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次期ジェームズ・ボンド役は? 噂される候補俳優7人|アーロン・テイラー=ジョンソンにオファーが届いたという情報も

ダニエル・クレイグの後を継ぐのはあの俳優…!? これまで噂になった映画「007」シリーズのジェームズ・ボンド役の有力候補をおさらいしましょう。

Headshot of Brady LangmannBy Brady Langmann
preview for Every Actor Who Has Played James Bond

ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを演じ、映画「007」シリーズに変革をもたらした時代が終わった今、シリーズのファンの関心は、「次に誰が007を演じるのか?」という問題に集中しています。

ですが、その答えはまだ明らかではなく、候補者が乱立しています。結局のところ、ある程度知られている英国の俳優であれば、「その役を欲しくない人はいない」と言っていいほどではないでしょうか。

とは言えファンダムにとっては、各ボンド候補者たちがどの程度の有力なのか?を分類するのは単なる雑談のネタ以上のもの…そう、重大な問題です。実際に巷(ちまた)では、賭けの対象にも…。クレイグが2021年の『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』でボンドを卒業してから、さまざまな選手がそのオッズを競っています。

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映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』最新予告
映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』最新予告 thumnail
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クレイグの卒業作『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』(日本公開 2021年10月1日 )が公開されてから随分時間が経ったため、「007」シリーズの製作を務めるバーバラ・ブロッコリとマイケル・G・ウィルソンに情報を求めるファンの声はますます高まっています。

最近では、「アーロン・テイラー=ジョンソンが選ばれた」という噂が浮上しています。タブロイド紙「The Sun」によると、「このシリーズを製作しているEONプロダクションは、テイラー=ジョンソンに出演契約書を送った」とのこと。彼は承諾するとみられていますが(承諾しない人がこの世にいるでしょうか?)、まだ正式には発表されていません。

それではテイラー=ジョンソンが決断するのを待つ間、これまで名前が取り沙汰された候補者たちをチェックしてみましょう。

【候補①】アーロン・テイラー=ジョンソン

アーロン・テイラー=ジョンソン
Getty Images

マーベル映画のヒーロー、クレイヴン・ザ・ハンターにも抜擢されているアーロン・テイラー=ジョンソン。その映画のアメリカ公開予定は2024年8月30日。彼が新007を巡るレースでリードしているのは、驚くことでもないでしょう。

「The Sun」に情報筋が語ったところによると、「プロデューサーたちの考えている最有力候補が彼だ」ということ。

「ボンドはアーロンの仕事です。正式なオファーが提示され、返事を待っているところです」

もしテイラー=ジョンソンが引き受ければ、今年後半から撮影に入ると見られています。

サム・テイラー=ウッドとアーロン・テイラー=ジョンソン
Dave Benett//Getty Images

タブロイド紙「ニューヨーク・ポスト」によると、この役について聞かれたテイラー=ジョンソンは、「僕がその役に向いていると世間が思ってくれるのはうれしいし、素晴らしいことだと思う。大きな賛辞として受け止めている」。

このコメントは、「時期が来たら、ボンドとしてスーツ姿を披露しますよ」という意味にとっていいのでしょうか、そう聞こえてなりません。

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Aaron Taylor-Johnson ‘formally offered’ the chance to play James Bond: report
Aaron Taylor-Johnson ‘formally offered’ the chance to play James Bond: report thumnail
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それでもまだ確信が持てないという人は、『ハリウッド・レポーター』の元エディトリアル・ディレクターでジャーナリストのマシュー・ベローニが雑誌『Puck』*⁴につづった予測を見てください。

彼によると、テイラー=ジョンソンはブロッコリと面接、「それは非常にうまくいった」そうです。そしてベローニは「ブロッコリが007の若返りを狙っている」と指摘、続いて「それにはテイラー=ジョンソンが適役だ」と書いています。

また、現在のテイラー=ジョンソンは“実績はあるけれど、特別有名というわけではない”ポジションです。マーベル映画の影響で、2024年の夏から知名度はぐっと上昇するはずです。

その上昇は、「皮肉なことに、ボンドを引き受けるには有名すぎる」というところまで行き着くかもしれません。そうなると、これまでの抜擢条件からすると…。ですが、「The SUN」の報道を見る限り、ブロッコリは知名度の点は気にしていないようです。

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【候補②】レゲ=ジャン・ペイジ

レゲ=ジャン・ペイジ
Getty Images

もしあなたが「彼が次の007だ」とベットしているなら、残念ながら勝ちは期待できなさそうです。2021年1月にジミー・ファロンのトーク番組『ザ・トゥナイト・ショー』*⁵に出演したペイジは、「文化的な翻訳が必要かもしれないけど…」と前置きをしあんがらコメントを続けます…。

「(アメリカ人のファロンに対して)例えばあなたがイギリス人であったとします、そしてあることで有名になって高く評価されると、そこで人々はあなたに対して“B”のつくあの言葉を口にするようになるものなのです。ご存じのとおり、それはボーイスカウトのメリットバッヂみたいなものなのです」。

“B”のつく言葉とはもちろん「BOND(ボンド)」のこと。

「バッヂをもらえたことは、うれしいことです。しい。そのバッジを持っている人の一員になれたのもね。でも、それはバッジに過ぎない…それ以上のものではないと思っています」。

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Regé-Jean Page Addresses Those James Bond Rumors
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さらにその後、「次期ボンドだと噂されていることについてどう思うか?」と尋ねられる…

「ああ、そういう噂はネット上でクリックされているね。でも、私自身とは何の関係もないし、実際にどこかの部屋や会議室で話し合われたとしても今は関係ないですよ。文字通り、世間が話題にするための話題では…。うれしいけれど、結局はただのゲームですよ」。

とは言え、ペイジの名前が上がっているのは事実。2021年8月ある情報筋は新聞「ニューヨークポスト」のゴシップページ「ページシックス」*⁶に、彼の名前がプロデューサーたちの間で浮上していることを認めることが明かされています。なので、ペイジ推しの人たちも諦めないで見守ることにしましょう。

【候補③】イドリス・エルバ

イドリス・エルバ
Getty Images

エルバの名前が最初に次期007候補として上がったのは、2014年。"Guardians of Peace"と名乗るハッカーグループがソニーの機密データを漏洩しました。

ソニーのメールハッキング事件、いわゆる「SONY HACK」で、当時のスタジオの共同代表(映画部門会長)エイミー・パスカルから流出したメールに、「イドリスが次のボンドになるべきだ」と書かれていたらしい…ということが発端です*⁷それ以来、次期ボンドの話題になると、エルバの名前がたびたび上位に浮上してきたというわけです。ちなみにそのメールの宛先は、ボンド・フランチャイズを配給するコロンビア・ピクチャーズの元製作担当副社長であるエリザベス・カンティヨンということ。

2018年に彼が「My name's Elba, Idris Elba,(私はエルバ。イドリス・エルバ)」とツイートする*⁸とネットは騒然。彼はその後、このツイートについて釈明しなくてはならなくなりました。

それは翌2019年3月には、「少しふざけただけさ」と言いながら、雑誌『ハリウッド・リポーター』にこう話しています。

「私は、ジェームズ・ボンドではないことをみんなに思い出させたかったんだ。私の名前はエルバ、イドリス・エルバだってね。冗談さ、神に誓うよ」*⁹

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これまで何十年も、白人俳優がボンドを演じてきました。そのためブロッコリとウィルソンは以前から、有色人種の俳優を起用するようプレッシャーをかけられてきました。2019年にエルバは、雑誌『ヴァニティフェア』に対して「黒人として初めてボンド役に起用された場合の懸念」について語っています。

「世代的な観点から『無理だ』と言われると、心が折れます。そして実際に、それが私の肌の色のせいだとわかるとなおさらショックですね。

もし実際私がこの役を得たとして、それが成功しても成功しなくても、それは私の肌の色のせいなのでしょうか?

自分に必要のない状況に自分の身を置くことは、厄介なものです。もちろん、ジェームズ・ボンドは憧れの存在です。象徴的であり、多くの人に愛されているキャラクターであり、多くの観客を大規模な逃避行へと誘ってくれる作品です。

もちろん、誰かが私に『ジェームズ・ボンドを演じたいですか?』と訊いてきたら、私は『はい!』と答えるでしょう。それは私にとって、とても興味深いことですから。でもそれは、『黒人のジェームズ・ボンドになりたいだけど』と私から言うことではありません」*¹⁰

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映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のプレミア後のイドリス・エルバ
Ricky Vigil M//Getty Images

映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のプレミア後、エルバは「いや、私はジェームズ・ボンドはやらない」とはっきりコメントしていることが、アフリカ系アメリカ人向けのオンライン マガジン「THE ROOT」に記されています*¹¹

「今後、この役を引き受けることについて考えることはあるか?」と訊かれるとこう答えています…

「誰だってそう思うでしょう、『黒人のジェームズ・ボンドがいたら、どんな素晴らしいことか』って。黒人とか白人とか、肌の色に関する議論がやめられる時代のサインになるだろうから」。

そうして2022年の終わりに、ブロッコリとウィルソンはようやく「エルバ抜擢」の噂に対しはっきりとコメントしました。

雑誌『バラエティ』に対しブロッコリは、「私たちはイドリスが大好きです。ただ決めるのに2、3年はかかるでしょう。演じるとなったらボンドは10年とか12年のコミットメントになります。だからイドリスは、『本当に私はそんなことがしたいんだろうか?』と考えていることでしょう。誰もがそういう仕事を望んでいるわけではありません(クレイグにボンドを引き受けてもらうのも、大変だったように)」*¹²

この話は、ここで終わりにしましょう。残念ながらこの内容から読み取れば…イドリス・エルバが見せてくれるであろう素晴らしいボンドは、間違いなく目にすることはできない…その疑念が確信に変わる大きな要因となるでしょう。

【候補④】トム・ハーディ

トム・ハーディ
Getty Images

2018年4月、ハーディはクレイグの後任に抜擢されたというニュースのスクリーンショットをインスタグラムに投稿し、ネットを賑わせました*¹³(自身の投稿は削除されていましので、ファンのXから)

そのキャプションには、「タキシードを着てランアウェイに行かなくては」と書かれていました。そして全て、エイプリルフールのジョークだったことが分かりましたが、ハーディの名前はいつもボンド候補として囁かれています。

これまで、この件についてじっと沈黙を守ってきた元ボンド、ピアース・ブロスナンが、トムに大きな期待を寄せている発言をし、それが2018年6月24日の「デイリー・テレグラフ」紙に掲載されたこともさらにその期待を膨らましました。そこには、こんなコメントがつづられていました。

「トム・ハーディはいいボンドになれると思うよ。彼がボンドを演じるのが見たいね。ちょっとした細工ができる俳優が必要なんだ。それこそがボンドなのさ」*¹⁴

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【候補⑤】リチャード・マッデン

リチャード・マッデン
Getty Images

続いては、ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズでロブ・スターク役として人気を獲得したリチャード・マッデンです。

以前から、彼を次のボンドに推す声は根強くありました。候補に上がる俳優としては珍しいことですが、マッデン自身もボンドの熱烈なファンです。シリーズ作品は全部観ていて、10代でイアン・フレミングの小説を読破しているほどですから…。

ですがペイジ同様、彼も映画界におけるボンドに関する噂や証言を信用していません。雑誌イギリス版『GQ』に対し、こう話しています。

「新聞は日曜日に記事をでっち上げ、月曜日には『その記事を信用するな』と言う。みんな、ボンドに関する噂話が大好きなんだね。私は”今”のボンド候補に過ぎない、来週には違う名前が出てくるよ」*¹⁵

【候補⑥】ラシャーナ・リンチ

ラシャーナ・リンチ
Getty Images

リンチは一時的ではありますが、007の地位を継承した初の女性、初の有色人種として既に歴史に名前を刻んでいます。ご覧になった人はご存じだと思いますが、『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』で彼女が演じたノーミは、ボンドが亡命したときMI6から007に指名されていますので*¹⁶

このことが明らかになると一部の有害なファンたちおよびインタネットトロールたちは、リンチに人種差別的、女性差別的な言葉で罵倒しました。「黒人女性が007になれるわけがない」と、悲しい不満を露わにしたのです。

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映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』特別映像(New Agents)
映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』特別映像(New Agents) thumnail
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ですがリンチは、そんな罵声に負けたりしませんでした。2019年11月公開のウェブ「ハリウッド・レポーター」には、こんなコメントがつづられています。

「それは、私を落胆させるものではありません。むしろ、そのような意見を持つ人々に対して悲しみを感じます。なぜなら、彼らの意見は悪意からではなく、実際には悲しさから来ているのですから」

「それは私のことではありません。人々が反応しているのは、私の人生とは何の関係もない、ある考えに対してなのですから」
*¹⁷

ブロッコリのほうも女性ボンドの可能性は否定していますが、リンチに賭ける人々の希望は永遠です………。ブロッコリもウィルソンも、ファンからの多大な圧力があれば、その考えを変えることだってあるでしょう。

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【候補⑦】キリアン・マーフィー

キリアン・マーフィー
Getty Images

最後は、この人です。いまやオスカー俳優…。

そもそもキリアンの名前が浮上したのは、2013年9月から配信が開始されたBBCスタジオ製作のドラマシリーズ「ピーキー・ブラインダーズ」での評価から。イギリス以外では、Netflixが独占配信しています*¹⁸

1920年代の英国を舞台にギャングたちの姿を描いたこのドラマは大ヒットし、さらに、そこで主役としてギャングのリーダー役を圧倒的な演技力をこなしたキリアンも高評価。次第に次なるボンド候補としての声も熱くなっていきました。

オンラインベッティングサイト「コーラル」*¹⁹の当時PRを担当していたハリー・エイトケンヘッドは、2019年3月6日のウェブ版「デイリーミラー」にマーフィーについてこうコメントしています。

「みんながこのドラマの新シーズンに興奮していますが、ギャンブラーも同じらしいですね――最近は、『マーフィーが次期ボンド役を射止める』と賭ける人が急増しています。今彼が最有力候補なのは間違いないですね」*²⁰

マーフィー自身は2019年10月に、『GQ』に対してこう話しています。

「賭け事を行う人々にとっては、『007』もビジネスを生む手段になっているんだね。だから、テレビ番組に出ている人がたまたまタキシードを着ているのを観ると…。そうは言っても、その会話に自分の名前が出てくることは、信じられないほどうれしいことですね」*²¹

***
Text / Yoko Nagasaka
Edit / Minako Shitara

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From: Esquire US

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