シボレー新型「コルベット」、ハイパーなデザインでスタイリッシュに登場
シボレー「コルベットC8」のデザイナー自らが、この最新スポーツカーの最も興味深い設計要素を解説してくれました。
自動車デザインの世界で、ミッドエンジンレイアウトのコルベットを設計することほどプレッシャーのかかる仕事はありません。それは神話上の存在であり、自動車愛好家たちが数十年、あるいは生涯にわたって空想してきたクルマなのです。
そして、そんなユニコーンのような伝説の存在がついに表舞台に飛び出すとなれば、それが角のあるラバでは期待外れになるでしょう。「コルベットC8」の設計・開発に携わったチームのメンバーたちは、その期待の大きさを承知しており、それは長年彼らの重圧となってきました。
エグゼクティブチーフエンジニアのタッジ・ジェクター氏は、ミッドエンジンレイアウトのコルベットについて、「開発チームの内なる未熟さから生まれる、独りよがりな空想にするわけにはいきませんでした」とし、「時代に流されない、かなり長期的に支持されるデザインのクルマにする必要がありました」と語ります。
また、「このクルマは、新たなプロポーションを持ちつつも、ひと目見てコルベットとわかるデザインでなければいけませんでした。かと言って、懐古趣味になってもいけないのです…。それは、つまりは設計の行き詰まりと感じられるからです。(コルベットにとって)1963年のようなデザイン一新の機会が必要でした。当時のモデルチェンジはコルベットの新時代を切り開き、その本質の目覚しい変化を発信したのです。また、どんな場合であろうと、つまらないデザインになってはいけません。それから気軽に普段使いできるクルマでありつつも、ロードトリップにも使い勝手が良くなければなりません。またときには、レースカーにもなるような柔軟性も必要だったのです」と、ジェクター氏は「コルベットC8」について語り始めます。
今回、多くのエンジニアたちが情熱を込めてつくり上げた、「コルベットC8」の姿をご紹介しましょう。※最後の2ページには、この新型コルベットの基礎となったコルベットの研究車両と位置づける「CERV III」もお見せします。