米ルイジアナ州のビリー・ナンジェッセ副知事はきっと、朝から落ち着かず、とてつもない興奮状態だったことに違いありません。なぜなら「その日」(ルイジアナ州レイク・チャールズのシャノール空港でドナルド・トランプ氏を出迎えるという大事な日)が、ついにやってきたからです。
 
 きっと、この日は朝6時に飛び起き、この日のために買っておいた特別な靴下を眺めて、にんまりと笑みを浮かべたことでしょう…一抹の不安とともに。そして、ナンジェッセ氏は、カーテンからうっすらと差し込む朝日の中、覚悟と言えるある決断をしたことでしょう。「イエス! この靴下は最強アイテムだ。トランプ大統領がこれを目にするときが待ちきれないぞ!」と、叫んだかどうかはわかりませんが、おそらく同じような心境であったに違いありません。 
 
 しかし関心するのは、ナンジェッセ氏は本当にこの特別な靴下を履いて大統領を出迎えたという事実です。

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 さて、こうして見ると、「靴下の上で引き伸ばされた顔が不機嫌な俳優ケネス・ウィリアムズみたいだ」とか、「副知事が履いているスリッポンがカジュアルすぎる」などといったことは別にしながらも、ツッコミどころは他にも満載です。 
 
 まず、たくし上げたズボンからのぞいている靴下には、本人の髪の毛を模したとみられる、綿あめのような、植物(トウモロコシ)のひげのような「髪の毛」がふさふさと…。大統領のご機嫌をとるつもりでしょうが、その「髪の毛」は不格好に乱れています。トランプ大統領も指を差してくれてはいるものの、綿と化繊の混紡と思しきソックスに描かれた大統領の顔は、どう見ても「変顔」ですが…。 
 
 この靴下の「髪の毛」を、実際の人間のヘアスタイルに例えるのはちょっと難しそうですね…。映画『トロン:レガシー』で、マイケル・シーンが演じたキャスター(ズース)の前髪厚めスタイルに似ているような…。しかし、そもそもこの映画を知っている人が少ないなら、これは悪い例ですね。または、映画『ラビリンス/魔王の迷宮』でのデヴィッド・ボウイが演じた魔王ジャレスといったところではないでしょうか。『Magic Dance』を歌い、踊り出してくれそうにも思えます(笑)。

 さらなるポイントは、「ナンジェッセ氏は一体どこでこれを購入したのか?」ということとともに、「大統領への支持をこの靴下で表すそう」とどのような過程で思いついたのか?」、「これを考え出したブレーンは一体誰なのか?」、そして「どうしたらこんなフサフサとした髪の毛を靴下に付けることになったのか?」、さらには「なぜ、世界で最も有名とも言える髪型をこんなにしてしまったのか?」…疑問は尽きませんね。そして一番知りたいことは…ナンジェッセ氏はこの日、「一日中脛(すね)が痒かったのでは?」とインタビューしたいほどです(笑)。 
 
 しかし、こんな奇抜な靴下は絶対に「アウト」です。明らかに、これは即刻退場モノではないでしょうか。ちょっと度を過ぎたジョークにしか思えません。早々にこの靴下は脱いで、タンスの中に永遠にしまっておいたほうがいいでしょう。それこそ、足元をすくわれるかと思いますので…。 

 

 

 そこで、「エスクァイア」で探してみると…ありました!

 この靴下は、ユニークなソックスづくりでファンも多い「Gumball Poodle(ガムボール・プードル)のもの。そこには、「ドナルド・トランプ ソックスには、スタイリングしたり、とかしたり、切りそろえたり、逆立てることのできる柔らかくて、豊かな髪の毛がついています。気分に合わせて、大統領のヘアスタイルを変えましょう 」というキャプションがあります…。

 そしてこのアイテム、アマゾンで日本からでも購入できるようです。いかがですか? 「足元をすくわれてもいい…その場が盛り上がれば」という考えの持ち主であれば、チャレンジしてもいいかもしれません(笑)。


From Esquire UK 
Translation / Keiko Tanaka 
※この翻訳は抄訳です。