【 INDEX 】
- トレーニングベンチとは?
- トレーニングベンチの選び方と注意点
- トレーニングベンチの種類は? 筋トレ種目別に解説
- トレーニングベンチを使った自宅できる筋トレ6種目
―ダンベルベンチプレス:腕・胸・肩を鍛える
―ブルガリアンスプリットスクワット:脚を鍛える
―トライセップディップ:腕・胸・肩を鍛える
―グルートブリッジ:臀部を鍛える
―ダンベルショルダープレス:腕・肩を鍛える
―アダクション:内もも(内転筋群)を鍛える - トレーニングベンチのおすすめ10選
- おすすめのダンベルもあわせてチェック【初心者向け】
- まとめ
トレーニングベンチの魅力とは?
想像してみてください。トレーニングベンチがあれば、自宅の部屋を憧れのホームジムに変身させることだって可能です。これからご紹介する内容をお読みいただき、まだ自宅で試したことのない新たなトレーニングにぜひとも挑戦してみてください。
トレーニングベンチがあれば、仰向けになって行うプレス系やフライ系の筋トレ種目、うつ伏せの状態で行うカール系の筋トレ種目、そしてスプリットスクワットなど自重トレーニングなどトレーニングメニューの幅も広がり、今まで自宅でできなかったことも挑戦可能となるはずです。
さらには、高価でジムでしか利用できない印象のある「マシンアダクション(=内ももの引き締めに使用するマシン)」を使用した筋トレ効果も、トレーニングベンチの活用次第(記事下記紹介)で同じ効果が得られるトレーニング種目にもチャレンジできます。また、ボックスジャンプやベンチジャンプオーバーなど、よりハードな有酸素運動にも活用できます。心拍数を引き上げ、頑固な脂肪を燃焼させる手段が飛躍的に増える可能性も高まるというわけです。
トレーニングベンチの選び方と注意点
ここで、トレーニング用ベンチを購入する際に覚えておきたい注意点をご紹介します。
まず、使用目的を明確にすることが大切です。そして、なんと言っても予算に適(かな)ったトレーニングベンチであるということも…。また、ご自宅のスペースについても予めきちんと把握して、間違いのないサイズのトレーニングベンチを選ばなければなりません。
言うまでもなく、使ってみて快適であることが理想です。が、さらに言えば、座面と背もたれの角度を調節できる、アジャスタブルな(調節できる)トレーニングベンチを選びたいところ。とは言え、やはり単に平らなトレーニングベンチのほうが低価格ということは間違いありません。まずは使用の目的を明確にして、置き場所の面積を計算しておくことから始めましょう。
シート幅を確認:安定性 or 可動域重視?
シート幅が広ければ身体(背中)を預けたときに安定しやすく、安全にトレーニングが行えます。ただし、シート幅が広いともちろん安定性には優れますが、例えば(バーベルを使用した)ベンチプレスなどの水平な状態で腕の可動域を広げたとき、肘がトレーニングベンチに当たってしまうこともあります。可動域の幅に支障がでるかでないかも確認しておく必要があります。
一方で、むやみに幅が狭いものを選ぶと、その安定性もマイナスになりかねません。なので自分が何を目的とし、どういったトレーニング種目をしたいのか?で、選ぶシート幅は変わってくるでしょう。
耐荷重を確認:一般的に200kg以上推奨
トレーニングベンチを購入するときにチェックすべきスペックのひとつに、どのくらいの重量に耐えられるかが分かる「耐荷重」の数値があります。トレーニング中のベンチの荷重は、“自分の体重 + 器具の重り+運動による負荷”になるので、一般的に耐荷重は200kg以上が推奨されています。本格的にトレーニング種目を考えているトレーニーは、より耐荷重に優れたものを選ぶことをおすすめします。
折りたたみ式(フォールディングベンチ)を確認:設置スペースは十分か?
一人暮らしの人や、収納スペースが少ないご自宅など、設置スペースに不安がある人には折りたたみ式のトレーニングベンチ(=フォールディングベンチ)がおすすめです。筋トレ後、コンパクトなサイズに折りたためるモデルもあります。
シートの角度調節が可能か否か
角度の調整ができれば負荷のかかる部位、さらには負荷の値をコントロールすることができるでしょう。そこで、トレーニングベンチには大きく分けて3つのタイプがあるので、事前に理解しておくといいでしょう。
- 水平姿勢になる「フラットベンチ」
- 頭のほうを高くした姿勢になる「インクラインベンチ 」
- 足のほうを高くした姿勢になる「デクラインベンチ 」
例えば「リバースクランチ」を行う際にインクラインベンチを使用すれば、重力が加わることで腹筋に対し、より大きな負荷がかけられるはずです。加えて「インクラインダンベルベンチプレス」を例にあげるなら、推奨されるベンチ角度45度〜60度にすれば大胸筋上部へ効果的に負荷がかけられるはずです。そこでさらに角度を増して直角へと近づけば近づくほど、大胸筋上部から三角筋への刺激が与えやすくなります。
逆にデクラインベンチを選んで「デクラインダンベルベンチプレス」を行った場合は、大胸筋下部に刺激を与えることができます。このようにトレーニングベンチの種類によって、フォーカスされる部位も変化します。なので、角度調節の観点からトレーニングベンチを選ぶことも大切です。
機能的な面から見たトレーニングベンチの種類は?
さて、上記を踏まえてトレーニングベンチ購入へ向け、いくつかの実用的なアドバイスと選択肢を見て行くとしましょう。
フラットベンチ(水平姿勢)
まずは基本的なところから見て行きましょう。ホームジムの戦力強化としてまず検討すべきは、フラットベンチから始めてみましょう。これは、スタンダートな筋トレ種目を中心に行いたい初級者向けのベンチになります。
傾斜角の調節はできませんが、ベンチプレス、ベンチトライセップディップ、ブルガリアンスプリットスクワット、ベンチステップアップ、ショルダープレス、グルートブリッジ、マウンテンクライマーなど、これまでの自宅トレーニングの幅を広げることにつながるでしょう。
アジャスタブルベンチ(角度調整可能)
よく見かけるのが、調節可能なこのトレーニングベンチかもしれません。人気の高いトレーニング器具になります。フラットベンチであることを前提に、インクラインへと角度調整できるものが多いでしょう。デクラインになるものは、インクラインになるものに比べ少なくはなりますが、腹筋トレーニングの幅を広げたい人はぜひこちらを選んでください。
つまりは、ご自身のフォーカスしたい部位およびトレーニングメニューを再確認した上で選ぶといいでしょう。チェストプレスやショルダープレスなど、最適な傾斜角で行なうことが可能になります。トレーニングベンチの可能性を最大化したい、制限あるスペースにベンチを設置したいという人にとっては最適な選択肢となり得ます。種類によってはコンパクトに折りたためるアジャスタブルベンチもあるので、格納場所にお困りの人はぜひそちらをお求めください。
多目的トレーニングベンチ(マルチプベンチ=多機能ベンチ)
多目的のトレーニングベンチです。ジムに置いてあるような上級者向けのマシンに見えますが、ご自身のトレーニングメニューを一から見直したいという人には、上半身・下半身問わず多種多様のトレーニング種目が実施できる可能性を広げてくれるので、設置スペースと予算が許すのであればおすすめです。
バーベルラック、トライセップディップステーション、クランチやレッグレイズ用のフットホルダー、さらに多機能なものまであれば、ダンベルが収納可能となるモデルもあります。
トレーニングベンチを使った自宅できる筋トレ6種目|全身(腕・胸・肩・脚)の効果的な鍛え方【動画解説】
【1】ダンベルベンチプレス|トレーニングベンチで腕・胸・肩を鍛える
ターゲット:腕、胸、肩
難易度:低(初心者)
ダンベルベンチプレスの効果的なやり方:フラットにセットしたトレーニングベンチに横になり、両手にオーバーハンドグリップでダンベルを持って胸のあたりに構えます。腕がまっすぐに伸びきるまで、ダンベルを押し上げます。コントロールを意識しながら両腕をまた下ろします。
【2】ブルガリアンスプリットスクワット|トレーニングベンチで脚を鍛える
ターゲット:脚
難易度:中(中~上級者)
スプリットの効果的なやり方:トレーニングベンチに背を向けて立ち、足の甲を床に向けるようにして片足をベンチに乗せます。立っているほうの片脚で、膝が床につくあたりまでスクワットします。同じ脚でまた立ち上がり、もとの姿勢に戻ります。
【3】ウエイトベンチ・トライセップディップ|トレーニングベンチで腕・胸・肩を鍛える
ターゲット:腕、胸、肩
難易度:低(初心者)
ベンチディップの効果的なやり方:トレーニングベンチに背を向けて立ちます。肩幅に開いた両手でベンチをつかみ、身体を支えます。両脚は前方へ伸ばします。肘を曲げながら、上腕と前腕の角度が直角になるまで、ゆっくりと身体を沈めます。上腕三頭筋の力で最初の姿勢に戻ります。
【4】グルートブリッジ|トレーニングベンチで臀部を鍛える
ターゲット:脚、お尻
難易度:中(中~上級者)
トレーニングベンチを用いたグルートブリッジの効果的なやり方:肩幅に開いた両膝を曲げ、両脚をトレーニングベンチの上に乗せて仰向けになります。※初心者の人は、足の裏が床についた状態で仰向けになってもOKです。ハムストリングと大臀筋の位置を整えつつ、腰の柔軟性を向上させます。
身体を丸めて、ブリッジの姿勢を取ってください。骨盤を床から、およそ5cmの位置まで下げます。脊椎を一つずつ下げながら、背中を床につけるイメージを持ちましょう。大臀筋を引き締め、骨盤を上げてブリッジの位置まで戻します。これを10回繰り返してください。
【5】ダンベルショルダープレス|トレーニングベンチで腕・肩を鍛える
ターゲット:腕、肩
難易度:中(中~上級者)
座った状態でダンベルショルダープレスの効果的なやり方:トレーニングベンチに腰掛け、オーバーハンドグリップでダンベルを握った両手を肩の高さで構えます。両腕がまっすぐ伸びるまで、頭上に向けてウエイトを押し上げます。そして、ゆっくりともとの姿勢に戻ります。
【6】アダクション(コペンハーゲンプランク)|トレーニングベンチで内もも(内転筋群)・腹筋・臀部を鍛える
ターゲット:内もも(内転筋群)・腹筋・臀部
難易度:上(上級者)
アダクションの効果的なやり方:左半身を下に向けて横になり、左前腕を床につけて身体を支えた状態にします。次に、右ふくらはぎをトレーニングベンチに乗せます。左脚はトレーニングベンチの下にまっすぐ伸ばした姿勢で、体幹を引き締めてください。これがスタートの姿勢となります。
両脚から肩までまっすぐ一本の線になるように、上体を持ち上げていきます。次に、上体が持ち上がった地点で「2秒間」静止します。再び身体を床に向けて下ろして、これで1レップ。左右両脚10レップずつ、合計3セットを行いましょう。
臀部も鍛えられるトレーニングです。背中を丸めないように注意しましょう。身体を持ち上げた状態では、臀筋を引き締めることに集中してください。
トレーニングベンチのおすすめ10選
YouTen(ユーテン)マルチシットアップベンチ
段階調節が可能で腹筋運動、脚(ブルガリアンスプリットスクワットなど)、背中やお尻などを鍛える筋トレ種目や、ダンベルを使って腕を鍛えるトレーニングにも使えます。耐荷重も大きく、コストパフォーマンスの高い製品と言えるでしょう。
- フラットベンチ
- 耐荷重:300kg
- 角度調整:可
- 折りたたみ:可
BARWING(バーウィング) 4WAYトレーニングベンチ
コンパクトに畳める上級者向け(マルチタイプの)ベンチです。自宅でダンベルを使った筋トレ種目にもおすすめ。腹筋トレーニングとして使う場合、デクラインにも角度調整できるので、広範囲な腹筋トレーニングも望めます。500kgに耐える頑丈な構造とコストパフォーマンスの高さで、検討の候補におすすめの商品です。
- 多目的トレーニングベンチ
- 耐荷重:500kg
- 角度調整:不可
- 折りたたみ:可
OneTwoFit(ワントゥフィット)多機能トレーニングベンチ
シート幅が背中部分は25cm。このシート寸法は日本人の体形に合わせているため、肩甲骨の動きを邪魔しない設計になっています。お腹周り、肩、腰、背中、腕、腹筋、大胸筋…と全身のトレーニングができる多機能トレーニングベンチ。インクラインでは5段階、デクラインでは1段階の調節可能。
さらにケーブル付きのトレーニングベンチということで、大胸筋・上腕三頭筋をメインに鍛えたいトレーニーにもおすすめです。
- 多目的トレーニングベンチ
- 耐荷重:300kg
- 角度調整:可
- 折りたたみ:可
BARWING(バーウィング)3WAYトレーニングベンチ
フラットはもちろん、インクラインにもデクラインにも…バックシートが8段階、座面シートが4段階、フットレストの高さは4段階変更できるトレーニングベンチです。角度変更はワンタッチで簡単に調節可能。折りたたみ式で薄くなるのでベッドの下などの収納可能できます。さらに、ローラー付きなので移動のときは簡単。
- 多目的トレーニングベンチ
- 耐荷重:300kg
- 角度調整:可
- 折りたたみ:可
IROTEC(アイロテック)マルチポジションベンチ
※写真のプレート(重り)別売り
「大腿四頭筋」を効果的に鍛える「レッグエクステンション」が好きなトレーニーにもうれしいトレーニングベンチです。背もたれの角度を調整するとシートも連動して動く設計で、セッティングを変える手間が最小限で済みます。デクラインベンチとして使う場合は、水平と頭を下げた姿勢の2段階で調整可能。
- 多目的トレーニングベンチ
- 耐荷重:約240kg
- 角度調整:可
- 折りたたみ:不可
WASAI(ワサイ) トレーニングベンチ
※写真のプレート(重り)別売り
耐荷重がおよそ150kgということで注意が必要ですが、値段も比較的リーズナブルな多目的トレーニングベンチです。レッグエクステンションベンチ、フラットベンチ、インクラインベンチ、シットアップベンチ、ダンベルベンチ、ウエイトトレーニングベンチと、全身トレーニング用として活用できます。
- 耐荷重:150kg
- 角度調整:可
- 折りたたみ:不可
レッグカール機能搭載
BODYMAKER(ボディメーカー) フラットマルチベンチ V
高重量を扱わないトレーニング初心者~中級者には十分な多目的トレーニングベンチです。耐荷重が約200kgですので、高重量を扱う上級者には少し物足りない印象もあるかもしれません。が、胸・腕・足の本格的なトレーニングの幅を広げてくれることでしょう。
- 多目的トレーニングベンチ
- 耐荷重:約200kg
- 角度調整:可
- 折りたたみ:不可
FLYBIRD(フライバード) トレーニングベンチ 3WAY可変式
耐荷重300kg、シートの幅33cm、シートの高さ42cmのトレーニングベンチです。角度調整は背面6段階、座面4段階、フットレスト3段階調整可能で、フラット用・インクライン用・デクラインベンチ用として使用可能。耐荷重、角度調整や性能を考慮しても、手を付けやすい料金設定になっているでしょう。折りたたみも可能で、運ぶ際はストラップで簡単です。
- 多目的トレーニングベンチ
- 耐荷重:300kg
- 角度調整:可
- 折りたたみ:可
Bodytech(ボディテック) インクラインベンチ
耐荷重500kgの優れた耐久性のあるトレーニングベンチです。丈夫なスチール製ですので高負荷のトレーニングをする上級者にもおすすめできます。 マットなブラックの革仕様でデザインもシンプル、折りたたみ可能です。
- 多目的トレーニングベンチ
- 耐荷重:500kg
- 角度調整:可
- 折りたたみ:可
IROTEC(アイロテック)トレーニングベンチ + ラバー付きバーベル&ダンベル70kgセット
本格トレーニングを目指す上級者向けに、トレーニングベンチとラバー付きバーベル&ダンベル合計70kgのセットです。一式をいっきにそろえたい人へおすすめ。ベンチプレスのとき、バーベルを最初にホールドするラックの高さは調整式となっています。
内訳はバーベルシャフト10kg × 1本、ダンベルシャフト2.5kg × 2本、プレート1.25kg × 4枚、プレート2.5kg × 4枚、プレート10kg × 2枚の、合計70kgとなり(バーベルシャフト・ダンベルシャフトの重量含)、自宅筋トレをジムのようなスペースにつくり上げてくれるでしょう。トレーニングベンチの本体サイズは、幅53cm × 奥行120 × 高さ76〜91cmで、シートの高さは45cmです。
- 多目的トレーニングベンチ
- 耐荷重:-
- 角度調整:可
- 折りたたみ:一部可能
おすすめダンベルもあわせてチェック
トレーニングベンチを使ったトレーニング種目では、ダンベルを併用することでより負荷をかけて筋トレをすることが可能です。初心者向けにダンベルの選び方やおすすめのモデルを紹介している記事もあるので、こちらもチェックしてみてください。
まとめ
トレーニングベンチを活用すれば、自宅でもジムにいるような幅広いトレーニング種目を行うことが可能となります。また、ターゲットにしずらい筋肉の部位にも効果的に刺激を入れやすくなるでしょう。
筋トレは自宅派の人はもちろん、(往復時間を考えると)多忙でジムに行く時間をみつけられない人へも、自宅でも本格的に筋肉肥大化を目指すトレーニングがしたいのであればトレーニングベンチはおすすめです。
Source / Men’s Health UK
Translation / Kazuki Kimura
※この翻訳は抄訳です。