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老婆心ながら、やはり睡眠はとても重要です。統計*¹によると、睡眠の質は鬱(うつ)と大きな関連性があり、不眠に悩む人の40~50%はメンタルヘルスの問題にも悩まされているとのこと。さらにある研究では、不眠症の人は睡眠障害がない人に比べて、平均9年間の追跡調査中に心臓発作を起こす可能性が69%高かったことも示されています。
このことからもわかるように、睡眠不足は問題と言えます。
裏を返せば、長時間の睡眠には集中力や運動能力の向上、体重の減少など多くのメリットがあるということになります。毎晩天井を見つめ、眠れぬ夜を過ごすことの多い人にとっては、長時間の睡眠をとることなど不可能な目標のように感じられるかもしれません。ですが、この記事を読めば、それを払しょくする可能性が見えるはず。良質な睡眠は生活習慣の確立と、床に就いた途端に気分が落ち着かなくなる理由を認識することが大切となります。
英国民保健サービス(NHS)のメンタルヘルス部門での勤務経験を持ち、不眠症クリニックを設立したキャサリン・ピンカム氏は、「睡眠障害を抱えている人の多くにセラピーは必要ない」と述べています。同氏によると、多くの問題は睡眠の質にかかわっており、「何をすべきか? を知ることと、適切なアドバイスが必要」なのだそうです。
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日本において2021年に全国健康保険協会静岡支部評議会が公表したレポート*²によると、「日本の就労世代における『不眠症の可能性が高い』割合は約3割であり、『不眠症の疑いが少しあり』も含めると約5割に上る」と報告されています。満足に眠れないことが数週間続いただけでも、最悪の気分を味わうには十分です。が、皮肉にも最初にすべきこと(かつ最も重要と言えること)は、睡眠に対する認識を変えることです。
『Teach Yourself To Sleep』の著者ケイト・ミカエル*³氏は、「酷い不眠症だ。昨夜も眠れなかったし、今夜も午前3時まで眠れないかもしれない…」と思い込んでしまうと、「眠れないかもしれない」という予測に対して身体が反応を起こし、コルチゾールレベルが高まる*⁴そうです。
<>同氏は、「私たちが睡眠に対してどう思うか? が、実際の睡眠体験に影響を与えます。だから、あまり眠れなかった場合でも『よし、結構眠ったから絶対に大丈夫だ』と思えば、翌日はより元気に過ごせるものです」と語っています。
この記事では、就寝時間を安心して迎えられるよう、質の良い睡眠をとる方法についての調査結果を紹介します。
[脚注]
*1:ScienceDailyに掲載された論文を参照
*2:全国健康保険協会静岡支部評議会のレポートを参照
*3:Kate Mikhail公式サイトを参照
*4:東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース、下山研究室のレポートを参照