職場の同僚のイライラさせられた点も、転職して過去の話になってしまえば、大抵の場合は笑い話のネタになるものです。なぜなら、今後はもうおよそ8時間、その人と同じ空気を吸わなくてよいのですから。苦手な人にも心穏やかに接することができるこというものです。一度過去の人になってしまったら、不快感というものは弱まっていくものです。

しかし、ドナルド・トランプ氏にはどうやら、その効果も通用しないようです。

『トランプ自伝 ― 不動産王にビジネスを学ぶ』のゴーストライターであるトニー・シュワルツ氏はソーシャルサイト「Reddit」の質問に対して、トランプ氏は彼が今まで会った中で「最も本質的な悪人」だと評しました。

これはpollの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

シュワルツ氏は大前提として、「人は最悪な行動を取ることがあっても、ほとんどの人は本質的にそこまで悪人ではないと思っています」と語り始めました。

「ですが、改心の見込みのない悪人も存在すると思っています。精神科医のスコット・ペック氏は自身の著作で、そのような人たちのことを『平気で嘘をつく人たち』と呼んでいます。トランプ氏がまさにそれにあたる人物であり、良心が欠如しているので、ほぼ罪悪感を持つことなく人に害を及ぼすわけです。トランプ氏は今まで出会った人の中で最も本質的に悪質であり、油断ならない人と言えるでしょう」と、シュワルツ氏について続けてコメントしました。

「トランプ氏と共同作業をして最悪だったことは?」との問いに対しては、「彼は集中力が続く時間が短く、自分以外のことに対して関心が全くないこと」と、つまり「最悪であった」とシュワルツ氏は指摘したのです。

シュワルツ氏は過去数年間ことあるごとに、「トランプ氏の“偉大なビジネスマン”としてのイメージ構築に加担してしまったことを後悔している」という発言を公にしてきました。そしてトランプ氏が、シュワルツ氏と仕事をするようになって最も変化した点は、「彼の悪人ぶりが加速したことだ」と語っています。

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そして、「私が彼に会ったとき、彼がイデオロギーらしきものを持っていたとしたら、わずかに自由主義寄りでした。つまり、他人に干渉しない限りは、自分のしたいようにできるということです。ここ数年間で彼は、容赦ないほど右寄りになり、次第に排外主義(外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌って退けようとする考え方)、差別主義的になり、考えが狭まったと思います。今や超保守主義者の様相(物事のありさまや様子)を見せているのです」との見解も示しています。

さらにシュワルツ氏は、「私は彼が『トランプ自伝』以外の本を読んでいるのを、一度も見たことがありません。彼は大人になってから、一冊も読書をしていないのではないでしょうか。読解力に関して言えな、彼は高校初級レベルだと思います。文を書くことに関しては、彼のツイート、特に怒りの投稿を読めば一目瞭然ですね。彼が自分で書く文章はあのレベルです。彼の意思伝達方法は極めて原始的ですから」とコメントしています。

Source / Esquire UK
Translation / Keiko Tanaka
※この翻訳は抄訳です。