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第96回アカデミー賞（2024年）ノミネーション発表　主要部門全リスト

アメリカ映画の祭典オスカーの候補となったノミネート作品、人物が現地時間2024年1月23日（火）に発表されました。注目のアニメーション部門には、宮崎駿監督『君たちはどう生きるか』が入りました。日本からは他にも『PERFECT DAYS』が国際長編映画賞に、『ゴジラ－1.0』が視覚効果賞の候補になっています。

By Keiichi Koyama公開日:2024/01/23

86th academy awards nominations announcement

Kevin Winter//Getty Images

アカデミー賞（オスカー）概要

1929年5月16日に第1回が開催された当時は、ハリウッドの内輪の慰労会のようなものでした。次第に部門も増え、第2次大戦後の1947年には「外国語映画賞（現・国際長編映画賞）」、1980年には「長編・短編映画賞」が加わり、2001年から「長編アニメーション作品賞」が設立されるなど規模が拡大。太平洋戦争、ハリウッドを揺るがした大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインの性犯罪を告発した2017年MeTooムーブメントや、会員の多様性を確保する“大改革”などを経て現在に至ります。映画芸術科学アカデミー（AMPAS）が授賞する部門には、科学技術部門もあります。正式名称は「オスカー」。今年、日本からLEDメーカー「日亜化学工業」の技術者が受賞しましたが、ここでは作品賞をはじめとする主要部門を紹介していきます。

2024年オスカーの行方は？　注目候補作「哀れなるものたち」が11部門、「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」が10部門ノミネート

『オッペンハイマー』『キラーズ・オブ・ザ・フラワー・ムーン』『バービー』の三つ巴(どもえ)になると予想されている第96回米アカデミー賞。しかし、過去には獲得するはずがない(？)と欠席してアンソニー・ホプキンスが受賞（2021年）したり、オスカーとは縁遠かったピーター・ファレリーの『グリーンブック』が作品賞に輝くなど、何が起こる変わらないのも確か。ヴェネチア映画祭金獅子賞『哀れなる者たち』が、どこまでアカデミー会員に評価されるかにも注目です。日本関連作は3作品、ジブリ最新作『君たちはどう生きるか』が長編アニメーション映画賞に、ヴィム・ヴェンダース監督『PERFECT DAYS』が国際長編映画賞、『ゴジラ－1.0』が視覚効果賞候補に選ばれました。『すずめの戸締り』は残念ながら候補から外れました。

授賞式は2024年3月1o日（日）に開催。ABC（日本ではWOWOW）で生中継されます。日本時間2024年3月11日（月）午前に授賞結果をこちらで随時更新していきます。　

【ノミネート作品一覧】　

作品賞候補

『オッペンハイマー』（2024年日本公開決定 / 公式サイト）
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』（Apple TVにて配信中/ 公式サイト）
『マエストロ：その音楽と愛と』（Netflixにて12月20日配信開始）
『パストライブス／再会』（2024年4月5日日本公開 / 公式サイト）
『関心領域（原題：The Zone of Interest）』（2024年5月24日日本公開/ 公式サイト）
『落下の解剖学』（2024年2月23日日本公開 / 公式サイト）
『バービー』（U-Nextで配信中）
『哀れなるものたち』（2024年1月26日公開 / 公式サイト）
『American Fiction（原題）』
『The Holdovers（原題）』（2024年6月21日日本公開）

Aflo

『オッペンハイマー』

監督賞候補

ジュスティーヌ・トリエ　『落下の解剖学』
ヨルゴス・ランティモス　『哀れなるものたち』
クリストファー・ノーラン　『オッペンハイマー』
マーティン・スコセッシ　『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
ジョナサン・グレイザー　『関心領域（原題：The Zone of Interest）』

anatomy of a fall aka anatomie dune chuteneon courtesy everett collection

Aflo

『落下の解剖学』

主演女優賞候補

リリー・グラッドストーン　『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
キャリー・マリガン　『マエストロ：その音楽と愛と』
ザンドラ・ヒュラー　『落下の解剖学』
アネット・ベニング　『ナイアド～その決意は海を越える～』
エマ・ストーン　『哀れなるものたち』

96th academy awards emma stone in the poor things

『哀れなる者たち』

主演男優賞候補

ブラッドリー・クーパー　『マエストロ：その音楽と愛と』
キリアン・マーフィー　『オッペンハイマー』
コールマン・ドミンゴ　『ラスティン：ワシントンの「あの日」を作った男』（Netflixにて配信中）
ポール・ジアマッティ　『The Holdovers（原題）』
ジェフリー・ライト　『American Fiction（原題）』

Aflo

『オッペンハイマー』

助演女優賞候補

エミリー・ブラント　『オッペンハイマー』
ダニエル・ブルックス　『カラーパープル』
ジョディ・フォスター　『ナイアド～その決意は海を越える～』
アメリカ・フェレラ　『バービー』
ダヴァイン・ジョイ・ランドルフ　『The Holdovers（原題）』

Aflo

『オッペンハイマー』

助演男優賞候補

スターリング・K・ブラウン　『American Fiction（原題）』
ロバート・デ・ニーロ　『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
ロバート・ダウニー・Jr.　『オッペンハイマー』
ライアン・ゴズリング　『バービー』
マーク・ラファロ　『哀れなるものたち』

Atsushi Nishijima

『哀れなるものたち』

脚本賞候補

サミー・バーチ＆アレックス・メカニク　『May December（原題）』
デイヴィッド・ヘミンソン　『The Holdovers（原題）』
ブラッドリー・クーパー＆ジョシュ・シンガー　『マエストロ：その音楽と愛と』
セリーヌ・ソン　『パストライブス／再会』
ジュスティーヌ・トリエ＆アルチュール・アラリ　『落下の解剖学』

courtesy of Venice Film Festival

『マエストロ』

脚色賞候補

『オッペンハイマー』
『関心領域』
『バービー』
『哀れなるものたち』
『American Fiction（原題）』

81st golden globe awards nominations announcements

A24

『関心領域』

編集賞候補

『オッペンハイマー』
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
『落下の解剖学』
『哀れなるものたち』
『The Holdovers（原題）』

Apple

『キラーズ・オブ・ザ・フラワー・ムーン』

美術賞候補

『オッペンハイマー』
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
『ナポレオン』
『バービー』
『哀れなるものたち』

音響賞候補

『ザ・クリエイター/創造者』
『マエストロ：その音楽と愛と』
『関心領域』
『オッペンハイマー』
『ミッション：インポッシブル／デッドレコニング PART ONE』(U-Next, YouTube Moviesなどで配信中）

撮影賞候補

『オッペンハイマー』
『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
『マエストロ：その音楽と愛と』
『哀れなるものたち』
『伯爵』（Netflixにて配信中）　
Netflix
『伯爵』より

作曲賞候補

ルドウィグ・ゴランソン　『オッペンハイマー』
ジャースキン・フェンドリックス　『哀れなるものたち』
ロビー・ロバートソン　『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』
ラウラ・キャップマン　『American Fiction（原題）』
ジョン・ウィリアムス　『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』

76th cannes film festival official selection presentation at ugc normandie in paris

『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』

歌曲賞

“The Fire Inside” —『Flamin’Hot（原題）』
“I’m Just Ken” — 『バービー』 Music & Lyrics by: Mark Ronson, Andrew Wyatt
“It Never Away” —『American Symphony』
“Wahzhazhe（A Song For My People） —『キラーズ・オブ・ザ・フラワー・ムーン』
“What Was I Made For?” — 『バービー』 Music & Lyrics by: Billie Eilish O’Connell, Finneas O’Connell