グラミー賞を主催するザ・レコーディング・アカデミーは、これまで多くの間違いを犯してきたとも言えるのです。
グラミー賞は、その不安定な歴史にもかかわらず、音楽界で最も権威のある賞であり続けてきました。しかし、この賞を主催するザ・レコーディング・アカデミーは、しばしばひどい間違いを犯すことでも知られています。 今回紹介するのは、そんなグラミー賞の歴史の中でも、冷たくあしらわれてきた25組のアーティストたちです。いずれも世界中で愛されてきた面々ですが、グラミー賞の金の蓄音機型のトロフィーを手に入れたことはありません。
このアイスランドのスターは、2019年も含めて15度もノミネートされましたが、いまだ蓄音機のトロフィーを手にするには至っていません。
何度もノミネートされ、何度も失望を味わってきたのがナズです。2018年のアルバム『Nasir』がほとんど評価されなかったのは、全く理解できません。
『California Love』という名曲もある2パックですが、グラミー賞からの愛はないようです。
このバンドは40年以上のキャリアの中で、わずか5度しかノミネートされていませんし、いずれも受賞を逃してもいるわけです。
アクセル・ローズとこのバンドのメンバーたちは、これまでに3度ノミネートされました。ですが、このバンドもいまだ蓄音機のトロフィーを獲得することは叶っていません。
思わず口ずさみたくなる『Don't Stop Believin』でお馴染みのジャーニーですが、過去にノミネートされたのはたったの一度だけです。それは1997年のシングル『When You Love Woman』でのことでした。もちろん、その一度のチャンスを生かすことはできませんでした…。
誰もが、『Rock And Roll All Nite』を聴きたいわけではない…ということがこれで認識できるかと思います。このバンドが唯一グラミー賞にノミネートされたのは、1998年のアルバム『Psycho Circus』でのことです。
10度ノミネートされているニッキーですが、一度も受賞には至っていません。彼女の2018年のアルバム『Queen』は、ザ・レコーディング・アカデミーから完全に無視されてしまいました。
ノトーリアス・B.I.G.は、キャリアの中で4度ノミネートされましたが、そのうちの3度は死後である1998年のことです。
スヌープ・ドッグは1994年の名曲『Nuthin' but a 'G' Thang』以来、17度にわたってノミネートされてきました。ですが、いまだ受賞はNuthin(Nothing)なわけです。
グラミー殿堂入りしたアルバムが3作もあり、グラミー賞の特別功労賞生涯業績賞も受賞しているにもかかわらず、ザ・フーはこの賞の主要部門で、一度もトロフィーを獲得したことがありません。
過去に12度以上もノミネートされてきたケイティですが、アデルやビヨンセ、レディー・ガガなどの強力なライバルたちに敗れてきました。
彼女が受賞していないのは、どう考えても納得がいきません。
2014年に、『Chandelier』で4部門にノミネートされたシーアです。が、いずれも受賞には至りませんでした。その後、2019年には『Audio (CID Remix Official Dance Remix)』で最優秀リミックス・レコーディング賞にもノミネートされていたのですが…。
フレディとその仲間たちも、ザ・フーと同様に複数の曲がグラミー殿堂入りをはたしながらも、グラミー賞の主要部門を獲得したことは一度もありません。
カントリーミュージック界の女王の1人であるマルティナですが、グラミー賞に名前が挙がったことですら、いまだに一度もありません。
このバンドがグラミー賞を受賞していないことよりも奇妙なのは、1988年の『Kokomo』はノミネートされたにもかかわらず、傑作アルバム『Pet Sounds』 はひどく冷遇されたことです。
ジミ・ヘンドリクスは、1970年にオリジナルバージョンの『Star Spangled Banner』で一定の評価を得ました。ですが、ヘンリー・マンシーニに敗れ、受賞とはなりませんでした。
ザ・レコーディング・アカデミーがグラミー賞のレゲエ部門を開始したときには、マーリーの死後4年が経っていました。このことを考えれば、彼が受賞していないことはそれほど衝撃的ではないかもしれませんね。
ジャニス・ジョップリンが主要部門にノミネートされたのは、1972年の名曲『Me and Bobby McGee』でのことでした。が、このときは、キャロル・キングの『Tapestry』があり、敗れてしまったわけです。
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