「アルファロメオ」のオーナーとなることは、それがどの車種であれ、愛憎に彩られた関係を強要されることを意味します。ドライブによってもたらされる快楽…。これを「愛」とするなら、「憎」のほうは…。そこにはイタリア車ならではの、“信頼性”が揺らぐことによって引き起こされる不安感…つまり我々は、突然の裏切りによって頭痛がもたらせる可能性も(割と高い頻度で)あるわけです。

 それでもなお、アルファロメオのヴィンテージカーが与えてくれる掛け替えのない経験(愛)は、頭痛(憎)を補って余りあるほど…。そんなアルファロメオ、中でもこの「GTV」を手に入れて、オーナーとしての喜びを味わってみませんか? 現在(2019年7月5日)、米国のオークションに出品されている1台となります。

ひと夏の思い出に Alfa Romeo GTV
EBAY

 出品者によれば、この「GTV」に搭載されているのは、オーバーホール後の走行距離わずか8000kmの直列4気筒DOHC2Lのエンジンです。タイミングチェーン、バルブ、ベアリング、カム、ピストン、すべて新品に交換されています。

 エンジン以外にもクラッチ、トランスミッション、ブレーキ周り、燃料系統、足回りのベアリング、シリンダー、排気システム、ラジエーターなどもすべて新調されているとのこと。

 さらに、ドイツ自動車用のダンパーメーカー「ビルシュタイン(Bilstein)」社のサスペンション、15インチ・ホイール、ヨーロピアン仕様のヘッドライトなど、アップグレードされたパーツも魅力的です。

20年前に再塗装されたボディは、オリジナルそのままの輝きを放つライト・モスグリーン

 フェンダー部分に多少の気泡が認められますが、問題視するほどではないでしょう。クローム塗装のバンパーは外見重視の仕様のために外された状態ですが、購入の際には付属品として納品されるとのこと。46年モノの“アルファロメオ”としては、どこをとっても「最高の状態!」と言えるでしょう。

 即決価格は5万1990ドル(約560万円)、もしくは最高入札額にて落札という設定です。2度と再会できないかもしれませんよ…。

 それでは美の骨頂、アルファロメオ「GTV」の姿を写真集にてご確認ください。なぜイタ車…なかでもアルファはここまで魅力的なのか? その目で確かめてください。

これはpollの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

From Road & Track
Translation / Kazuki Kimura
※この翻訳は抄訳です。