー ニー ホールド」
    ―「サイドプランク」と「リーチ スルー」
    ―「スライダープランク」から「パイク」
    ―「スライダー ベアプランク」
    ―「ホローホールド」から「V-シット」
    ―「ストレートレッグ パルスアップ」
    ―「ダイアゴナル マウンテンクライマー」

💪

◇ランナーが体幹トレーニングを
取り入れるべき理由・メリット

私たちはみんな、スポーツのパフォーマンスおよび痛みの予防といったさまざまな理由から、頑丈なコアを手に入れたいと思っています。特にランナーにとっては、ことさら体幹の強化が重要になります。

なぜなら、コアが身体を安定させる中心的役割(姿勢を保ってくれる、とりわけスプリングにおいては)を果たしているから。つまりはコアの強靭さ次第で、スピードを上げる目標を達成することも、さらにけがのリスクを減らすことも、大いに期待できるのです。

◇鍛えられる筋肉・どの部位に効くか?

  • 腹直筋
  • 脇腹の腹斜筋
  • 背中の脊柱起立筋
  • 腹横筋

「コアを構成しているのは、身体の前部にあって“割れた腹筋”(シックスパック)をつくり上げている腹直筋、脇腹の腹斜筋、背中の脊柱起立筋、そして腹横筋(シックスパックのさらに奥にあるディープ・コア)です」と教えてくれるのは、ニューヨーク・シティの認定ランニング・コーチでバリーズ・ブートキャンプのシニア・インストラクターを務めるリンゼイ・クレイトンさんです。

「よく、お腹の下のあたりを指さして“下腹”と言う人がいますが、その人たちが実際に指さしているのは腹直筋で、その部分だけを他と切り離して働かせることはできないのです」と、クレイトンさんは説明します。

とは言っても、あなたをもっと強いランナーにしてくれるであろう下腹を含む腹直筋を使ったコア・エクササイズは、(クリエイティブなものも古典的なものも)たくさんあります。

◇期待できる効果は?
専門家が7種の筋トレメニューを考案

「バランスに優れた身体をつくるためには、コア全体を働かせることが重要となります。ですが、もし下腹の腹直筋にフォーカスしたトレーニングを望むのであれば、そのための特別なエクササイズもあります」と、クレイトンさんは言います。「そのような“下腹”のエクササイズは、向上心あふれるランナーには最適ですよ。と言うのは、ランニングという動き自体をさらに活性化するのに役立つ動き、コアに向かって膝を引き上げる動作を含むエクササイズが結構あるんです」。

◇時間は?

各トレーニング、それぞれ30~45秒を行いましょう。

「それをやることによって、コアはあなたの願いどおりに磨き上げれることでしょう。そして、あなたが最も必要としているときに、それを達成してくれるだけのアクティブさを得ることが期待できるのです」と言いながら、クレイトンさんは理想的なフォームがわかるよう自らデモンストレーションを実演してくれました。

エクササイズマットとスライダーがあればベターですが、スライダーがなければ2枚のハンドタオルか紙皿でも代用できるでしょう。

【1】「サソリのポーズ(ダウンドッグ スプリット)」から「エルボー ニー ホールド」

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「サソリのポーズ」→「エルボー ニー ホールド」

■正しいやり方

ハイプランクのポジションからスタートし、そこから腰を高く突き上げたダウンワードドック(下向きの犬)の姿勢になって、両手で床を強く押して上腕二頭筋が耳の横あたりに来るようにします。

右足を後ろに高く蹴り上げたあと、体重を手のほうに前方移動させながら、右足を曲げて膝をひじにつけてから、またダウンワードドッグの姿勢へと戻り、今度は左足で同じ動作を行います。これを交互に繰り返します。

【2】「サイドプランク」と「リーチ スルー」
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「サイドプランク」と「リーチ スルー」

■正しいやり方

肩がひじの真上に来るカタチで左の前腕を床に着き、左右の足を上下に重ねて身体全体が真っすぐになるよう腰を浮かせたサイドプランクのポジションを取ります。そして、右手を天井のほうに向けて伸ばした姿勢からスタートします。

上半身を丸めるようにしながら右手を下ろして、両肩が床と平行になるまで左の脇の下に差し入れます。左右両方でこの動作を30秒間繰り返します。

【3】「スライダープランク」から「パイク」

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「スライダープランク」→「パイク」

■正しいやり方

フローリングかタイルの床で、両つま先をスライダー(もしくはハンドタオル)にのせてフォアアームプランクの姿勢を取ります(肩の位置はひじの真上で、コアと尻に力をこめる)。

コアを使って腰をパイクの位置に持ち上げ、おへそを背骨のほうへ引っ込めるようにしながら、スライダーにのせた両つま先を前方へ移動させます。

つま先をまた後方へスライドさせて腰を下げ、プランクの姿勢に戻ります。これを繰り返します。

【4】「スライダー ベアプランク」

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「スライダー ベアプランク」

■正しいやり方

フローリングかタイルの床で、両つま先をスライダーにのせてハイプランクの姿勢を取ります(肩の位置は床についた手の真上でひじを軽く曲げ、コアと尻に力をこめる)。

そこからひざを曲げて両足を胸のほうへ引き寄せ、腰の下まで持ってきた両ひざを床から浮かせた状態でキープしたベアプランクの姿勢になります。

足をゆっくり、うしろへとスライドさせてハイプランクの姿勢に戻ります。これを繰り返しますが、もっと簡単にしたい場合は片足ずつやってください。

【5】「ホローホールド」から「V-シット」

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「ホローホールド」→「V-シット

■正しいやり方

マット上に、あおむけの状態で横になった姿勢からスタートします。

頭、両方の肩甲骨、両足を床から浮かしながら、両手を上に伸ばします。首は緊張させず、リラックスした状態で。これがホローホールドの姿勢です。

次に腹筋に力をこめて胸を持ち上げながら、すねが床と平行になるようなカタチで両ひざを曲げて、身体でV字型をつくります。ゆっくり身体を下ろしてホローホールドの姿勢に戻り、また同じ動作を繰り返します。

【6】「ストレートレッグ パルスアップ」

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「ストレートレッグ パルスアップ」

■正しいやり方

あおむけに横たわり、両足が身体と90度の角度になるように持ち上げます。両手は手のひらを下に向けて、身体の横に置いておきます。

コアを使って両足を天井のほうへ突き上げながら床から尻を浮かし、両手で体重を支えます。足を突き上げる反動を利用するのではなく、足の裏で天井に足跡を着けているところを思い浮かべます。尻を床の上に戻して、同じ動作を繰り返します。

【7】「ダイアゴナル マウンテンクライマー」

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「ダイアゴナル マウンテンクライマー」

■正しいやり方

ハイプランクのポジションからスタートします。

肩の位置は床についた手の真上で、ひじを軽く曲げ、コアと尻に力をこめます。右ひざを曲げて左のひじに近づけ、またハイプランクの姿勢に戻って、今度は左ひざを右のひじに近づけます。

これを交互に繰り返します。もっと有酸素トレーニングのようにする場合は、スピードを上げてください。

Source / Runner's World
Translation / Satoru Imada
※この翻訳は抄訳です。