※上の画像は、ロータス初のEV(電気自動車)の「エヴァイヤ(Evija)」です。

 現在、ルノーグループとロータスグループはパートナーシップを結び、共同でピュアEVのアルピーヌらしいスポーツカーのデザインに取り組んでいます。アルピーヌは1955年に創業したフランスを代表するスポーツカーブランドであり、1973年にルノー傘下に。ルノーのスポーツモデルの製作などに携わってきました。

 そんなアルピーヌが生み出したクルマの中でも、1963年に登場した初代「A110(エー・ワンテン)」はモータースポーツ界を席巻し、WRC(世界ラリー選手権)も制した名車中の名車として知られています。1977年7月に一度は生産終了するも、2017年に初代モデルの流れを汲むコンパクトで軽量なミッドシップスポーツモデルとして復活を果たしています

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
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 現在、ルノーとロータスが開発中のクルマは「A110」の後継モデルとなりますが、今後の2社の協力関係は、その新型EVの開発だけにとどまらないこととなりました。2021年1月14日(現地時間)にルノーとロータスの両社は、シャシーやドライブトレイン、その他の設計要素について協力していくための了解覚書(MoU=Memorandum of Understanding)に署名したことを、それぞれの会社から発表しています。ルノーの声明の一部には、こう記されています:

アルピーヌとロータスは、フランスと英国それぞれの事業体のリソースや専門知識、施設を活用して、共同でEVスポーツカーのエンジニアリング、設計、開発を行うための包括的な実現可能性を探っていきます。

 現時点では、新型EVのデザインや競合となるセグメントは明らかにされていません。小型ながら流麗で美しいボディラインを持った「A110」の後継車ということなので、ポルシェ「ケイマン」ほどの大きさで、伝統的なミッドエンジン車らしいプロポーションとなるのではないかと見られています。残念ながら、現段階でははっきりとしたことはわかっていません。

 アルピーヌのローラン・ロッシCEOは声明の中で、「ロータスとのMoU締結は、アルピーヌの新ブランド戦略の一環として、スマートなアプローチであると言えます。お互いのブランドには素晴らしい遺産があり、オーダーメイドでのエンジニアリングから次世代EVスポーツカーの開発まで、この仕事を一緒に始めることができることを大変うれしく思っています」と述べています。

 ロータスが他ブランドのスポーツカーの開発に協力するのは、今回が初めてのことではありません。イギリスが誇るパフォーマンスカー会社は、アストンマーチン「ヴァンキッシュ」、いすゞ「インパルス」、デロリアン「DMC-12」、オリジナルの「コルベットZR-1」など、伝説的なクルマの開発に携わってきました。

 「本日の発表は、われわれの象徴的なブランド間の非常に実りあるコラボレーションの第一歩です」と、ロータスCEOのフィル・ポパム氏は声明で述べています。さらに…

 「今回のコラボレーションで、ルノーグループと協力できることを誇りに思います。ロータスの技術的な専門知識と能力を共有し、これまでの長い実績を活かしてコラボレーションを成功させることができました。私たちそれぞれの会社には、高次元の親和性が存在しています。例えば、軽量化のパイオニア的な血統を継承していること。さらに、モータースポーツの舞台と同様、公道でも印象的なパフォーマンスを発揮するスポーツカーからチャンピオンシップで優勝するマシンまで、多くの点で共通しているのです。そんなわけでこのEVスポーツカーの共同開発は、世界中のアルピーヌおよびロータス、そして私たちのファンおよび世界中の顧客にとって、非常にエキサイティングなことです」

 ちなみにグループ・ルノーは、2021年からF1チームの名称を「アルピーヌF1チーム」に変更して参戦します。

Source / Road & Track
Translate / Esquire JP
※この翻訳は抄訳です