ポルシェを代表するスポーツカー「911」のハイブリッド化については、もう長いこと噂され続けてきました。現在の(8代目ポルシェ「911」のボディタイプ)「992」世代がまだ開発段階にあった2017年、ポルシェは「911」のハイブリッド化の是非やそのあり方について議論を重ねていました。

ところが「992」の生産開始からすでに3年以上を経た今でもなお、ハイブリッド仕様の「911」は登場していません。ですが、先日行われたポルシェのオリバー・ブルーメCEOのインタビューでは、「911ハイブリッド」の仕様についてなどいくつかのヒントが示されました。

「911」の電動化については、これまでプラグインハイブリッドとなる可能性が報じられてきましたが、このたびのインタビューの席でブルーメCEOは、その説を否定しています。そしてプラグイン仕様については、「カイエンSUV」や「パナメーラ」の新型モデルとして登場することが明言されました。

新型「911」についてブルーメ氏は、「スポーティ・ハイブリッド」という表現を使いながら、2015年から2017年までル・マン24時間レースで勝利を飾った「919ハイブリッド」にインスパイアされたモデルになることを明かしています。ただし「GT3」など、「911」の GTモデルにおける今後のハイブリッド化の可能性については、「サプライズを期待して欲しい」と答えるに留まっています。

「718」のラインナップとして2025年には、フル電動モデルの投入が予定されていることについても改めて触れ、それが伝統的なミッドエンジン・ロードスターのプロポーションを踏襲したデザインとなることも明らかにされました。

さらに2024年に、米国で展開される予定の「マカンEV」についても、現在開発が進められている合成燃料のことも含めて改めて言及しました。2030年までに、総売り上げの80パーセントをEVに委ねることを目標としているポルシェですが、合成燃料で走るモデルが残りの20パーセントを埋めるのに必要になると見ています。

Source / CAR AND DRIVER
Translation / Kazuki Kimura
※この翻訳は抄訳です