ベントレーはアメリカ時間2020年11月5日(木)、ブランドの将来に関するメディアコールとしてのデジタルイベント「BEYOND100」の中で、2030年までに内燃機関を廃止することを発表しました。このことは、V型8気筒とW型12気筒エンジンを独占的に販売しているベントレーにとって、大きな転換期を迎える宣言と言っていいでしょう。

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 「ベントレーは世界最高の12気筒エンジンを製造し、100年の歴史を誇りますが、2030年までに内燃エンジンを製造することを取り止めます」と、ベントレーのCEOエイドリアン・ホールマークはライブ配信で語りました。

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 わずか10年先の目標ですが、その達成まではどのような道のりを描いているのでしょうか? それは、「ベンテイガ ハイブリッド」の開発と共に開始されています。「ベンテイガ ハイブリッド」とは、V型8気筒内燃エンジンを搭載したプラグインハイブリッド車、約26kmの電力範囲のある電動パワートレインを備えたSUVです。

 すでに2023年までに、全ラインナップにハイブリッド車を導入すること、2025年にブランド初のフルEV(電気自動車)を発売する予定であることは発表されていましたが、今回はこれらに加え、2026年までにすべてのモデルをプラグインハイブリッド車(PHEV)とEVにすること、さらに2030年までに、商品ラインナップをEVのみとすることが発表されました。この計画に先駆け、2021年には2モデルの新たなPHEVが発表される予定となっています。

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Bentayga Hybrid | Introducing the first luxury hybrid | Bentayga
Bentayga Hybrid | Introducing the first luxury hybrid | Bentayga thumnail
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 その一方で、製造現場における環境負荷低減に関しての施策も継続することを再確認しています。2010年をベースラインとし、今後5年でイギリスのクルーにある工場では「環境に与える影響を75%削減する」とのこと。このように工場におけるエネルギー消費量の削減、そしてCO2や廃水の排出量削減、さらに塗装工程における溶剤の使用廃止、プラスチックニュートラルの実現などが主たる施策となっています。

 ベントレーによれば、このクルーの工場ではすでにカーボンニュートラルとのこと。そうして2030年までに、「クライメートポジティブ」すなわち、温室効果ガスの排出量よりも削減量が上回る状態を実現すると宣言しています。

 その全てを実現するには、本社でミツバチの世話をすることから、ラインナップの排出量を大幅に削減することまで、さまざまな戦略を組み合わせる必要があります。目標はパフォーマンス、特別性や稀少性、豪華さといったベントレーの魅力を向上させながら、これら全てを実現することになります。クルーのスタッフたちが、これをどのように実現してくか楽しみなところではあります。非常に忙しい10年となることは間違いなさそうです…。

 この他にも「BEYOND100」では、財務面の強化や人材育成への注力、ダイバーシティーの向上、カスタマーエクスペリエンスのデジタル化などについても言及。このようにベントレーはこの戦略を通して、ラグジュアリーカーメーカーの世界的ベンチマークとして業界をリードしていくに違いありません。

Source / Road & Track
Translate / Esquire JP
※この翻訳は抄訳です