ドナルド・トランプ氏はゴルフが大好きです。2018年9月には、米国大統領としての在任期間の4分の1を自らが所有するゴルフ場のコースで過ごしていたことが伝えられたほどですですから。

しかし、トランプ氏は米政府機関の閉鎖中は自宅近くで過ごしていたため、2018年2月始めにフロリダへ戻ったのは実に2カ月ぶりのこと。トランプ・ナショナル・ゴルフ・クラブを訪れた彼は、同年2月2日には、もはやゴルフ界のレジェンドのトップ2(男子メジャー選手権優勝記録の1位と2位ですので…)人のゴルファーとコースを回りました。その2人とは…ジャック・ニクラス氏とタイガー・ウッズ選手です。

長年の知り合いであるトランプ氏とウッズ選手にとっては、この日が初めてのことではありません。

2018年にトランプ大統領についての意見を聞かれたとき、ウッズ選手は「彼は米国大統領であり、大統領という職務は敬意を表すべきものです。この職務に就いているのが誰であれ、性格や政策の好き嫌いに関係なく、尊敬すべき立場なのです」と答えています。

その後、レポーターがウッズ選手に最近の人種に関する問題にコメントを求めると、彼は「特にない」と答え、「いま72ホールを終えたところで、とにかくお腹が空いているんです」とはぐらかしていました。

トランプ大統領はウッズ選手のこの反応に対し、ずいぶんとお気に召したようです。大統領はこのとき「フェイクニュースメディアはタイガーに対し、彼の言いたくないようなことを言わせたかったようだが、タイガーはその手には乗らなかった。彼は非常にスマートだ。さらに重要なことに、彼は再び素晴らしいゴルフをしている」とツイートしました。

一方、ニクラス氏のほうもトランプ氏支持者であり、長年、共和党候補者への献金を行ってきている人物です。彼はトランプ大統領の就任式にも出席し、トランプ大統領のほうはこのアスリートを称えるゴルフチャンネルのスペシャル番組にも出たことがあるくらいなのです。この番組の中でトランプ大領領は、「ジャックのような人々は、勝利への高い意欲を持っている」とコメントし、「彼らは決して諦めず、何があってもやめることはない。ニクラスは家族との関係や労働倫理の面でも、チャンピオンとしても、本当に模範的な生活を送ってきた男であり、非常に特別な男だ」と語っています。

トランプ大統領の不誠実な傾向は、大統領執務室を出ても変わりないようです。「ゴルフでもズルをする」という話も伝えられていますので…。トランプ氏の別のプロゴルファー仲間のスーザン・ペターセン選手が2018年にノルウェーの新聞の中で、トランプ大統領のズル上等のプレーについて語っていました。

ペターセンは、「彼がビジネスでどんな様子かは知りませんが、ゴルフでズルをする人はビジネスでもズルをすると言います。彼はキャディに、かなりの額のギャラを支払っていることでしょうね。彼がボールをどれほど林の奥に打ち込んでも、私たちが着くころには、フェアウェイの真ん中にあるのですから」と語っています。

トランプ氏がゴルフでズルをするという話については、俳優サミュエル・L・ジャクソンも同意しています。また、ミュージシャンのアリス・クーパーは、「ズルで最悪のセレブリティゴルファーは?」という質問に対し、「トランプ大統領」の名前をほのめかしてもいました。

ちなみに世界の指導者の中で、異常なほどゴルフに興じているのはトランプ大統領だけではありません。北朝鮮の元指導者である金正日氏も…。現地メディアによれば、金氏は史上最高のゴルファーだったと言います。彼らによれば、金氏は初めてのゲームで38アンダーを叩き、5〜11回のホール・イン・ワンを記録したとも伝えられています。

紳士のスポーツとして知られていたゴルフですが、トランプ大統領がプレイする際は、どうやら非紳士のスポーツとなるようです。

Source / Esquire US
Translation / Wataru Nakamura
※この翻訳は抄訳です。