このカクテルは、ある思いつきから誕生したという噂があります。それが真実か、あなたが信じるかはさておき、その噂には少々ロマンがあるので、むしろ、そうであってほしいとさえ思います。それは…
サンフランシスコのあるカクテルバーでのこと。オーナーは夜明けにバーを訪れると、店内には水以外のものを飲んだという明らかな雰囲気と共に寝入っているバーテンダーがいました。そして、オーナーの訪問に気づいたバーテンダーは、すぐに目を覚まします。そこでオーナーは、(バーテンダーをとがめることなく?)「夜明けを待っているんだ」と言います。その言葉にインスピレーションを得たバーテンダーは早速、ジュースを手に取り出し、それらを混ぜ合わせ、最後にグレナディンを少し加え、朝焼けの空の色をしたカクテルをつくったそうです。そうして朝を待つオーナーのために、西海岸の夜明けにふさわしいカクテルができ上がったということです。
(おそらく)このようにして誕生したカクテルは、いまも朝や日中に飲まれるお酒として親しまれています。バーによってはモクテル(ノンアルコール)ということで、お子さまも楽しめるドリンクとして提供しているところもあります。
オレンジ、レモン、パイナップル、ザクロ等かんきつ類を混ぜ合わせているので、起きたばかりの渇いた身体に染みることでしょう。自宅で過ごす朝を、少し優雅にさせてくれるこのカクテルをぜひお試しください。
Source / ESQUIRE ES