「ジェームズ・ボンドは深刻なアル中患者なので、上司のMはオフィスからボンドの飲む酒を撤去し、人事に連絡をとらせて、働く時間をセーブさせ、さらにストレスを下げるようにすべき」とする記事が、オンラインニュースメディア「ザ・テレグラフ」に掲載されています。 
 
 「ジェームズ・ボンドが飲酒に関して慢性的な問題を抱えていることを示す、強力かつ一貫した証拠があります。彼のアル中は、極度に深刻な状態にあります」とする研究論文が、学術誌「Medical Journal of Australia」に掲載されていました。

 この論文によれば、ボンドが「007」シリーズ中で口にしてきたお酒は累計109杯(1作品あたり約4.5杯)にのぼったそうです。

これはpollの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。

 「Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders」と題するこの論文をまとめたのは、ニュージーランドのオタゴ大学の研究チームで、その他「ボンドの挙動にはアルコール中毒の徴候がみられ、その数については少なくとも6つ、多ければおそらく9つにもなる」と述べています。

 ボンドのために指摘しておけば、彼はこの55年間、英国のために人殺しを続けてきました。彼が「その問題にうまく対処できず、結果として酒量が増えている」というのは理解できる話でしょう。

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 「007」シリーズ作品の中で、ジェームズ・ボンドが一番たくさん酒を口にしていたのは、2008年の『007 慰めの報酬』で、この時は24杯も飲んでいました。これについて上記の研究グループでは、ボンドにとって潜在的に死につながりかねない水準のアルコールと指摘しています。

 さらに、ボンドの仕事に危険を伴う行動、たとえば武器を扱ったり、スーパーカーで市街地を走り回ったり、戦車を盗んだりといった行動がつきものである点を踏まえ、1〜2杯程度のアルコールでも危険性が大きく高まるとしています。 
 
 「MI6の上層部は、ボンドに与える仕事の内容を見直し、彼のストレスを軽減する必要がある。ボンドが重くのしかかる任務に押し潰されないようにするには、フィールドサポート(後方支援)の仕事を増やし、同時に(個人プレイから)チームで仕事をするアプローチを強化することが必要だ」と、研究チームでは推奨しています。 
 

 
 「007」シリーズの次回作では、はたしてジェームズ・ボンドは何杯飲酒するのか? とても気になるところです。

 しかしながら、「泥酔した状態の彼の姿を見てみたい」とする「007」ファンもわずかにいることでしょう。ですが、「お酒はほどほどに飲むのがベスト」ということを忘れずにいてください。


From Esquire UK 
Translation / Hayashi Sakawa 
※この翻訳は抄訳です。