「マカン」第2世代。
フル電動モデルで登場

ポルシェは日本時間2024年1月25日(木)、フル電動化された新型「マカン」のワールドプレミアをシンガポールで行いました。発表されたニューモデルは第2世代の「マカン」となる「マカン4」と「マカンターボ」で、ともにバッテリー式EV(BEV)として登場。ワールドプレミアの様子はストリーミング中継されました。

ポルシェ「マカン」
Porsche
「マカン」はこれまでに世界中で80万台以上のセールスを記録してきました。その勢いは今回発表された新型にも継承されることでしょう。
ポルシェ新型「マカン」イメージスケッチ
Porsche
ワールドプレミア前に公開された、ポルシェ新型「マカン」のイメージスケッチ
ワールドプレミア前に公開された、ポルシェ新型「マカン」のイメージスケッチ
Porsche
リアも躍動感のあるプロポーションで、見る人に走りの良さを想像させます

「マカン」は2013年に初代モデルが発表されたミドルサイズSUV。趣味やレジャーにも便利なSUVとしての高い実用性がありながら、ポルシェのスーパーカーらしい走りの個性を両立した1台として高い人気を誇ります。

5ドア・5シートを備えるSUVのフォルムながら、ポルシェの多くのスポーツカーに継承される、ルーフからリアに向けてゆるやかに下っていく優美な曲線“フライライン”が、ポルシェのスポーツカーというDNAを感じさせます。ちなみに「マカン」とは、ジャワ語で“トラ”を意味します。

EVに最適化された
プラットフォーム

初代の誕生から11年を経て今回発表された新型「マカン」ですが、プラットフォームは「プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック(PPE)」を採用しています。同じフォルクスワーゲングループ傘下にあるアウディとの共同開発によるEVに最適化されたアーキテクチャーで、ポルシェ初のPPE採用モデルとなります(アウディは2023年9月発表の「Q6 e-tron」でPPEデビュー済み)。

ポルシェ「マカン」
Porsche
4灯のデイタイムランニングライトを備えるアッパーライトユニットはフェンダーに埋め込まれて車幅を強調。オプションのマトリックスLEDテクノロジーを採用したメインヘッドライトモジュールは、フロントエンドのやや低い位置に配置されています。
ポルシェ「マカン」
Porsche
全長4784mm、全幅1938mm、全高1622mmというミッドサイズSUV。
ポルシェ「マカン」
Porsche
センターコンソールのせり上がるデザインは、車高が低くパフォーマンス重視のポジションという印象を高めます。最新のデジタルユーザーインターフェースに加えて、吹き出し口やエアコンのスイッチ類など、アナログのコントロールエレメントも用意されています。

オーバーヒートしにくいうえに継続的な出力を維持できるとされる、最新世代の永久励磁型PSM電気モーターをフロントとリアアクスルに搭載しています。電気モーターは、アンダーボディに搭載された総容量100kWhのリチウムイオンバッテリーからエネルギーを取り出し、そのうち最大95kWhをアクティブに使用することができます。

「マカン4」は最高出力300kW(408PS)のオーバーブーストパワーを発生し、最大トルクは650Nm。「マカンターボ」は最高出力470kW(639PS)で最大トルクは1130Nmを発揮します。停止時から時速100kmまでの加速も「マカン4」は5.1秒、「マカンターボ」は3.3秒。最高速度はそれぞれ時速220kmと時速260kmに達します。

空気抵抗が少なく
スポーティで
クーペのようなデザイン

ポルシェ「マカン」
Porsche

エアロダイナミクスを変化させることができる「ポルシェ・アクティブエアロダイナミクス(PAA)」を装備し、最適効率から最大のダウンフォースまで3種類のモードで自動的にレイアウトを変化させます。空気抵抗係数(Cd値)は0.25。数値が低いほど空気抵抗が少ないので、0.35という初代「マカン」に比べて大幅に向上していることがわかります。

充電は800Vの充電ステーションに対応し、最大270kWの急速充電も可能です。400Vの充電ステーションで充電した場合、約21分以内に充電レベルを10%から80%にまで充電が可能だということ。複合航続距離(WLTP)は「マカン4」が最大613km、「マカンターボ」で最大591kmと発表されています。

スタイルポルシェ責任者のミヒャエル・マウアー氏
Porsche
スタイルポルシェ責任者のミヒャエル・マウアー氏

高いパフォーマンス性もさることながら、SUVとしての高い実用性も実現しています。ラゲッジスペースは先代から拡大され、モデルや装備に応じて、リアシート後ろの容量は最大540リッター(カーゴモード)、ボンネットの下には「フランク」と呼ばれる容量84リッターのセカンドラゲッジコンパートメントが設けられています。

スタイルポルシェ責任者のミヒャエル・マウアー氏は次のように述べています。

「ポルシェの伝統的なプロポーションはさらに進化し、電気自動車の課題に最適に適合しています。これにより、『マカン』のスポーティ、モダン、ダイナミックな外観がさらに強調されました。このデザインは、『マカン』が電気自動車であっても、このセグメント随一のスポーツカーであり続けることを明確に示しています」

なお、日本国内における新型マカンの予約受注開始日や価格、仕様など後日改めて発表される予定となっています。