11年ぶりのフルモデルチェンジとして、ジープはついに「グランドチェロキー」を大幅にアップデート。また新たなチャプターが始まります。
現地時間2021年1月7日(木)、フィアット・クライスラー・オートモビルス(FCA)のジープブランドは、フルモデルチェンジした新型「グランドチェロキー(Grand Cherokee)」をワールドプレミアしました。「グランドチェロキー」と言えば、押しも押されぬジープブランドのフラッグシップモデル。ロングホイールベースで、シリーズ初となる7人乗り3列シート仕様となる「グランドチェロキーL」は2021年第二四半期、北米市場に登場することとなりました。
「グランドワゴニア」と並ぶ高級感
今回発表された「グランドチェロキーL」は、2020年9月に北米市場で復活を遂げた高級SUVの元祖的存在の「グランドワゴニア」に触発された仕上がりです。欧州の高級SUVと肩を並べるほどラグジュアリーな領域に、ぐっと足を踏み入れています。
フロントマスクは直立したファサードと浅めのグリル、そして、スリムなヘッドライトが並び、新型「グランドワゴニア」を思わせるハンサムなデザインです。ベースとなるホイールは18インチですが、選ぶクラスによって最大21インチのホイールまで用意されています。ホイールベースに関しては前モデルから6.9インチ(約175.3ミリ)長くなり、3091ミリに延長されています。
2列目シートは前後に180ミリのスライドが可能で、2列目ドアは64度開き、開口部が以前のモデルよりも広くなっています。さらにサイドステップも備えているので、乗り降りもスムーズ。そして荷室容量は、3列シート格納時で1328リットル。2列目のシートも格納すれば、2395リットルという大容量を誇ります。
最新のデジタル環境を整備
インテリアは大幅にアップデートされ、ダッシュボード中央には10.1インチディスプレイをレイアウト。ドライバーの正面には、10.3インチのデジタルゲージクラスターを新採用しています。アダプティブクルーズコントロールや標識認識機能、ドライバーの眠気感知、ナイトビジョンカメラなどをはじめとする20以上のメニューを表示可能です。さらにワイヤレスのApple CarPlayとAndroid Autoも標準装備するなど、最新のデジタル環境を整えています。
米国自動車メディア「Car and Driver」によると、アメリカの自動車技術者団体「SAE International」が定義するレベル2の自動運転機能(部分運転自動化:前後左右の監視・対応をシステム側が担うが、ドライバーが常にシステムを監督し、あくまでも自動運転の主体が人となるレベル)は2021年年末までに利用可能になる見込みとされています。
期待を裏切らないパフォーマンス
ベースとなるエンジンは、FCAが広く使用している3.6リッター自然吸気ペンタスターV型6気筒エンジンで、290馬力・348Nmのトルクを発揮します。「オーバーランド」や「サミット」にステップアップすると、357馬力・528Nmのトルクを生み出す5.7リッター自然吸気V型8気筒エンジンをオプションで選択することも可能です。どちらのエンジンでも、パワーは8速ATを組み合わせます。
サスペンションは前後独立懸架。車高を自在に調整できる「クアドラリフトエアサスペンション」も設定していて、通常時の212ミリからオフロードモードでは最高60ミリアップして609ミリまでの渡河(とか)に対応。駐車時には46ミリ下降させ、乗降性を高めてくれます。
「グランドチェロキーL」の米国での正式な発売日ならびに価格は、まだ明らかにされていません。大方の予想では、4万ドル(約415万円)台からと見られています。2021年後半には2列シート仕様車と、「4xe」と呼ばれるPHV(プラグインハイブリッド)モデルも追加される予定。2021年は年末まで、「グランドチェロキー」から目が離せそうにありません。
Source / Road & Track
Translate / Esquire JP
※この翻訳は抄訳です