元ヒッピーの皆さんから、「#VanLife」のハッシュタグでインスタグラムに励むバンやキャンプ好きの方々、アーリーアダプターや環境意識の高いクルマ好きの人々、そして、可愛いデザインのクルマに目がない人たちへ。つまり…、かなりの数のクルマを愛する人たち(特にアメリカ在住の…)にとって、悪いニュースがあります。

 フォルクスワーゲンの「タイプ2」を彷彿とさせるそのデザインに、“現代によみがったワーゲンバス”として、多くの方が待ち望んでいたフォルクスワーゲンの新型EVマイクロバス「ID.Buzz」ですが、アメリカ市場への登場が当初予定していた2022年から、1年延期となることが明らかになりました。

 フォルクスワーゲンの米国法人、フォルクスワーゲン・オブ・アメリカのスコット・キーオCEOによると、アメリカでの「ID.Buzz」の発売は2023年まで(詳細の日付は未定)延期されるとのことです。

 キーオCEOは、アメリカの自動車メディア「Automotive News(オートモーティブ・ニュース)」のインタビューの中で、「本来であれば2022年に発表できれば良かったのですが、おそらくそれほど早くには準備が整わない見込みです」と語りました。

フォルクスワーゲン「idbuzz」、米国発売が2023年に延期へ【レトロでモダンなev版ワーゲンバス】
VOLKSWAGEN
フォルクスワーゲン「idbuzz」、米国発売が2023年に延期へ【レトロでモダンなev版ワーゲンバス】
VOLKSWAGEN
フォルクスワーゲン「idbuzz」、米国発売が2023年に延期へ【レトロでモダンなev版ワーゲンバス】
VOLKSWAGEN

 今回の遅延は、「ID.3 コンパクトハッチバック」と「ID.4 クロスオーバー」を生産しているドイツ東部の工業都市・ツウィッカウにある電気自動車工場ではなく、「ID.Buzz」がハノーファーにある工場で生産されることが要因の1つとして挙げられます。ハノーファーの工場では商用車が生産しており、「ID.Buzz」の他に2022年にドイツ国内で発売予定の商用電気自動車バンの両方に対応するため、改修が必要とされていることが理由となります。

 これらのクルマは全て、フォルクスワーゲンのEV化推進の基盤となる MEB (Modular Electric Vehicle)プラットフォームをベースにしています。その戦略の一環として、2021年のアメリカ市場に 「ID.4 クロスオーバー」を投入する予定となっています。

これはyouTubeの内容です。詳細はそちらでご確認いただけます。
The all-electric ID.3 – Now you can | Volkswagen
The all-electric ID.3 – Now you can | Volkswagen thumnail
Watch onWatch on YouTube

 小型SUVセグメントは順調に成長を続けており、アメリカの顧客をバッテリー駆動車に誘導するために、よりマスへのアピール力に長けたEVを求めていることを考えれば、この「ID.4 クロスオーバー」の投入は賢明な動きと言えるでしょう。

 それでも2017年の発表以来、「ID.Buzz」は今も期待と興奮と共に多くの方々がその登場を待ち望んでいます。そこには、ノスタルジーなだけではなく「完全自動運転モードを備えた世界初の多目的EVバン」という革新的なオーラが満ちているのです。

 ここでもう一度、「ID.Buzz」をご覧ください。潜在的な購入者がたくさん列をつくってその登場を待ちわびている様子が思い浮かびませんか? そしてその中には、あなた自身の姿もあるかもしれません。

フォルクスワーゲン「idbuzz」、米国発売が2023年に延期へ【レトロでモダンなev版ワーゲンバス】
VOLKSWAGEN

Source / CAR AND DRIVER
Translate / Esquire JP
※この翻訳は抄訳です

preview for 2021 VW ID.4 Revealed with 250-Mile Range