笠松 将さんが挑戦する
「Dice Chat」もチェック 

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俳優 笠松将の筋トレエピソードも。笑いあり真面目ありのQ&A|Dice Chat(ダイスチャット)| Esquire Japan
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NHK朝の連続テレビ小説『らんまん』に出演し、HBO Maxの『TOKYO VICE』続編の放映も待たれる笠松将氏にドラマの現場と今後の目標について語ってもらいました。

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Wataru Yoneda
シャツ¥125,400、パンツ¥151,800、サンダル¥194,700(以上ジル サンダー バイ ルーシー アンド ルーク・メイヤー/ジルサンダージャパン TEL 0120-919-256)

――出演作が続きますが、撮影前には共演者の方のことは事前に調べたりするものですか?

「この方、あの作品に出ていたな」くらいは把握していますが、その人個人のことを調べたりすることはあまりありません。共演したあとで、「あ、この方結婚していたのか…」などと知ったりすることはよくあります。

――4月から朝の連続テレビ小説『らんまん』に出演されますね。印象的なエピソードがあれば教えてください。

僕が演じるのは、佐久間由衣さん演じる綾さまというキャラクターがいて、彼女に少し想いを寄せられる幸吉という役です。綾さまの家は酒蔵「峰屋」で、そこに冬の期間だけ仕事をしにくる蔵人(くらびと=杜氏のもとで酒造りをする人)になります。神木(隆之介)さんが演じるのが次期当主(主人公・槙野万太郎)という立場で、綾さまがそのお姉さん、志尊(淳)さんが演じる竹雄(峰屋の番頭の息子)とは幼馴染になります。僕は雇われている側なので、3人は僕から見るとお偉い方々になります。

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朝ドラ現場で共演者の演技に感動

佐久間さんとは数年前に彼女の主演映画『君は永遠にそいつらより若い』(2021年)と、もうひとつ別の作品(2019年『“隠れビッチ”やってました。』)でご一緒したのですが、同じシーンは少しだけでした。なので、「素敵な女優さんだな」という印象だけだったのですが、今回佐久間さんのすごい長ゼリフがありました。結構訴えかけるようなシーンで、『らんまん』を観ていれば皆さん「あ、このシーンだ」と一瞬でわかる場面です。

自分の役を演じなければならないので、現場で他人のお芝居を見て感動することはあまりありません。でも、佐久間さんのお芝居に圧倒されてしまって、おこがましいのですが「めっちゃ良かったです。感動しちゃいました」と言ってしまいました。いつも撮影中は自分のお芝居に集中していて、感動している余裕なんてないのですが、今回ばかりは思わず 、感動したと素直に伝えてしまいましたね。佐久間さんもそのシーンにすごく緊張しながら、かなり準備して望んでいたようで、懸命に現場に臨んでいることを知りました。クルーの皆さんともコミュニケーションをとりながら、子役の方たちともずっと向き合いつつ、最終的にこのセリフをどういう風にもっていくか、微調整をずっとしている姿がとてもかっこよかったです。 

佐久間さんからしたら、僕とのシーンは割合としてはそんなに多くないでしょうが、僕からすれば佐久間さんと2人のシーンが多かったので、すごく勉強になることが多かったです。俳優さんとして、かなり魅力的に感じました。 

「男ってこうだよね」を楽しんでほしい

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Wataru Yoneda

綾さまと幸吉…この2人には、少し面白い関係性があります。次期当主の姉から好きになってもらえるなんて、僕だったら「ありがとうございます!」という感じですが(笑)、幸吉はけっこう複雑です。朝ドラをご覧になってくださる人は、当たり前ですけど俯瞰して観るわけですよね。だからこそ、この幸吉を観る人には「男ってこうだよね」「いや男ってこういうもんなのよ」ということを、納得して楽しんでもらえたらうれしく思います。

――『TOKYO VICE』の続編も撮影が進んでいるようですが、今後の目標は?

僕は、今の自分が「成功している」とは全然思わないですが、「一歩二歩は成功に近づいたかな」と思っています。18歳で東京に来たときに僕はどの事務所にも入れなかったし、どのオーディションも落ちました。でも、その12年後にマイケル・マン(※)の作品に出演して、ハリウッドのスタッフと仕事をしている。エキストラにも受からなかった人間が、12年経てばハリウッドにリーチできている…。

ということは今、事務所に入れなかったり、オーディションに受からなかったりしているけど、才能ある人はかなりいるのじゃないか。そういう人たちを少しでも、1つか2つでもステージを上げる手助けをしてあげたい! そう思うのです。おこがましくアドバイスというわけではなく、一緒に考えたいですよね。「足りないものは何だろう?」と。それが広がれば、何か全体の底上げもできるのではないかと思っています。 

※『TOKYO VICE』の製作総指揮・監督。代表作に『コラテラル』(2004年 トム・クルーズ主演)、プロデュース作に『フォードvsフェラーリ』(2019年 マット・デイモン、クリスチャン・ベール主演)などがある。

笠松将(Kasamatsu Show)/1992年11月4日生まれ、愛知県出身。18歳で上京。2013年から本格的に俳優活動を始め、2020年『花と雨』で長編映画初主演を果たす。2021年にはNTV『君と世界が終わる日に』、NHK大河ドラマ『青天を衝け』、『全裸監督2』(Netflix)等に出演。2022年には主演映画『リング・ワンダリング』、日米合作『TOKYO VICE』(WOWOW)や『ガンニバル』(ディズニープラス)等にも出演。現在放送中のNHK連続テレビ小説『らんまん』に出演。待機作は『TOKYO VICE2』。その国境を超える演技力で、海外での認知も拡げつつある。
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Styling / Keisuke Shibahara
Hair & Make-up / Mizuho[vitamins]
Edit & Text / Mirei Uchihori
Produce / Keiichi Koyama(Esquire)