2023年7月7日(金)から、日本で待望の国際的アートフェア「Tokyo Gendai」が開催。いま日本は、香港やソウルと競い合ってアジアのアート市場のハブになるべく奮闘している真っ最中と言えるでしょう。そこで、そんなタイミングだからこそ商業的側面からだけではない、「アート」の本質的価値を問います。

アートバブルがそろそろ終焉を迎えようとしている今、商業的・換金的価値ではない「アートの芸術的価値」とは何かをディーラー、コレクターの方々に問う本企画。第2回は、世界で最も成功しているコンテンポラリーアートのギャラリーのひとつ「Blum&Poe(ブラム・アンド・ポー)」の創設者であるティム・ブラム氏に米ロサンゼルスの自宅にいるブラム氏にインタビュー。オンラインで質問を投げかけました。

ティム・ブラム/Blum & Poe共同創設者

1994年に同ギャラリーを設立。ロサンゼルスを拠点に東京、ニューヨークに展開。1984年に初来日を果たした後、ギャラリー設立前に東京で5年間働いた経験をもち、1990年代に奈良美智と村上隆ら日本人作家のアメリカでの個展を開催した。見過ごされていたアーティストグループやムーブメントなどにもスポットライトを当て、韓国の「単色画」や日本の「もの派」、ヨーロッパの「コブラ」を紹介したことでも知られる。若手から地位を確立した作家まで世界中のさまざまなアーティストの代理を務め、「Blum&Poe」を最も成功した世界的ギャラリーのひとつに育てた。 

聞き手・今井麻里絵(Imai, Marie)/Blum&Poe東京ディレクター

慶應義塾大学を卒業後、ロンドン大学パリ研究所で近代以降の都市にまつわる歴史を横断的に学ぶ。帰国後、国内ギャラリー勤務を経て、2014年「ブラム&ポー」に参加。

ブラムアンドポー ティムブラム
Photo: Willa Cutolo Courtesy of Blum & Poe, Los Angeles/New York/Tokyo
ティム・ブラム氏

1.お金とアートの綱渡りのような関係性

今井:アートマーケットが勢いを増す中、商業的・換金可能な価値とは異なる、アートが持つさまざまな価値を掘り下げたいと思っています。ディーラーとして、その価値を何だと捉えていらっしゃいますか?

ブラム:私がこのビジネスに参入する際、それが大きなビジネスになるとは考えていませんでした。私が参入した当時は、比較的小さなビジネスでした。それはインターネットが普及する前、アートフェアやメールが生まれる前、グローバル化が拡大する前の時代です。

アート界にはさまざまなチャンネルがあります。それが素晴らしいところです。新聞やジャーナリストは常に、お金に焦点を当てることが好きです。対象がなんであれ、お金に焦点を当てるのは手っ取り早い切り取り方ですし、残念ながら人はそれに惹かれますし、それもまたひとつの真実です。マーケットも変動します。上がったり下がったりします。アーティストも来たり去ったりします。でも、それが良いもの、優れたものなら、それはもう素晴らしいアートと言えるのです。高価でなくても、無料であっても構いません。ですので、実際にはさまざまなチャンネルを通じて、価値が実現されたり見出されたり、追求されたりすることができると思っています。オークションの記録に基づいた所定の価値だけでなく、さまざまな価値が存在するというわけです。

しかし本質的に、アートにおいて、経済的な価値は本来的には存在しません。経済的な価値は、アート作品のマテリアルなど外部的な要素によって生まれます。それは全て、外部的な価値です。 

アートにおいて、経済的な価値は本来的には存在しません

今井:ありがとうございます。私はギャラリーのディレクターとしてあなたと働いていますが、ビジネス以外の価値観も共有するようになっています。あなたはディーラーであり、アートを取引し、販売していますよね。アート業界でのキャリアの中で、どのような美意識を手にしたことでそういった結論に至るようになったのですか? 

ブラム:そうですね、とても難しい質問です。ただ、私は自分のビジネスにおいて、お金やファイナンスを前面に押し出したことは一度もありません。そうすることは、ビジネスにおける失敗と思っているからです。私は常時、「素晴らしいアートとは何たるか」に焦点を当ててきました。初めてそれを見た時点では、まだ付与されていない価値…。それこそが大抵の場合、私にとって最も重要な要素であると思っています。

一方で、商業的に運営していかねばならない現実もあります。現代生活におけるその現実を、否定することはできません。だからこそ、どのようにバランスをとるかが重要です。ギャラリーと自分の意志を両方維持する包括的な取り組みを持つことが重要であり、それは直接的に収入と関連していなくても構わないと思っています。出版物や研究、アーカイブ、パネルディスカッション、トーク、映像作品、アーティストのプロフィールについてのドキュメンタリーなど、金銭的な利益に直結しない取り組みはいくつもあります。

アートビジネスにおいて、お金や財務を前面に押し出すことは失敗だと考えています

美術界全体に貢献できるよう努めることは大切で、その方法は本当にたくさんあります。そして、全ての人に何某(なにがし)かのメリットを与えることができるよう、Win-Winにすることです。ギャラリーの訪問者、すなわち、無料で公開されているギャラリーに訪れる人々であっても、何かを提供することができます。おそらく、多くの人々にとってアートを鑑賞することが目的で、購入が目的ではありません。彼らは体験を求めて来るのです。

だから、例えば新聞の記事で、アンディ・ウォーホルの「Silver Liz」の落札額(※)が語られることに関しては、「実際の作品やアーティストの本質的な性質や、その作品が生まれた当時の時代背景が取り除かれてしまっている」と言えるでしょう。彼の存在やその作品とは、50、60年代の制作当時と比べて、現代ではさらに力強いメッセージを持つかもしれない。だからこそアートの体験を、そういった事柄にあまり詳しくない人々に対しても、「文脈化」して解説することは常に重要だと考えています。それこそが、将来に向けて重要なことだと思うのです。 

※ 2022年東京のオークションで最高落札額23億円を記録

美術作品を落札額で語ると、作品の本質的性質や時代背景が取り除かれてしまう

今井:それは未来のための素晴らしい試みですね。2014年に東京支店を開設したことを振り返ると、当時は香港がアジアのアート界の中心地であり、市場や税制などの理由から西洋のギャラリーがそこで支店を開いていました。ですがあなたは東京を選び、そしてそのギャラリーは9年間続いています。今では東京でも、コレクターや観客の数が増えてきていることも実感できますし、それは地域社会や地元のアートシーンへの貢献であると思います。

ブラム:そうですね、まさにその通りです。それはまた、私が芸術に忠実でいたかったからでもあります。

今井:市場の言いなりになるではなく、ということですね。

tim blum tokyo gendai
Courtesy of Blum & Poe, Los Angeles/New York/Tokyo
ティム・ブラム氏。美術家・関根伸夫氏、キュレーター吉竹美香氏と。LAのBlum & Poeにおける「Requiem for the Sun: The Art of Mono-ha(もの派)」エキシビションにて。

2.東京という文化都市の可能性

ブラム:東京は私にとって、議論する余地などないほどの“文化の街”であると思っています。それはアジアの文化の首都であり、世界の文化の首都のひとつでもあります。ソウルや他の主要な拠点が、貢献していないと言うつもりなどありません。ただ、映画、建築、デザイン、美術など、さまざまな分野で非常に異っているのです。香港は目まぐるしく動くビジネスの中心地であり、それは確かです。ですが東京は、政治的・官僚的な変革さえ実現すれば、アジアや世界でさらに重要な拠点となる可能性があります。香港に関しては、活気のある若手アーティストシーンが存在しないと言わざるを得ません。以前よりも、その傾向はさらに悪化しています。

今井:同意します。東京での90年代を存分に経験されたからそう感じることができたのですね。あれは一種の文化の黄金期でした。私自身は1984年に生まれたため、90年代のことを完全に経験することはできませんでしたが、あなたがその時代の文化を日本で経験したのは素晴らしいことです。市場や業界を振り返ってみると、近年になって明らかにアートが世界的なトレンドになってきたと言えますし、日本でも同様のように感じます。

日本でも、どこでも、それ以前から文化そのものは常に存在し続けてきました。そこに近年になって、一定のアート市場が目に見えて現れるようになり、観客の数も増えてきている。では、90年代と現在の間に違いがあるとするなら、どのようなことでしょうか?

ブラム:人々は情報にはるかにアクセスしやすくなりましたし、質の高いアートに触れる体験の機会は以前よりも多くの場所で提供されています。旅行する人の数もこれまで以上に増えていますし、アートもこれまで以上に広まっています。だから日本および東京では、毎月のように世界のトップクラスのアートを、さまざまな美術館やギャラリーで見ることができるのです。

露出(expose)は重要です。観ることで人々は学ぶことができます。人間の脳は観察し、吸収する力が非常に優れている。だからこそ、若いときから素晴らしいアートに触れてもらうことが重要です。そして、早くから良質なアートとそうでもないアートの違いや、デザインとの違い、トレンドとは何かといったことを理解できるようになることが大切です。これによって、より明確な鑑識眼を身につけることができるのです。一般的に、生活においてもそれは役立つと思います。これらのスキルを持つことは、人々がより大きな成功を収めるために役立つことだと思うのです。

今井:興味深いですね。インターネットの影響など、さまざまな要素が関与しています。また、ロサンゼルスのアートシーンを振り返ってみると、地理的にはニューヨークに次ぐ位置にありますが、最近ではギャラリーの支店が増えてきています。この10年間で、現地のアートシーン自体も大きく変化してきたと思います。Blum & Poeはロサンゼルスの草の根アートギャラリーの一つであり、私たちも現地での変化を多く目撃してきました。ですので、日本の観客に対しても、ロサンゼルス拠点のディーラーとして、拡大している様子や観客の増加について説明できるかと思っています。

ブラム:そうですね。それには2つの側面があります。情報と露出、さらに時間も関係しています。ロサンゼルスがどれほど素晴らしい場所であるかということについて、人々が気づくのは避けられないことでした。それは世界の文化の中心を担っている…、その理由は日本、東京と似ていると言えるでしょう。

ロサンゼルスがこれほど力強く影響力を持つようになったのは、アーティストたちの存在が大きいのです。ここで学び、そのまま滞在し、ニューヨークや他の場所に移らなかったアーティストたちがロサンゼルスの基盤を築き上げたのです。そして今では、多くのアーティストが外からロサンゼルスへ移住しているのです。

私はついこの間、アルヴァロ・バーリントン (Alvaro Barrington) のスタジオに行ってきたばかりです。彼は現在、私の家の近くに拠点を構えています。彼はおそらく世界で最も優れたアーティストの一人です。若いエマージングなアーティストたちにもますます出会う機会が増えています。彼らはここに来て、魅了され、ここに滞在したいと思うのです。実際、それは驚くべきことです。しかし、それは芸術そのもののためです。市場ではありません。ここでの市場は成長しましたが、ニューヨークほど大きくはありません。ですが、ますます大きくなっています。

ディーラーたちがここに来たがるのは、アーティストをいち早く見つけ囲い込むためであり、自分自身の利益のためです。アーティストたちはアートのためにここに来ます。

今井:ええ、明らかに…。

ブラム:そういう形でアートを通じてお金が流れているだけです。だからディーラーたちはいつも同じアーティストの作品を同じ人々に販売するために、ギャラリーを開くのです。通常は販売は、PDFやJPEGのデータを通して行われます。それが現代の業界の状況です。それはそれでいいのです。それが資本主義ですし、私も資本主義者です。ですが、明らかにこのシステムには基本的な欠陥を抱えています。とは言え、自由市場経済を信じていますので、それをどんどん進めればいいとも思っています。

blum poe 
Photo: Joshua White/JWPictures.com © Courtesy of the artists and Blum & Poe, Los Angeles/New York/Tokyo
「Requiem for the Sun: The Art of Mono-ha」展  Blum & Poe, Los Angeles, 2012

3.金融的価値以外でアートを楽しむメリット

今井:L.A.のアートシーンはよい方向に向かっていると思いますか? コミュニティの一員としての視点で教えてください。

ブラム:「はい」とも、「いいえ」とも言えます。以前は、人々と密につながりをもつことが容易だった感じがあります。今は少し、広範かつバラバラな感じがします。ロサンゼルスには東京と同様に、常に中心地と思えるような場所がないのです。

今井:それは良いポイントですね。興味深いですね。

私の見解ですが、あなたは多くの文化を経験し、文化に情熱と愛を持っていると思います。ただ、初心者のコレクターやビジネスパーソンにとっては、自分だけでは文化やアートの楽しみ方がわからない場合もあります。そういう方たちにとっては価格が目につくでしょうし、資本主義的な価値観は、そうした人々にとって非常に理解しやすいですから。そうした人々に対して本当にアートを楽しむ方法についてアドバイスをいただけるとうれしいです。 

アート界でお金に追従する人はお金を失います

ブラム:うーん…一般的に言えば、お金に追従する人はお金を失います。実際、私はこれまでに、価値が上昇するという情報を糧に購入を繰り返し、成功したコレクターや購入者には出会ったことがありません。むしろ、常に損失を被っているようです。私は数十年にわたってこれを見てきました。みんながひとりのアーティストやムーブメントに夢中になり、皆が駆けつけて、最終的には全員が崖から転落していくのです。

ブラム:実際にアートを買う人たちについて言えば、人々は愚かで羊のようについていきたがるもの。ですから、もしあなたが羊ではないのなら、多くのチャンスに恵まれるでしょう。

今井:でも、実際のところそれは購入する側だけでなく、ディーラーにとっても同じことが言えるかもしれませんね。

ブラム:確かにそうですね。私も同じことを常に言っています。見たものの意味や意義を自分で理解できるディーラーには、常にチャンスがあります。それが強みです。芸術の価値がファイナンスとは関係なく、真に素晴らしい芸術とも結びついていることを理解して、その絶対的な自信を持つことこそが、何かを前進させる要素なのかもしれません。

それが新しいアーティストである場合もあれば、それまで見過ごされていたものを掘り起こす場合もあります。実際、私はそれによって多くの成功を収めてきました。人々が見落としていたものに目を向けることで、この仕事の喜びを保ち続けています。決して退屈ではありません。

アートの世界では揺るがない信条をもつ必要がある

今井:そうですね。確かに、ギャラリーのオーナーやディーラーとしても、そのようなシンプルで強い考えを持つことは非常に重要です。なぜなら、アートの世界には独自の生態系やトレンド市場が存在し、常に上下動があります。不安定です。ですから、常に変化するアートの世界の一部でありたいのであれば、揺るがない信条を持つ必要があります。

ブラム:その意見は完全に正しいです。人生のあらゆる分野でも私は同じ考えです。根を張る必要があります。しっかりとした根っこを持つことが重要です。 

今井:AI、人工知能についての質問が一つあります。将来や現在、私たちはAIアートをどのように扱うべきでしょうか?

ブラム:私は鑑賞者や受け手が識別力を持ち続ける必要があり、見る目をより進化させる必要があると思います。ニュースにおいて、Twitterやニュースサイクル、フェイクニュースや操作されたものを見極めなければならない時代になりました。それはAIアートの前兆だったと言えます。

このことはAIに関して、興味深いものであるとか、その逆に役に立たないものだと言っているわけではありません。違いを理解する必要があるということです。それは大きなトリックなのです。作成者にとっては、別のツールとして使用することができると言えるでしょう。成功を収めたアーティストはあまり見かけませんが、セス・プライス(Seth Price)という今日最も重要なアーティストの一人が、それに取り組んでいます。 

彼は私にとって、最も重要なアーティストの一人でしょう。彼とは一緒に働いているわけではありませんが、彼のことを本当に尊敬しています。彼は絵具、シルクスクリーン、プリント、写真、金属、布などに加えて、AIをツールとして使用しているアーティストです。いろいろなものを使っていますよね。

でも、ツールを使うことはいいですが、ツールに使われないように注意しなければいけませんね。幸運を祈るしかないでしょう。あらゆる物事が瞬く間に進化します。それに関連した、クレイジーで昨年のNFTへの熱狂よりも興味深い話があります。絶対に軽視できない現象です。

NFTでお金を稼いだ多くの人々が、実際に受け取ったお金で何をしたのかと言えば…家、時計、車、そして実際のアートを買ったのです。

興味深い事実です。それが全てを物語っているのですから非常に重要です。一つのアーティストやNFTに魅了された群衆の狂乱…彼らが世界を変え、アート界を崩壊させるという話です。

それでも皆はまだ、何かに触れたり、匂いをかいだり、それを観たりしたいのです。私の上には実際にジャスミンの木があります。それが人間の本能なのです。これは何十年もの間、経験し続けてきたうえで得た実感です。とても興味深いとも思いますが、距離をとって捉える必要があります。 

NFTでお金を稼いだ多くの人々が、実際に受け取ったお金で何をしたのかと言えば…家、時計、車、そして実際のアートを買ったのです。

今井:もうひとつ質問があります。では、あなたの人生で重要なクロスカルチャー(文化を横断する)体験は何かありました?

ブラム:私が5年生の頃、つまり10歳か11歳の頃です。学校の教室にいました。私の先生は確かに興味深い人物でした。ベトナム戦争の退役軍人だったと思います。ある日、彼は教室に入ってきて、レコードプレーヤーを持ってきました。そして私たちのクラスで、一枚のレコードを流しました。それは私の心を打ちのめしました。そのレコードは、ジャズピアニストのキース・ジャレット(Keith Jarrett)のものでした。

ブラム:彼は最も重要なアーティストのひとりです。そして、そのレコードは「ケルン・コンサート(The Köln Concert)」と呼ばれるものでした。革新的なレコードです。完全に即興演奏です。台本もなく、音符もありません。私にとっては衝撃的な体験でした。それが私の初めての文化的な経験でした、間違いありません。

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今井:衝撃的な体験だったわけですね。あなたの美意識を確立させるくらいに。

ブラム:ええ、そうです。私にとって、とても重要な瞬間でした。

今井:それこそが学び(education)ですね。

ブラム:それは、ジョン・ケージ(John Cage ※1)だったらもっと強力であったかもしれません。しかし、同じような力を持っています。ジョン・ケージやフィリップ・グラス(Philip Glass ※2)などと、同じような力を持っていますね。

[編集部註]※1 代表的作品に、全ての楽章がタセットになっている『4分33秒』がある ※2 一定の短い音型を反復する「ミニマル・ミュージック」の旗手として知られる現代音楽の巨匠

東京現代
Tokyo Gendai

日本で初めて保税資格を取得した世界水準のアートフェア「Tokyo Gendai」

2020年12月、2021年2月の関税法基本通達一部改正により、保税地域でのアートフェアなどの実施が可能となったことを受け、Tokyo Gendai は開催会場全体を保税地域として使用する許可を横浜税関より取得。フェア開催期間の2023年7月6日(木)~9日(日)は、会場であるパシフィコ横浜が保税展示場となるため、海外からの出展者は関税等を留保した形で美術品を持ち込み、展示することが可能に。これは、海外ギャラリー及び関係者の日本市場参入障壁の大幅な改善につながり、美術品取引における大きな機会創出となるとみられている。