この記事をざっくり説明すると…
- 2021年式のアウディ「e-tron GT」は、2018年のロサンゼルスモーターショーで公開されたものとほぼ同じデザインが踏襲される見込みです。
- インテリアも、モーターショーで公開されたものと同じとなるでしょう。
- 「e-tron GT」は数カ月後に正式に発表され、アメリカでは2021年初頭に発売される予定です。
通常、モーターショー(オートショー)に出展されたショーカーが市販されて公道を走るまでの道のりは、山あり谷ありで、無数の妥協点の産物となることが一般的と言われています。実際に自動車を製造するには、デザイン要素を変更する必要が生じることも珍しくありません。さらに出展時には搭載されていたものの、実現性の乏しさから、採用見送りとなる機能も数多くあります。
その結果…、ショーで展示されていたものとは大きくかけ離れた全くの別物が誕生し、ファンをがっかりさせる事態も少なくないのです。しかしながらアウディ「e-tron GT」のファンにとっては、そんな心配は杞憂(きゆう=とりこし苦労)に終わることでしょう。
AUDI AG デザイン統括責任者であるマーク・リヒテ氏は、2020年12月初めに行われたインタビューの中で「ドアハンドルを追加し、光るエンブレムを取り除いた以外は、2018年のロサンゼルスモーターショーで披露した「e-tron GT」のまま、ショールームを飾ることになるでしょう」と述べています。つまり、モーターショーでお披露目したそのモデルは、ほぼ市販車仕様の状態だったということになるわけです。
「2018年のLAでは、限りなく市販車に近い状態の「e-tron GT」を皆さんに見ていただきました。通常、ああいったショーカーには大きなホイールを装着するものですが、今回は車高を少しだけ削り、若干ワイドな見た目の印象に仕上げています。そうすることで、あらゆる要素が強調されることを狙いました。そうして完成したクルマを見て、思わず言っちゃったんですよね。『おい、このクルマを今の状態から変える必要なんてないじゃないか』ってね」と、リヒテ氏は話します。
インテリアもエクステリアと同様です。ショーで披露されたデザインとほぼ変わらない内装となるそうです。リヒテ氏によると、現在「A8」と「A7」に搭載されているデュアルディスプレイは、「e-tron GT」にも採用されているとのこと。
結果「e-tron GT」のインテリアは、ショーカーで見たものとほぼ同じくらいドラマチックな印象のデザインとなり、ドライバーファーストで考え抜かれたアングルと、ボンネットからダッシュボードにまでデザインラインが続くことにあります。
アウディ「e-tron GT」は、ポルシェ「タイカン」とJ1プラットフォームを共有しています。今後、アウディとポルシェは共同で開発を進めているプレミアムプラットフォームエレクトリック(PPE) を使用する予定です。
このプラットフォームの興味深い点として、アウディがEV界の巨人・テスラに対抗するために取り組んでいる「アルテミスプロジェクト(2024年に有人月面着陸を目指し、2028年までに月面基地の建設を開始するというNASAのプロジェクト)」を通じた自動運転の推進が挙げられます。
さて、肝心の「e-tron GT」ですが、生産開始は2021年初頭を予定しており、その前に正式なお披露目がなされることになるでしょう。
Source / CAR AND DRIVER
Translate / Esquire JP
※この翻訳は抄訳です