「ゴーストバスターズ」シリーズなどでお馴染みのコメディー俳優ビル・マーレイは、個性的な演技が印象的です。そんな彼は、スタイリングでもその個性を活かしているようで、ゴルフスタイルを取り入れていることで知られています。

 そんな彼のゴルフスタイルは、ゴルフコースを歩いていても違和感のないゴルファーたちに好まれるものでした。これはまさに、元プロゴルファーのアーノルド・パーマーが期待していたことではないでしょうか。

 「気難しい父親」のイメージで愛されてきたマーレイは、90年代の大部分でプロアマ・ゴルフコンペの代表を務め、あるときはしかめっ面で、そしてあるときは仲間を応援しながらコースを回ってきました。俳優としてのキャリアとは違い、ゴルフ場では批判を浴びることもありました。その批判内容とは、ゴルフのパフォーマンスやこの保守的スポーツをナチス・ドイツに例える発言、ラウンド間にサインをするといった行動に対してです。

 また、「ゴルフコンペ自体を『ボールズ・ボールズ』(マーレイが出演したゴルフコメディー映画)の続編のように扱っている」と言われたこともありました。 
 
 とは言え、ここでは関係ありません。

 ゴルフの適切なマナーについて私(著者マレー・クラーク)が何か言うことはできませんが、マーレイのゴルフルックには夢中になりました。1996年のラズベリー色のベレー帽から1998年のナイロンのブラック・ニットヴェスト、1999年のニットヴェストとダークカラーのチェックシャツ、パープルのベースボールキャップというスタイルまで、どれも魅力的なものだったのです。 

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 これらのスタイルはどれも、往年のゴルフファッションの復活を称えるものです。様々なスポーツウエアが人々の日常に取り入れられる中で、ゴルフウエアの蛍光色やハイテク素材も新たなファンを魅了してきました。私立学校向けのラグジュアリーな制服を生産していたことで知られる、トム ブラウンでさえ取り組んだほどです。

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 もちろん、マーレイのゴルフスタイルはどれも、公式なゴルフ大会というよりゴルフリゾートにふさわしいものです。マーレイの着こなしは彼の楽天的なキャラクターの一部であり、スタンダードになるべきものではありません。しかし一方で、ラップアラウンド型サングラスにタイトなポロシャツといったスタイルも、俳優ジェイミー・ドーナンのような人でなければ似合わないのではないでしょうか。 
 
 そのため、俳優やモデルでもない私たちは、愛すべきマーレイのスタイルを貫くのがベストであることでしょう。タータンチェックのダンガリーパンツにシカゴ・カブスのベースボールキャップ、大きく波打ったオックスフォードシャツといったスタイルであれば、将来70歳近くになっても通用します。マーレイが何ら新しいものを始めたわけではないということは、知っておくべきことかもしれません。 

 

  
 

Source / Esquire UK
Translation / Wataru Nakamura 
※この翻訳は抄訳です。