現代では「書」ではありませんね。むしろ、拾ってでも読んでほしいぐらいの存在になっています。その代わりに、その場所に当てはめるべき文字が「アプリ」ではないでしょうか。実際、楽しくて便利なことは理解しています…が、これはヴァーチャルなものばかりであり、中毒性もある。とくに、出会い系アプリにはさまざまな問題をはらんでいるのはないでしょうか? 皆さん、もうアプリをいじるのは止めにして、街へ出てはいかがですか? もっとリアルな恋愛を体験しましょう。失敗を恐れず体験を重ねれば、そのうち素敵な女性と出会えるはずです…きっと。
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私(著者)が先週末に出席したある結婚式で、同じテーブルになった人たちと話が盛り上がりました。それは「どうしたら愛(する相手)を見つけられるか?」という話題です。これは結婚式の披露宴では、「あるある」の内容ではないでしょうか。
「いったいどこで知り合えばいいというんだ?」と、私の左隣に座った男性が絶望したように言います。そんな彼は、「女の子たちとはTinderで話をすることはあるけれど、実際に会うことは滅多にない」と語ります(それって「話をした」とは言えないでしょ、と心でツッコミを入れましたが…)。そんな状況に悩む男性が現在、欧米では増えているようです。
そして、そんな男性の多くが「出会い系アプリなどを手放し、携帯電話を使わずに昔ながらの方法でパートナーを見つけだせば…」と言われると、思わず怖じ気づいてしまうそうなのです。
デキのよくないロマンチックコメディばかり観ている人ならこう考えるかもしれません。
「週6回外出したり、たとえば郵便局に入ったら、そこにいる人全員に話しかけれるような性格でないと、ホントの愛は見つからない」という思い込みを自論にしているかと…。しかし実際には、時間がない人やインスピレーションがあまりない人でさえ、現実の生活のなかでデートの相手を見つけ出しているのも事実です。
そこで今回、出会い系アプリを捨てて、現実の世界で人と出会う方法を考えてみました。ぜひ、参考にしてください。ただしこの記事は、女性に対して、どちらかと言うと気弱な方々に向けた専用コンテンツになります。その件で困っていない方は、読まずにスルーしてください。
出会い系アプリを削除しよう
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まさに、コミュニケーションツールとして楽しむ2人。このような楽しみ方をするには、サイコ―のアプリかもしれませんね。
Tinderをはじめとする出会い系アプリの利用は、エネルギーの垂れ流しの原因であると言ってもいいでしょう。多くの人にとって、相手の一言ごとに舞い上がったり落ちこんだりする、出口のない会話の実践のようなものです。そして、どちらかのエゴを押し上げるだけのもののようにも感じられるのです。
ですが、Tinderを否定するわけではありません。相性の問題です。ここで、Tinderと自分の相性に満足し、デートの相手を見つけることに成功している皆さんには、この記事を無視してTinderをどうぞお続けください。また、休暇中に撮った数枚の写真と自分のプロフィールだけで自分を売り込めるという自信のある皆さんも…です。
この記事をお届けしたいのは、Tinderのような出会い系アプリを使っても、なかなか上手くいかないという皆さんへ、になりますので…。では早速、いますぐ出会い系アプリをご自身の携帯電話から削除してください。
そう、削除することで、ポケットの中にあるセーフティーネットを排除するのです。寄りかかるものがなければ、あなたなら自立できるはずです。そして、自分の脚で一歩踏み込むのです、街へ向かって…。そうせざる負えない状況に、自分をもっていくのです。さあ、現実の世界で勝負しましょう。
昨年発表されたある研究では、Tinderユーザーが同サービスを使い始めた主な理由について…「メディアや仲間が大きな話題にしているから」と答えた人が48%であった一方で、「交際相手が欲しいから」と答えた人はわずか8.9%にすぎなかったそうです。
またこの研究では、「自分の希望にマッチする相手を見つけた瞬間の、スリルと興奮」を求めている人のほうが、「実際の交際相手やあるいはカジュアルなセックスの相手を見つけたい」と願う人よりも、Tinderに高く評価しているという結果が出たと報告しています。
つまり、Tinderを愛用している人の中には実際に「愛」を探している人たちもいるようですが、その一方で、そこでの出会いというゲームのようなもの楽しんでいる人や、フォローすべきトレンドのようなものとして扱っている人のほうが、はるかに多い可能性が高いことがここで証明されたのでした。
誰かにお見合いを頼む
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「テクノロジーのおかげで以前に比べて、ずっと簡単に人と出会えるようになった。そのためお見合いは、すっかり例外的なものになってしまった」とカップル・カウンセラーのレイチェル・サスマンさんは、オンラインメディア「ザ・カット」に掲載された記事の中でそう語っていました。
この記事は出会い系アプリのおかげで、ブラインドデートが姿を消しつつあることを嘆く内容のものでした。かつてお見合いは、パートナーになる可能性のある相手と出会うための簡単でポピュラーな方法でしたが、出会い系アプリ全盛のいまの時代には古くさくて、不自然なものに思える可能性があります。
紹介を依頼することに伴う本気さのレベルに、慎重になってしまうかもしれません。ですが、お見合いだからといって、3時間もかけてディナーに時間を割く必要はありません。また、皆さんのほうからお見合いを頼んだからといって、相手に興味をもたなくてはならないということもありません。
たとえば一緒に、コーヒーを飲むといった短時間で済む堅苦しくないものを試してみましょう。あるいは、相手と1対1で会うのは無理という人には、グループイベントに誰か連れてくるように友だちに頼むなどして、プレッシャーを減らすようにしましょう。
さらに参加者全員が、それぞれ友だちをひとり連れてくるようなディナー、もしくは飲み会を開くという手もあります。
ダメ元で知らない人に話しかける
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知らない人とおしゃべりするという行為に、厳しい目が向けられるようになっています。
これは、しばらく前から続くセクハラ告発を受けたもので、知らない人と話すことが果たして適切なことなのか? あるいは、歓迎されることなのか? と多くの人が疑問に思うようになっていいるからです。
しかし、もし皆さんが礼儀正しく振る舞い、お相手が自分に興味をもっているかどうかを知るための基本的な手がかりを読み取ることができる人であるなら…そのお相手が自分に関心がないとわかった瞬間に、敬意を示しながらその場をすぐに立ち去るようにすればいいだけなのです。潔い男になってください。
誰かにアプローチする自信をもつことが大切なのです。その態度が皆さんを、(パートナーになる可能性がある相手にとって)より魅力的な存在に見せるはずだからです。
知らない人に話しかける勇気を奮い起こすことについて…「たとえ、もし気になる女性に彼氏がいたり、あるいは彼女にノーと言われたとしても、リスクをとったおかげであなたは話しかける前より、はるかに堂々とその場を去ることができるでしょう」と以前、誰かが私に話していたのを思い出します…。
これまでとは違う出会いの場に顔を出す
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現実の世界でのデートについて、漠然と「物事にイエスという」必要があるとか、「ほんとうにその場に自分をおく」必要があると示唆しているアドバイスが非常にたくさんあります。
しかし、たとえ週に5回友人たちと同じパブに出かけても、おそらく新しい出会いは生まれないでしょう。ですので例えば、同僚からの誕生パーティーへの招待や、あるいは他のあらゆるイベントに顔を出してみるようにしましょう。
皆さんの知っている人が2人しかいないというようなパーティーに行くことが、まさに皆さんの行くべきところなのです。そうすれば、イヤでも知らない人と話をすることになるでしょう。
結婚と家族に関するセラピストのエイミー・ハーウィックさんは、「ザ・カット」に対して「自分の社交シーンや付き合う相手、そして、出かける場所のバラエティが増えれば、結果的にロマンチックやパートナーやプラトニックなパートナーと出会う機会が増えることが複数の研究で示されている」と語っています。
新しい趣味をみつける
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新しい趣味を見つけるといっても、「空しい希望を抱きながら、毎週日曜日にラフティングに出かけろ!」と言っているわけではありません。
しかし、自分が好きな新しい誰かと出会える確率を上げるには、知り合いの数を増やすしかないのです。
もしロッククライミングが無理なら、ちょっとした仕事やボランティアを試してみてはいかがですか? またサパークラブ(食事ができるナイトクラブ)は、多くの都市で人気が高まりつつあります。そして食事会は、会話を円滑にするのに役立つことでしょう。
辛抱強さが大切
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正しい人と出会うには、時間がかかるものです。
だからと言って、自分自身の本当の声に耳を傾けず、手早く合理的だからとスマホアプリに頼るのどうでしょう。それよりもまず、自分自身のマインドや姿勢を高めるべきであることを知っているはずなのに…。これでは、自分にとって本当に相応しい相手に出会えるか?と言ったら…その確率は少ないと見積っていいでしょう。
そうです。まずはたくさんの人と接してください。
その日の相手とのデートがうまくいかなかったからといって、落ち込んだり諦めたりする必要もないのです。たとえ12回挑戦してダメでも、いつかは1勝できるはずですから…。その勝利との出会いが、早いか?遅いか?という巡り合わせの問題にしかすぎないのです。
By Olivia Ovenden on August 10, 2018
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ESQUIRE UK 原文(English)
TRANSLATION BY Hayashi Sakawa
※この翻訳は抄訳です。
編集者:山野井 俊